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TikTok広告の始め方|アカウント開設から入稿までの流れ

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TikTok広告は、動画制作の体制がないと始められないと思われがちですが、静止画でも配信できます。実際、店舗ビジネスでは静止画から始めて成果を出しているケースが多くあります。

むしろ最初のハードルは制作ではなく、アカウント開設と審査、そして初回入稿の設定です。ここでつまずいて配信開始が数週間遅れることがあります。特に、予算の最低金額と年齢ターゲティングは、他媒体と勝手が違います。

この記事では、アカウント開設から初回入稿までの流れを順に解説したうえで、店舗ビジネス特有の設定ポイント、つまずきやすい箇所、そして配信開始後に最初に見る指標までを説明します。

この記事でわかること

・アカウント開設から初回入稿までの6ステップ

・審査に時間がかかる場面と、事前に用意しておく書類

・店舗ビジネスでの初期設定(エリア・年齢・目的)の考え方

・動画がなくても始められる素材の作り方

・配信開始後、最初の2週間で見る指標

始める前に決めておく3つのこと

管理画面を開く前に、次を決めておくと設定で迷いません。

決めること 店舗での考え方
コンバージョン地点 フォーム送信か、電話タップか、LINE追加か。1つに絞る
配信エリア 来店可能な範囲。市区町村または半径指定
判断に使う期間と金額 何を判断したいかで必要額が変わる。1か月で結論を出さない

3番目が重要です。TikTok広告は掘り起こし型の媒体であり、検索広告のように初月からCPAで判断できるものではありません。役割の違いと評価期間の考え方は複数媒体への広告予算配分の考え方で解説しています。

STEP1:広告アカウントを開設する

TikTok for Businessから広告アカウントを作成します。登録時に必要な情報は次のとおりです。

  • 会社名・事業者名(登記上の正式名称)
  • 業種
  • ウェブサイトURL(事業内容が確認できるページ)
  • 請求先情報

アカウントは必ず自社の管理者権限で作成してください。代理店のアカウント配下で作成されると、契約終了時に運用データを持ち出せません。代理店には後から権限を付与する形にします。

審査で止まりやすい点

項目 確認されること 事前準備
ウェブサイトの実在性 事業内容が確認できるか 会社概要・所在地・連絡先が掲載されているか確認
業種と実態の一致 申告した業種と掲載内容が合っているか サイトの記載を実態に合わせる
許認可が必要な業種 免許・許可の提示 飲食店営業許可、古物商許可などを手元に用意
名義の一致 事業者名と請求先の関係 法人名義のカードを用意しておく

サイトに会社情報が載っていない、電話番号がないといった状態は審査で止まる原因になります。広告を出す前に、事業者情報のページを整えてください

STEP2:ビジネスセンターを設定する(複数店舗の場合)

複数店舗・複数ブランドを運用する場合は、ビジネスセンターを作成し、その配下に広告アカウントを紐づけます。担当者ごとの権限管理ができ、支払い方法も集約できます。

単一店舗であれば、この工程は省略できます。ただし将来的に店舗が増える見込みがあるなら、最初から作っておくほうが移行の手間がありません。

STEP3:計測を設定する

配信より先に計測を済ませます。順序を逆にすると初動のデータが取れません。

  1. TikTokピクセルを発行する
  2. サイトの全ページに設置する(GTM経由が管理しやすい)
  3. コンバージョンイベントを定義する(フォーム送信、電話タップ、LINE追加)
  4. テスト送信して、イベントが受信されているか確認する

店舗ビジネスでは問い合わせの多くが電話です。フォーム送信だけを計測している状態では、実態の半分も見えません。電話タップの計測実装はGA4×GTM計測設定ガイドで解説しています。

STEP4:キャンペーンを作成する

目的の選択

キャンペーンの目的で、その後の設定と課金の考え方が決まります。目的と期待する成果がずれていると、成果が出ないのは当然の結果になります。

目的 対象 店舗での使いどころ
リーチ/認知 幅広い層への表示 開店告知、認知がゼロの段階
トラフィック サイトへの誘導 サイトの情報量が多く、読んでもらいたい場合
コンバージョン サイト上の成果 計測が実装済みで、CVを取りにいく段階
リード獲得 プラットフォーム内のフォーム サイトの受け皿が弱い場合の代替

計測が実装できているなら、コンバージョンを選びます。実装が間に合っていない段階でコンバージョンを選ぶと、最適化の材料がないまま配信されます。計測が未実装ならトラフィックで始め、実装後に切り替えるのが現実的です。

予算の設定

キャンペーン予算と広告グループ予算があり、それぞれに最低金額が設定されています。設定時にエラーが出る場合、この下限を下回っていることがほとんどです。金額は変更される可能性があるため、管理画面の表示に従ってください。

実務上の注意は、下限ぎりぎりで設定すると学習が進まないことです。配信量が少なすぎると最適化の材料が貯まらず、成果が安定しません。判断に必要なデータ量から逆算した金額を確保してください。

