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ホームページの保守運用とは?何を、どの頻度でやるのか

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ホームページは、公開した時点が完成ではありません。放置すると、動かなくなるか、乗っ取られるか、成果が落ちていきます

それにもかかわらず、保守費用は「何をしてくれるのか分からない費用」として最初に削られがちです。原因は、作業内容が見えないことにあります。

この記事では、保守運用で実際に何をするのか、頻度はどのくらいか、自社と外部でどう分担するかを整理します。

この記事でわかること

・放置した場合に起きること

・保守作業の内容と頻度

・保守契約に含まれるものと含まれないもの

・自社でできる作業と依頼する作業

・契約前に確認すべき項目

放置した場合に起きること

起きること 原因 影響
サイトが表示されなくなる ドメイン・サーバーの契約切れ 機会損失、信用の低下
不正アクセス・改ざん ソフトウェアの脆弱性を放置 顧客情報の流出、検索エンジンからの警告表示
フォームが動かない 仕様変更、設定の不整合 問い合わせが届かない
表示が崩れる ブラウザ・OSの更新 離脱の増加
計測が止まる タグの仕様変更 改善の判断ができない
情報が古くなる 更新されない 実態との乖離、信頼の低下

3番目が最も気づきにくく、損失が大きい問題です。フォームが動かなくなっても、エラーは表示されず、ただ問い合わせが届かなくなります。「最近問い合わせが減った」と感じたときには、数か月経過していることがあります。

問い合わせフォームは、自社で定期的にテスト送信してください。

壊れても誰も教えてくれません。届かないことに気づけるのは自社だけです。

保守作業の内容と頻度

作業 頻度の目安 誰が
フォームのテスト送信 月1回 自社でできる
バックアップの取得 週1回〜日次 外部・自動化
ソフトウェア・プラグインの更新 月1回〜随時 外部推奨
更新後の表示・動作確認 更新のたび 外部
サーバー・ドメインの契約確認 年1回 自社
SSL証明書の期限確認 年1回 自社・自動化
リンク切れの確認 半年に1回 自社でできる
計測の動作確認 月1回 自社でできる
表示速度の確認 半年に1回 自社でできる
掲載情報の見直し 半年に1回 自社

「自社でできる」と書いた項目だけでも、実施すれば大きな問題の多くを防げます。特にフォームのテスト送信は、月1回5分の作業で、最も損失の大きい事故を防げます。

更新作業の注意

ソフトウェアやプラグインの更新は、セキュリティ上必要ですが、更新によって表示が崩れる、機能が動かなくなることがあります

  1. 更新前にバックアップを取る:戻せる状態にしてから作業する
  2. 可能なら検証環境で先に試す:本番でいきなり更新しない
  3. 更新後に主要な動作を確認する:表示、フォーム送信、計測
  4. 問題が出たら戻す:原因調査は戻してから

1番目を省いた状態での更新は、事故の原因になります。「更新ボタンを押すだけ」という認識で自社作業にすると、戻せない状態になることがあります。

保守契約に含まれるもの・含まれないもの

ここが最も認識のずれる部分です。契約前に必ず確認してください。

項目 含まれることが多い 別料金のことが多い
サーバー・ドメインの管理
バックアップ
ソフトウェア更新
障害時の復旧 ◯(範囲による) 大規模な場合
文言・画像の差し替え △(回数制限あり) 回数超過分
新規ページの追加
デザインの変更
機能の追加
改善提案・レポート

「更新作業」という言葉の解釈がずれやすい箇所です。ソフトウェアの更新(保守)と、掲載内容の更新(運用)はまったく別の作業です。契約書でどちらを指すか確認してください。

自社でできる月次チェック

月に一度、15分程度で実施できる確認項目です。

  • 問い合わせフォームからテスト送信し、受信を確認する:自動返信も確認
  • 電話番号のリンクをスマートフォンでタップして確認する
  • トップページと主要ページをスマートフォンで表示する:崩れがないか
  • GA4でデータが記録されているか確認する:前月比で極端な変動がないか
  • 掲載している営業時間・料金・キャンペーンが最新か確認する
  • Googleビジネスプロフィールの情報と一致しているか確認する

4番目の「極端な変動」は、計測が壊れた合図であることがあります。前月比でセッションが半減している場合、実際に流入が減ったのか、タグが動いていないのかを切り分けてください。切り分け方はGA4のコンバージョンが計測されない時に確認すべき5つのポイントを参照してください。

6番目については、営業時間や電話番号がサイトとGoogleビジネスプロフィールで食い違っていると、来店機会の損失につながります。Googleビジネスプロフィールの情報が間違っている場合の修正方法も参照してください。

