ホームページ制作の見積りを取ると、制作会社から「補助金が使えます」と言われることがあります。使えるのは事実です。ただし、制作費の値引きとして使えるわけではありません。補助金は、事業計画が採択され、交付決定が出た後に発注し、公開まで終えて実績を報告した後に、後払いで振り込まれる資金です。
国の補助金でホームページ制作を対象経費に明記しているのは、実質的に小規模事業者持続化補助金の1つです。かつて「IT導入補助金でホームページを作る」という解説が多く出回りましたが、この制度は事務局に登録されたITツールの導入を支援するもので、ホームページ制作は対象外です。2026年度からは名称も「デジタル化・AI導入補助金」に変わっています。
持続化補助金は、2026年5月27日に公募要領が公開された第20回で条件が変わりました。ウェブサイト関連費の上限が「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」という割合から、「30万円(税込)」という定額になっています。この変更で、通常枠でもホームページに30万円まで充てられるようになった一方、制作費が45万円を超える部分には補助率2/3が効かなくなりました。
この記事では、制度の条件を確認した上で、補助金を使うべき場合と、使わずに進めたほうが結果的に得になる場合を分けます。制作費そのものの見方はWeb制作の見積書の読み方|同じ金額が別の買い物になる理由で扱っています。
この記事でわかること
・ホームページ制作を対象経費に明記した国の補助金は、実質的に持続化補助金の1つ
・旧IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)は登録されたITツールの導入が対象で、ホームページ制作は対象外
・第20回でウェブサイト関連費の上限は「交付申請額の1/4」から「30万円(税込)」の定額に変わった
・通常枠の上限50万円で計算すると、ホームページに充てられる補助額は12.5万円から30万円に広がった
・制作費45万円までは補助率2/3が効き、それを超えた部分は全額自己負担になる
・申請受付は2026年11月5日〜12月15日、採択発表は2027年3月頃。発注できるのは交付決定の後
・補助金は後払い。公開されていないホームページは経費として認められない
・ウェブサイト関連費だけの申請はできない。計画は販路開拓として組む必要がある

補助金は「制作費の値引き」ではなく「条件付きの資金」
最初に、この記事の結論を示します。ホームページ制作に補助金を使うかどうかは、補助額の大きさではなく、「待てるか」「合わせられるか」「立て替えられるか」の3つで決まります。
第一に、待てるかです。第20回の申請受付は2026年11月5日から12月15日までで、採択発表は2027年3月頃の予定です。採択後に交付申請を経て交付決定が出るまで、発注はできません。制作期間を足すと、公開は早くて2027年の夏です。今の集客に穴が開いていて、それを塞ぐためのホームページなら、半年以上待つ間の損失が補助額を上回ることがあります。
第二に、合わせられるかです。ウェブサイト関連費だけでは申請できません。ホームページは販路開拓の計画の一部として位置づけ、他の経費と組み合わせる必要があります。計画に無理に他の経費を足すことになるなら、補助金のために事業を歪めることになります。
第三に、立て替えられるかです。補助金は後払いです。制作会社への支払いを先に済ませ、実績報告と確定検査を経てから振り込まれます。制作費の全額を一度は自社で用意する必要があります。
この3つを満たすなら、補助金は使うべきです。上限30万円は、小規模事業者のホームページ制作費に対して小さい金額ではありません。満たさないなら、補助金を前提にせず、必要な時期に必要な規模で作るほうが事業には合います。
ホームページ制作に使える国の補助金は、実質1つ
「ホームページ制作 補助金」で検索すると、複数の制度を並べた一覧記事が出てきます。しかし一覧に並ぶ制度の多くは、ホームページ制作そのものを対象にしていません。対象経費として「ウェブサイト関連費」を明記しているのは、小規模事業者持続化補助金です。
| 制度 | ホームページ制作の扱い | 備考 |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) | 対象。「ウェブサイト関連費」として明記 | 上限30万円(税込)、単独申請は不可 |
| デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | 対象外 | 事務局に登録されたITツールの導入が対象 |
| 自治体の補助金・助成金 | 自治体によって異なる | 名称・条件・時期がばらばら。所在地の自治体で確認 |
持続化補助金の基本条件
