NEXTGATE MOTOR SOLUTIONS株式会社
蔵元歯科医院
医院の想いを、次の世代へつなぐ。蔵元歯科医院のリブランディング
Clinic Site
SUMMARY
要点
- 課題 世代交代に伴い医院の価値を伝え直すとともに、検索から医院の理解・予約につながる導線を整えること。
- やったこと 医院の理念と患者様のニーズを整理し、ロゴ・Webサイトへの反映、診療別ページや予約導線の整備、継続的な情報発信と改善を実施。
- 成果 リニューアルと公開後の運用を通じて、2022年12月から2023年12月にかけて月間ユーザー数が192人から904人、Web予約件数が5件から28件に増加。
Web予約件数 5.6倍 5件から28件に増加
OUTLINE
プロジェクト概要
埼玉県蕨市の蔵元歯科医院における、世代交代に伴うリブランディングを支援。医院が大切にする「お口の健康を守り育てる」という理念を軸に、ロゴ制作とWebサイトのリニューアルを行いました。医院の価値を伝えるデザインと、患者様の悩みから診療内容・予約へつながる情報設計を実施。公開後もコンテンツ発信と改善を重ね、新たな患者様との接点を育てる基盤を整えました。
Background & Brief|相談の背景・当初の要望
世代交代を機に、医院の価値を新たな患者様へ届ける。
埼玉県蕨市にある蔵元歯科医院。世代交代に伴うリブランディングの一環として、ロゴ制作とWebサイトのリニューアルに取り組みました。背景にあったのは、医院が大切にしている診療への考え方を伝え、周辺地域の新たな患者様との接点を増やしたいという想いです。
既存のWebサイトに加え、ブログやSNSでの情報発信も行われていましたが、それぞれの取り組みを医院への関心や来院につなげることが課題となっていました。また、幅広い診療に対応している一方で、どのような悩みを相談できるのか、どのような姿勢で患者様に向き合う医院なのかを、より具体的に伝える必要がありました。
そこで、医院の理念や診療の特徴を整理するところから着手。20〜40代の方にも親しみを感じていただける表現と、必要な情報を探しやすい構成を通して、継続的に地域の患者様とつながるための基盤づくりを目指しました。
Defining the Challenge|課題の整理・再定義
医院を知るきっかけと、選ぶための情報を整える。
既存サイトを調査すると、診療科目ごとの独立したページがなく、症状や治療について検索する人を受け止める情報が不足していました。ブログも別ドメインで運用されており、発信した情報と医院の診療内容を一体として伝えにくい状態でした。また、診療別の閲覧状況を把握し、関心に応じて改善するための情報設計や計測にも課題がありました。
これらを踏まえ、取り組むべき課題を「医院を知ってもらう機会を増やすこと」と「自分に合う医院か判断できる情報を届けること」の両面から整理しました。検索で見つけてもらっても、対応できる悩みや医院の特徴が伝わらなければ、相談への一歩にはつながりません。
リニューアルでは、患者様の悩みと診療内容を結びつける構成に加え、医院が大切にする価値を言葉とデザインで示すことを重視。認知から理解、相談・予約までをつなぐWebサイトとして、役割を捉え直しました。
Insights & Approach|分析の視点・思考プロセス
「歯科医院を探す人」と「悩みを調べる人」、それぞれの入口を考える。
設計に先立ち、既存サイトのアクセス状況、周辺の歯科医院、地域の商圏情報、診療に関連する検索キーワードを調査しました。医院側が伝えたい情報と、患者様が医院を探す際に必要とする情報を照らし合わせ、コンテンツの役割を整理しています。
特に着目したのは、検索する時点での目的の違いです。「地域名+診療科目」で検索する人は、受診先を具体的に比較していると考えられます。一方、症状やセルフケアについて調べる人は、まず悩みを理解したい段階にいる可能性があります。この違いを踏まえ、診療科目ページは治療や医院への理解を深める場所、ブログは疑問や不安に応える入口として位置づけました。
また、診療名だけでは自分に必要な情報を選びにくいことから、「歯が痛い・しみる」「健康な歯を維持したい」といった悩みと診療内容の対応を整理。専門知識がなくても、自分の状況から情報を探せる構成を検討しました。
Design Strategy & Concept|デザイン方針・コンセプト