セキュリティ上の基本

項目 対応
管理画面のパスワード 推測されにくいものにする。使い回さない
管理者アカウント 退職者のアカウントを残さない
ソフトウェアの更新 脆弱性の修正が含まれるため放置しない
使っていないプラグイン・テーマ 削除する(停止だけでは不十分な場合がある)
SSL 全ページで有効になっているか
バックアップ 取得されているか、実際に戻せるか

2番目が実務で残りやすい問題です。担当者が退職してもアカウントが残っているケースがあります。定期的にアカウント一覧を確認してください。

最後の項目も重要です。バックアップは「取得されていること」ではなく「実際に戻せること」が価値です。一度も復旧を試したことがない場合、いざというときに機能しない可能性があります。

なお、具体的なセキュリティ要件や推奨設定は状況により変わります。詳細は利用しているシステムの公式情報を確認してください。

契約前に確認すべき項目

  1. 作業範囲:何が含まれ、何が別料金か
  2. 更新作業の回数:文言・画像の差し替えは月何回まで
  3. 対応時間・連絡手段:営業時間内のみか、緊急時はどうするか
  4. 障害時の復旧範囲:どこまで無償で対応されるか
  5. バックアップの世代数と保管期間
  6. 報告の有無と頻度:何をしたか分かる形になっているか
  7. 解約時の扱い:データ、ドメイン、サーバーの移管
  8. ドメイン・サーバーの名義:自社名義になっているか

8番目が最も重要です。ドメインが制作会社名義になっていると、契約終了時に移管できないことがあります。ドメインは自社の資産です。契約時点で名義を確認してください。

6番目も確認してください。作業報告がなければ、何に費用を払っているか分かりません。月次または四半期での報告があるかを確認してください。

費用の考え方

保守費用は「削れるコスト」ではなく、「止まったときの損失に対する保険」として考えてください。

止まった場合の損失 考え方
フォームが1か月動かない その月の問い合わせがゼロになる
サイトが表示されない 広告費が無駄になる
改ざん・不正アクセス 復旧費用、信用の低下、顧客への説明
検索エンジンからの警告表示 流入の大幅な減少

広告を出している場合は特に重要です。サイトが止まっている間も、広告費は消費されます

よくある失敗

失敗1:フォームのテスト送信をしない

壊れても誰も教えてくれません。月1回の確認で防げます。

失敗2:バックアップなしで更新作業を行う

戻せない状態になることがあります。必ず取得してから作業してください。

失敗3:ドメインの名義を確認しない

契約終了時に移管できないことがあります。自社名義にしてください。

失敗4:退職者のアカウントを残す

セキュリティ上のリスクになります。定期的に一覧を確認してください。

失敗5:保守費用を最初に削る

止まったときの損失のほうが大きくなります。保険として考えてください。

よくある質問

Q. 保守は必ず制作会社に依頼すべきですか?

必須ではありませんが、更新作業の失敗時に戻せる体制が必要です。自社で行う場合は、バックアップの取得と復旧の手順を確立してください。判断できない場合は依頼が安全です。

Q. 費用はどのくらいが妥当ですか?

作業範囲によって大きく変わるため、金額だけでは比較できません。何が含まれ、何が別料金かを揃えてから比較してください。安価な契約は、更新作業の回数や対応時間が限定されていることがあります。

Q. 何もしなくても動いているのですが、必要ですか?

問題が起きるまでは何も起きないのが保守です。ソフトウェアの脆弱性は、公表された時点で悪用の対象になります。動いていることと、安全であることは別です。

Q. 自社で更新作業をしてもよいですか?

バックアップを取得し、更新後に主要な動作(表示、フォーム送信、計測)を確認できる体制があれば可能です。問題が出たときに戻せない状態での作業は避けてください。

Q. サーバーやドメインの契約はどこで確認できますか?

契約している事業者の管理画面で確認できます。誰が契約者かを把握していない場合は、制作会社に確認し、名義と更新期限を記録してください。更新忘れによる失効は、復旧できないことがあります。

まとめ

ホームページは公開時点が完成ではありません。放置すると、表示されなくなる、乗っ取られる、フォームが動かなくなるといった問題が起きます。

中でも最も気づきにくく損失が大きいのは、フォームの不具合です。エラーは表示されず、ただ問い合わせが届かなくなります。月1回のテスト送信で防げます。

保守契約では、ソフトウェアの更新(保守)と掲載内容の更新(運用)が別の作業であることを確認してください。この解釈のずれが、最も多い認識違いです。

そして、ドメインの名義は必ず自社にしてください。ドメインは自社の資産であり、名義が制作会社になっていると契約終了時に移管できないことがあります。

当社ではホームページ制作において、公開後の運用体制まで含めて設計しています。資料では運用設計の考え方をまとめていますので、自社の体制を見直したい方はぜひダウンロードしてご活用ください。

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