対象は小規模事業者です。商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員が5人以下、製造業その他は20人以下が要件になります。この人数を超える企業は、そもそも申請できません。
一般型・通常枠の補助上限額は50万円、補助率は2/3です。インボイス特例や賃金引上げ特例の要件を満たすと上限が引き上げられ、最大で250万円になります。ただし後述するとおり、ウェブサイト関連費には別途30万円の上限がかかるため、枠の上限が上がってもホームページに充てられる補助額は30万円を超えません。
申請は、商工会議所の地区か商工会の地区かで事務局が分かれます。どちらの地区でも、申請には商工会議所または商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」が必要です。第20回の様式4の発行受付締切は2026年12月4日で、申請締切の12月15日より前に設定されています。事務局は「様式4の交付に時間を要する場合がある」と案内しており、直前に動き出すと間に合いません。
旧IT導入補助金はホームページ制作に使えない
IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。中小企業庁は「ITツール導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進及びAIの活用が重要であることを広く周知する観点から」名称を変更したと説明しています。
この制度で補助の対象になるのは、事務局の審査を受けて登録されたITツールです。ホームページ制作は、ITツールの登録対象から外れています。ホームページ制作やサイト制作の追加開発費用が含まれるものは登録できないとされており、ホームページ制作ツールで作った簡易的なアプリケーションも対象外です。
「予約機能や決済機能を組み込めば対象になる」という解説もありますが、対象になるのは登録済みのITツールの導入費であって、ホームページのデザインや構築の費用ではありません。ホームページを作る目的でこの制度を検討するのは、時間の無駄になります。
第20回で1/4ルールが廃止され、上限は30万円の定額になった
持続化補助金は公募の回ごとに公募要領が改訂され、条件が変わります。第20回では、ホームページ制作に直接関わる変更が入りました。ウェブサイト関連費の上限が、割合から定額に変わっています。
| 項目 | 第19回まで | 第20回(2026年5月27日公開の公募要領) |
|---|---|---|
| ウェブサイト関連費の上限 | 補助金交付申請額の1/4(最大50万円) | 30万円(税込) |
| 広報費の上限 | 個別の上限なし | 30万円(税込)が新設 |
| ウェブサイト関連費のみの申請 | 不可 | 不可 |
| 通常枠上限50万円でホームページに充てられる補助額 | 12.5万円 | 30万円 |
この変更は、ホームページ制作にとっては大きな意味を持ちます。第19回までは、通常枠の上限50万円で申請すると、ホームページに充てられる補助額は1/4の12.5万円でした。30万円の補助を受けるには、特例で上限を引き上げて120万円以上の交付申請額にする必要があり、小規模事業者には現実的でない構造でした。
第20回では、通常枠の50万円の中で、30万円までをホームページに充てられます。同じ枠で、ホームページに使える補助額が12.5万円から30万円に広がったことになります。制作会社が「補助金が使いやすくなった」と言うのはこのためです。
一方で、上限が定額になったことで、割合の上限より厳しくなった面もあります。第19回までは、上限を引き上げた枠であれば最大50万円までウェブサイト関連費に充てられました。第20回は枠に関係なく30万円で止まります。
なお、この記事の記載は2026年9月時点の第20回公募要領(第8版)に基づいています。条件は回ごとに変わるため、申請の前には必ず該当回の公募要領を確認してください。過去の回を前提に書かれた解説記事が、検索結果には今も多く残っています。
「補助率2/3」と、実際に補助される割合は違う
補助率2/3という数字を見ると、制作費の3分の2が戻ってくると受け取りがちです。しかし、ウェブサイト関連費には30万円の上限があるため、補助率2/3が効くのは制作費45万円(税込)までです。それを超えた部分は、全額が自己負担になります。
| ホームページ制作費(税込) | 補助額 | 自己負担 | 実際の補助割合 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 20万円 | 10万円 | 67% |
| 45万円 | 30万円 | 15万円 | 67% |
| 60万円 | 30万円 | 30万円 | 50% |