「お口の健康を守り育てる」という姿勢を、医院全体の表現へ。
デザインの軸に据えたのは、蔵元歯科医院が掲げる「患者様のお口の健康を守り育てる医療を提供する」という理念です。その先にある、美味しく楽しく食事ができ、全身の健康にもつながる日常を支えたいという想いを、医院の価値として整理しました。
この考え方をもとに、安心して相談できることと、長く付き合える身近な医院であることが伝わる表現を目指しました。ロゴとWebサイトを共通の価値観でつなぎ、医院に触れる場面が変わっても、一貫した印象を感じられる方針としています。Webサイトでは、新たに接点をつくりたい20〜40代の方にも親しみを持っていただけるよう、人物写真のキャスティングも含めて検討しました。
情報の伝え方では、治療内容に加え、患者様にとってどのような意味や価値があるのかを説明することを重視。医院への理解と、お口の健康への関心を深められるサイトを目指しました。
Logo Design
健康を守り育てる想いを、人が集う木の姿に。
ロゴ制作では、医院の理念をもとに「歯の健康を通して得られる体験」を表現の中心に据え、健康への意識や、安心して任せられる専門性を感じられる方向性を整理しました。「守る・育てる」「幸福」「自信」「人の集まり」などの言葉から発想を広げ、手描きのラフでさまざまなモチーフや組み合わせを検討。6案のロゴを提案し、最終的に木と葉をモチーフにした案が採用されました。
シンボルの3本の枝には、人生を支える「幸福・自信・健康」の意味を込め、周囲の葉で人が集まる様子を表現しています。また、歯のマークを含む葉の数を20とし、「80歳まで20本」という標語に重ねることで、健康な歯を長く維持するという医院の姿勢を形にしました。
ロゴタイプには、滑らかなつながりと柔らかな角を持つ「うつくし明朝体」を採用。蕨市で長く続く医院の伝統と上品さを表現し、青と緑の配色でシンボルと組み合わせました。さらに、カラーや余白、最小使用サイズ、使用禁止例をガイドラインにまとめ、Webサイトや印刷物でも一貫した印象を保てるよう整備しました。
Website Design
悩みから診療へ、医院への理解から相談へつながる構成に。
Webサイトでは、虫歯治療や予防歯科、小児歯科などの診療科目ごとにページを設け、目的に応じて情報を確認できる構成へ刷新しました。幅広い診療内容を整理し、それぞれの情報に検索から直接アクセスできる入口を用意することで、医院をまだ知らない方との接点づくりも意図しています。
あわせて、医院について、医師・スタッフ紹介、診療の流れ、アクセス、ネット予約など、受診を検討する際に必要な情報を整理。診療内容だけでなく、誰が診療するのか、どのように受診するのかを確認できる構成とし、初めての方が相談を検討しやすい情報設計を行いました。視覚表現にはロゴ開発で整理した方向性を取り入れ、医院の価値観とサイトの印象をつなげています。
さらに、CMSを導入し、ブログをサイト内で継続的に発信・蓄積できる環境を整備。スマートフォンなどへの表示対応やアクセス解析の導入も行い、公開後の情報発信と改善を続けられるWebサイトとして構築しました。
Outcomes & Reflections|成果・振り返り
公開後も情報発信と改善を重ね、医院との接点を育てる。
2022年11月のサイト公開後は、診療に関するブログの発信と、利用状況に応じた改善を継続しました。運用記録では、インプラントページへの誘導を目的としたトップページのバナー追加や、短期集中治療の案内・導線整備などを実施。医院が届けたい情報と、患者様が必要とする情報をつなぐ調整を重ねています。
月次集計では、2022年12月に192人だったサイトのユーザー数が、2023年12月には904人に増加。同じ期間で、Web予約件数は月5件から28件へと推移しました。リニューアルに加え、公開後の情報発信や運用施策を含む期間の結果として、Web上で医院を知り、予約する接点の広がりを確認できました。
本プロジェクトで重視したのは、医院の想いをデザインに反映し、その価値を届け続ける仕組みまで整えることです。ロゴとWebサイトを起点に、情報の蓄積と改善を続けられる基盤をつくったことが、地域の患者様との関係を育てる取り組みにつながっています。
TEAM
担当メンバー
-
久津間 悠平
代表取締役 CEO
-
原 淳太
CDO(Chief Design Officer)
- 加藤 小百合
