コンセプトとは何か?事例とともに分かりやすく解説

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こんにちは、こんばんは。

LiSMOtechデザイナーの原です!

 

ビジネスで使われることが多い「コンセプト」という言葉。

コンセプトは事業を立ち上げるとき、サービス・ブランドを作るとき、様々な場面でこの概念が必要不可欠と言われています。

コンセプトほど、常日頃から気まぐれに使われいている言葉はありません。

定義を聞かれても具体的に答えられる人は多くないでしょう。

 

本記事では、コンセプトが「どのような機能を果たすのか」「良いコンセプト、悪いコンセプトの違いはどこにあるのか」を解説します。

この記事を読めば、コンセプトの基本概念が理解できるでしょう!

 

 

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【「コンセプト」の意味とは?】

「コンセプト」という言葉を単純に調べてみると、「全体を貫く新しい観点」と一般的には定義されています。

元々は、哲学用語で「概念」を表す名詞であり、芸術や芸能方面では「作品を通して表現したい考えや意図」をコンセプトと呼んでいます。

 

 

【ビジネスシーンでは「コンセプト」の意味が違う?】

ビジネスシーンにおいて「コンセプト」という言葉の使い方は少し変わってきます。

現代のビジネスにおいては、「既成のものにはない新しい考え方」や個人、サービス、プロダクト、あるいは企業が「存在する意味」「特別な価値」を示すコンセプトが常に求められています。

 

では、実際にどのようなことを書いたら、それはコンセプトと呼べるのでしょうか?

コンセプトメイキングの構造や考え方をもう少し詳しく解説していきます。

 

 

【新しい意味をつくるコンセプトメイキングの構造】

コンセプトメイキングとは、様々な「なぜ」に対して「新たな意味を創造すること」です。

 

人は「何を買うか」の前に「なぜ買うか」答えを知りたがっており、ビジネスもまた「それは何か(WHAT)」ではなく「何のために存在するか(WHY)」、

つまり存在の意味を中心に構成されなければなりません。

 

 

 

【コンセプトの機能と定義】

では、新たに意味を捉えたコンセプトはビジネスにおいて何を意味するのでしょうか。

それには、大きく分けて以下のような3つの役割があります。

 

 1.判断基準になる

 2.一貫性を与える

 3.対価の理由になる

 

1.判断基準になる

まず一つ目に、関わる人に明確な「判断基準」を与えることです。

何かを作り上げる時は意思決定の連続です。その際、コンセプトは他にない独自の判断基準となります。

 

仮にコンセプトがなかった場合、人の意思決定は一般的な合理性やコストのような数値だけに委ねられてしまうでしょう。。

結果的に、前例があって安価で作れるものばかりが量産され、新しい意味や価値」というものの創造は難しいでしょう。

 

2.一貫性を与える

2つ目は、つくるものに「一貫性」を与えること。

大きな方向性から細かなディティールの決定に至るまで、コンセプトがなければ整合性はとれません。

明確なコンセプトを欠いたブランドや商品・サービスは、どこか「チグハグ」な印象を与えてしまいます。

 

3.対価の理由になる

そして最後に、顧客が支払う「対価の理由」になるということです。

「人々は4/1ドリルが欲しいのではない。彼らは4/1の穴が欲しいのだ。」という経営学者のセオドア・レビットのよく知られた言葉があります。

 

このように、モノ自体ではなく、モノが存在する意味を捉えたコンセプトは、顧客がお金を支払う理由になるものです。

 


 

コンセプトは意思決定の判断基準となり、一貫性を与え、対価の理由になる。

それは建築における図面のように、作り手や使い手、関わるすべての人の拠り所になるものです。

つまり、作る人にとっては、コンセプトは「価値の設計図」と言えるでしょう。

 

 

【コンセプトによる価値設計】

ここからは、「存在する価値」を捉えたコンセプトが「価値の設計図」として活用される様子を、具体的な事例の中で確認してみましょう!

 

スターバックス|第3の場所(サードプレイス)

皆さんは、スターバックスの特徴をどのように説明するでしょうか?

スターバックス を利用した時に人々は以下のように様々な印象を感じているかと思います。

 

・ゆったりとした家具のレイアウト

・広めの座席間隔で適度なプライバシー空間

・座り心地の良いチェアやソファ

・コンセント付きのテーブル

・コーヒーの香りに満ちた店内

・センスのいいBGM

・フレンドリーな接客 などなど

 

実は、これらすべてに一気通貫した説明を与えられるのが、「第3の場所(サードプレイス)」

スターバックスのコンセプト構造は以下のように「第3の場所」というコンセプトが説明できることを示しています。

 

 

 

すべては都市生活で緊張を強いられた人々が一息つく「第3の場所」という意味の実現のために構築された要素です。

コンセプトがまさに「全体を貫く新しい観点」として機能していることが分かりますね!

 

このように全体部分の説明がうまくいくのは、

全てが「なぜ」(WHY)「なに」(WHAT)の関係になっているからです。

 

 

初心者がコンセプトを書くときに陥りやすい注意点

そして次に、初心者がコンセプトを書くときに陥りやすい点です。

初心者がコンセプトを書いた場合、大抵は「なにを、どのように」といった点を書こうとしてしまいがちです。

 

例えば、以下のようなコンセプトであると何が問題でしょうか?

 

「ゆったりとした空間で、おいしいコーヒーを味わえる場所」

 

答えは簡単です。

先ほどのスターバックスのようにコンセプトを元に全てを判断することができず、

部分的な説明は可能でも、接客がどうあるべきか、音楽がどうあるべきかなど、空間・商品の質以外のその他の要素の判断基準になり得ません。

 

つまり、すべてを決めるのは

「なぜ存在するのか」という問いに対する答えであると言えますね!!

 

コンセプトのメリット

そして、「なぜ存在するのか」を定義することは、価値設計の判断基準になるだけでなく、他にも以下のような利点があります。

「なにを」「どのように」といった構成要素は、

コンセプトのを保ちながらも、時代に応じて柔軟にアップデートすることが可能になる!

 

つまり、どういうことか事例を交えて見ていきましょう!

例えば、かつてのスターバックスと現在のスターバックスで比較してみましょう。

 

■かつてのスターバックス

「第3の場所」に照らし合わせて、どのような客にも不快に感じられないよう清潔感を保つべきだと考えられていた。

結果、『働くスタッフは髪色を制限されていた』
■現在のスターバックス

しかし、2021年に多様性の時代、そこで働くスタッフが自然に振る舞えることこそが、
お客様にとっても過ごしやすい場づくりに繋がるという考えからこうした制限が撤廃された。
 同じ「第3の場所」というコンセプトでも、時代に合わせて全く逆のブランディングが行われた。

このように、「なぜ存在するのか」さえ定義しておけば、それを体現するモノ・コトは時代の変化に合わせアプローチができると言えますね!!

 

 

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まとめ

いかがでしたでしょうか!

今回はビジネスシーンで頻繁に耳にする「コンセプト」とは何かについて解説させていただきました。

まずは基礎知識を知ることでコンセプトの重要性について理解していただけたかと思います!

次回は、「良いコンセプト、悪いコンセプトの違い」についてお話ししますので、是非お楽しみに!乞うご期待☆

 

それでは、最後までご拝読いただき、ありがとうございました!


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