| 90万円 | 30万円 | 60万円 | 33% |
| 150万円 | 30万円 | 120万円 | 20% |
この表の意味は明確です。補助金の効果が最も大きいのは、制作費が45万円前後に収まるホームページです。それを超える規模になるほど、補助金は制作費全体に対して小さくなり、判断への影響も薄れます。150万円の制作で20%の補助のために半年以上待つのか、それとも今すぐ作るのか、という比較になります。
逆に言えば、補助金の上限に合わせて制作費を45万円に圧縮するのは、順序が逆です。ホームページの規模は、何を集めたいか、どの程度の情報を載せる必要があるかで決まります。制作費が補助金の枠に収まるかどうかは、その後に確認することです。
制作費に含まれる工程と、金額で変わる中身はLP制作費用の相場は?価格帯別の内訳と成果から逆算する予算の決め方で整理しています。
申請から公開まで、最短でも半年以上かかる
補助金を使う判断で最も見落とされるのが、時間です。第20回のスケジュールは次のとおりです。
| 段階 | 日付 |
|---|---|
| 公募要領の公開 | 2026年5月27日 |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2026年12月4日 |
| 申請受付 | 2026年11月5日〜12月15日 17:00 |
| 採択発表 | 2027年3月頃(予定) |
| 交付決定 | 採択後、交付申請を経て個別に通知 |
| 補助事業の実施期間 | 交付決定日〜2028年3月31日 |
| 実績報告書の提出期限 | 2028年4月10日 |
発注・契約・支払いができるのは、交付決定日以降です。事務局は「その日より前の発注・契約や支出は補助対象外となります」と明記しています。採択の通知が出た時点で発注してしまう例がありますが、採択と交付決定は別の段階です。採択の後に見積書などを提出して交付申請を行い、交付決定の通知を受けてから発注します。
採択発表が2027年3月頃で、そこから交付決定まで数週間から1か月以上かかると見ると、発注は2027年4月以降になります。制作に2〜3か月かかるとすれば、公開は早くて2027年の夏です。2026年9月の時点で検討を始めた場合、公開まで10か月前後を見込むことになります。
待つ間に失うものを、補助額と比べる
この期間の損失は、補助額と同じ単位で比べる必要があります。数字は仮のものですが、例として置きます。
現在のホームページからの問い合わせが月に2件で、作り直せば月5件になると見込んでいるとします。1件あたりの粗利が3万円なら、増える粗利は月9万円です。公開が8か月遅れれば、失う粗利は72万円になります。補助額の上限30万円を、待つことによる損失が上回ります。
この計算は前提次第で結果が変わります。問い合わせの増加が見込めない会社案内のサイトであれば、8か月遅れても失うものは小さく、補助金を待つ判断は合理的です。重要なのは、補助額だけを見て決めるのではなく、待つ期間に失うものを同じ表に載せることです。
ホームページが今どこで問い合わせを取りこぼしているかは、ホームページから問い合わせが来ない原因の切り分け方|5段階で診断するの手順で確認できます。作り直しで何件増えるかの見込みは、この診断から出します。
補助金は後払いで、実績報告の書類が要る
持続化補助金の流れは、事務局のよくある質問に「公募申請⇒採択⇒見積書等の提出⇒交付決定⇒補助事業の実施⇒実績報告⇒確定検査・補助金額の確定⇒請求⇒入金」と示されています。入金は一番最後です。
つまり、制作会社への支払いは自社の資金で先に済ませます。実績報告の後、確定検査を経て補助金額が確定し、請求してから入金されます。実績報告書の提出期限は2028年4月10日なので、2027年夏に公開して支払いを済ませた場合、入金まで半年以上かかることもあります。制作費の全額を一度は用意できることが、申請の前提です。
実績報告に必要なもの
実績報告では、経費を支出したことを証明する一連の書類を提出します。事務局が挙げているのは、見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、領収書、預金通帳の該当部分の写しなどです。この書類を、制作会社とのやり取りの中で揃えておく必要があります。
制作会社によっては、見積書と請求書しか出さない運用のところもあります。発注書や納品書を出す習慣が無い会社に後から求めると、日付の整合が取れなくなります。発注の時点で、実績報告に必要な書類を出せるかを確認してください。
もう一つ、見落とされやすい条件があります。事務局は、認められない経費の例として「事業実施期間中に未使用の機械装置や未公開のホームページ」を挙げています。実施期間の末日である2028年3月31日までに公開されていなければ、制作費を払っていても補助の対象になりません。制作が遅れて公開が期限を越えると、補助金は受け取れず、費用だけが残ります。制作会社の納期管理は、補助金を使う場合には金額に直結します。