STEP5:広告グループを設定する

店舗での設定方針

項目 店舗での設定 理由
地域 市区町村または半径指定で商圏に絞る 来店できない人に配信しても意味がない
年齢 商材に応じて設定。制限業種は法定年齢に配慮 アルコール等は別途ルールがある
興味関心 最初は設定しないか広めに エリアで既に絞られているため、重ねると配信量が出ない
配置 自動配置から開始 実績が出た面に後から寄せる
入札 自動入札から開始 手動は学習データが貯まってから

最も多い失敗が、興味関心を細かく設定してしまうことです。商圏に絞った時点でかなり狭くなっているため、そこに属性条件を重ねると配信対象がほぼいなくなります。絞るのはエリアだけにしてください。

制限業種の場合

飲食・バーなどアルコールを扱う業態、医療・健康系は、年齢ターゲティングと表現に別途ルールがあります。設定を誤ると不承認が続き、アカウントの健全性が下がります。詳細はTikTok広告における年齢制限・アルコール表現の規制ルール解説で解説しています。

STEP6:クリエイティブを入稿する

動画がなくても始められる

静止画から動画を生成する機能や、複数の画像を組み合わせる形式が用意されています。まずは手持ちの写真で始めて構いません。

  • 店内・外観の実写(加工しすぎない)
  • スタッフが写っているもの
  • 施術前後、施工前後の変化
  • メニューや価格が読み取れるもの
  • 地域名や季節を入れたもの

重要なのは縦型(9:16)を前提に作ることです。横長の素材を流用すると、上下に余白ができて情報量が減ります。文字を入れる場合は、画面上下の端はUI要素と重なるため、中央寄りに配置してください。

入稿前の確認

  • 縦型(9:16)で作られているか
  • 画面上下の端に重要な文字を置いていないか
  • 素材の利用許諾を確認しているか(音源・画像)
  • 広告文と着地ページの内容が一致しているか
  • 着地ページに事業者情報が掲載されているか

配信開始後、最初の2週間で見る指標

指標 見るポイント 対処
インプレッション数 配信量が確保できているか 少なすぎるならターゲティングを緩める
CTR 素材と訴求が合っているか 低いならクリエイティブを差し替える
フリークエンシー 同じ人に何回表示されているか 高すぎるなら素材を増やすかエリアを広げる
CV数 計測が動いているか ゼロが続くなら計測実装を疑う
アカウントの健全性 警告が出ていないか 「注意が必要」の段階で対処する

最後の項目は、この段階から習慣にしてください。警告を放置するとアカウント停止に至り、停止後は30日という期限が発生します。詳細はTikTok広告アカウントが停止する主な原因と復旧までの流れで解説しています。

よくある質問

Q. 動画がないと成果は出ませんか?

静止画でも配信でき、店舗ビジネスでは成果が出ているケースがあります。ただし縦型を前提に作ることと、文字情報を読み取れる大きさにすることが条件です。横長素材の流用は避けてください。

Q. 予算はいくらから始めるべきですか?

管理画面上の最低金額は下回れませんが、それは「配信できる」金額であって「判断できる」金額ではありません。何を判断したいかで必要額が変わります。反応の有無を見るだけなら少額でも可能ですが、CPAの妥当性を判断するには相応のCV数が必要です。

Q. 審査にどのくらいかかりますか?

通常は数時間から1営業日程度ですが、業種や素材によっては長引きます。配信開始日が決まっている場合は、数日の余裕を持って入稿してください。広告文を編集すると再審査になります。

Q. TikTokアカウント(通常投稿)は必要ですか?

広告配信だけなら必須ではありませんが、広告を見た人がプロフィールを訪れることがあります。投稿がまったくない状態は信頼につながりません。数件でも投稿を用意しておくことを推奨します。

Q. 効果が出ているか、どう判断すればよいですか?

TikTok広告は掘り起こし型の媒体です。広告経由のCPAだけでなく、指名検索数と来店数の推移まで含めて評価してください。評価期間は3〜6か月を見てください。

まとめ

TikTok広告を始める際の最初のハードルは、動画制作ではなくアカウント開設と審査、初回入稿の設定です。事業者情報が掲載されたサイト、許認可書類、法人名義の支払い方法を事前に用意しておくと、審査で止まりません。

設定で最も多い失敗は、興味関心を細かく指定してしまうことです。商圏に絞った時点で対象はかなり狭くなっています。絞るのはエリアだけにして、他の条件は緩めてください。

クリエイティブは静止画から始めて構いませんが、縦型を前提に作ること、画面上下の端に重要な文字を置かないことが条件です。そして配信開始後は、アカウントの健全性を定期的に確認する習慣をつけてください。

「TikTok広告を始めたいが何から手を付ければよいか分からない」「審査が通らない」「配信しているがインプレッションが伸びない」といった状態にある場合は、設定単体ではなく、計測実装・ターゲティング・着地ページを合わせて確認する必要があります。

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