制作の工程と、発注側で用意する原稿や写真の作業はサイト制作の進め方|発注から公開までの工程と発注者側の作業で整理しています。発注側の作業が遅れて公開が延びる例は多く、補助金を使う場合は特に管理が要ります。
ウェブサイト関連費だけでは申請できない
ウェブサイト関連費だけの申請はできません。第19回まででも同じで、第20回もこの条件は変わっていません。加えて第20回では広報費にも30万円の上限が設けられ、ウェブサイト関連費と広報費の2つだけを組み合わせた計画も要件を満たさないとされています。機械装置等費、展示会等出展費、開発費など、それ以外の経費区分を含める必要があります。
これは制度の建前ではなく、制度の目的そのものです。持続化補助金は販路開拓の取り組みを支援するもので、ホームページはその手段の一つと位置づけられています。「ホームページを作りたいから補助金を使う」ではなく、「販路を開拓する計画があり、その中でホームページが必要」という順序で計画を書くことになります。
この順序は、補助金を使わない場合でも本来は同じです。ホームページに何をさせるのか、どの顧客に何を伝えて、どの行動を取ってもらうのかが決まっていないと、制作会社への指示ができず、公開後の評価もできません。補助金の申請で経営計画と補助事業計画を書く作業は、その整理を強制する効果があります。
ただし、計画に他の経費を無理に足すのは避けてください。使う予定の無い機械を計画に入れると、その経費も実際に支出して実績報告する必要があります。補助金を受けるために不要な支出が増えるなら、補助金を使わないほうが手元に残る資金は多くなります。
制作会社の選び方に、補助金を持ち込まない
「補助金対応」「補助金申請サポート」をうたう制作会社があります。補助金の実務に慣れていることは、書類の面では助けになります。しかし、制作会社を補助金への対応で選ぶのは順序が逆です。制作会社に求めるのは、問い合わせが来るホームページを作ることであって、補助金を通すことではありません。
注意すべき点が3つあります。
- 見積りが補助金に合わせて膨らむ。「補助金で戻る分」を織り込んで金額を上げる会社があります。見積りは補助金の有無に関係なく、工程と工数で妥当性を確認してください
- 申請代行が有償になる。制作会社や代行業者に申請書の作成を依頼すると、その費用は補助の対象外で、自己負担が増えます。商工会議所・商工会は様式4の発行元であり、経営計画の相談にも無料で応じています
- 「補助金で実質0円」と広告している会社がある。補助金の適用後の金額だけを示す表現は、Google広告のポリシーで不実表示として扱われます。そうした広告を出している会社は、広告の運用面でも確認が必要です
3つ目の点は、自社が広告を出す側になったときにも関わります。補助金に関する表現が広告審査でどう扱われるかはGoogle広告で「補助金」表記が審査落ちする理由と正しい訴求方法で整理しています。
制作会社を選ぶときの見積り比較の条件は、補助金を使う場合も変わりません。複数社の見積りを同じ条件で取り、工程の範囲と公開後の運用まで含めて比べてください。公開後の保守や更新の費用は補助の対象外で、毎年の負担として残ります。この部分はホームページの保守運用とは?何を、どの頻度でやるのかで扱っています。
補助金を使う条件、使わない条件
ここまでの条件を整理します。次の4つを満たすなら、補助金を使う判断は合理的です。
- 公開が2027年の後半になっても、事業に大きな損失が出ない
- 制作費が45万円前後に収まり、補助率2/3が制作費の大半に効く
- ホームページ以外の販路開拓の取り組みが、もともと計画にある
- 制作費の全額を先に支払い、入金まで半年以上待てる資金がある
次のいずれかに当たるなら、補助金を前提にせず進めたほうが結果は良くなります。
- 今の集客に穴があり、早く塞ぐことで得られる粗利が30万円を上回る
- 補助金の要件に合わせて、使う予定の無い経費を計画に足すことになる
- 制作会社の選定基準が「補助金に対応しているか」になっている
- 実績報告の書類を揃え、期限を管理する担当者がいない
どちらの場合も、ホームページに何をさせるかを先に決める点は共通です。補助金は、その決定を後押しすることはあっても、代わりに決めてくれることはありません。
よくある失敗
採択の通知が出た時点で発注する
採択と交付決定は別の段階です。発注・契約・支払いは交付決定日以降に限られ、それより前の支出は補助対象外になります。採択の連絡を受けたら、次に交付申請の手続きがあることを確認し、交付決定通知書の日付を見てから発注してください。
補助率2/3を制作費全体に当てはめて資金計画を組む
ウェブサイト関連費の補助額は30万円で止まります。90万円の制作なら補助は30万円で、実際の補助割合は33%です。「3分の2が戻る」前提で資金を組むと、自己負担が想定の倍になります。制作費の見積りを取った時点で、45万円を超える部分は全額自己負担として計算してください。
補助金の上限に合わせて制作の範囲を削る
45万円に収めるために必要なページや機能を削ると、補助金は受け取れても問い合わせが来ないホームページになります。ホームページの規模は、集めたい顧客と伝える情報で決めます。その結果が45万円を超えるなら、超えた分は自己負担で作る判断のほうが事業には合います。
公開が実施期間の末日に間に合わない
未公開のホームページは経費として認められません。原稿や写真の準備が発注側で遅れ、公開が期限を越える例があります。補助金を使う場合、公開日は制作会社との合意事項ではなく、補助金の受給条件です。発注時に公開日を決め、発注側の作業の期限も同時に決めてください。
様式4の発行を申請締切の直前に依頼する
事業支援計画書(様式4)は商工会議所・商工会が発行し、第20回の発行受付締切は2026年12月4日です。申請締切の12月15日より前に設定されており、事務局も交付に時間がかかる場合があると案内しています。経営計画の相談を含めて、受付開始前から動く必要があります。
古い解説記事の条件で計画を立てる
検索結果には「ウェブサイト関連費は交付申請額の1/4」と書かれた記事が今も多く残っています。第20回では30万円の定額に変わりました。条件は回ごとに改訂されるため、判断の根拠は解説記事ではなく、該当回の公募要領に置いてください。
よくある質問
ホームページ制作費は、補助金でいくら戻りますか
第20回の持続化補助金では、ウェブサイト関連費の補助額は30万円(税込)が上限です。補助率は2/3なので、制作費45万円までは3分の2が補助され、45万円を超える部分は自己負担になります。制作費が90万円なら補助額は30万円で、実際の補助割合は33%です。
IT導入補助金でホームページを作れると聞きましたが
作れません。IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わり、事務局に登録されたITツールの導入を支援する制度です。ホームページ制作はITツールの登録対象に含まれず、ホームページ制作ツールで作った簡易的なアプリケーションも対象外とされています。ホームページ制作を対象経費に明記している国の補助金は、持続化補助金です。
ホームページの制作だけで申請できますか
できません。ウェブサイト関連費のみの申請は認められておらず、第20回では広報費との2つだけの組み合わせも要件を満たさないとされています。機械装置等費や展示会等出展費など、それ以外の経費区分を含めた販路開拓の計画として申請する必要があります。ただし、使う予定の無い経費を足すと、その支出も実際に行う必要があるため、計画に無理が出るなら補助金を使わない判断も検討してください。
いつ発注すれば補助の対象になりますか
交付決定日以降です。採択の通知が出ても、その時点では発注できません。採択後に見積書などを提出して交付申請を行い、交付決定通知書を受け取ってから発注・契約します。第20回の採択発表は2027年3月頃の予定なので、発注は2027年4月以降になる見込みです。
補助金はいつ振り込まれますか
公開と支払いを終えて実績報告を提出し、確定検査で補助金額が確定した後、請求してから入金されます。制作会社への支払いは自社の資金で先に行う必要があります。実績報告書の提出期限は2028年4月10日で、公開時期によっては支払いから入金まで半年以上かかることがあります。
自治体の補助金と併用できますか
自治体ごとに条件が異なるため、一般論では答えられません。国の補助金と同じ経費に対して重複して補助を受けることは通常認められないため、併用を検討するなら、それぞれの事務局に同一経費の扱いを確認してください。自治体の制度は名称・時期・条件がばらばらで、所在地の自治体のサイトで直接確認するのが確実です。
補助金を使う場合、制作会社にはどう伝えればよいですか
3点を伝えてください。発注が交付決定後になるため着手時期が確定しないこと、実績報告に見積書・発注書・契約書・納品書・請求書・領収書が必要なこと、実施期間の末日までに公開が必須であることです。この3点に対応できない会社は、補助金を使う制作には向きません。制作会社の選定そのものは、補助金への対応ではなく、問い合わせが来るホームページを作れるかで判断してください。
まとめ
ホームページ制作に使える国の補助金は、実質的に小規模事業者持続化補助金の1つです。旧IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)は登録されたITツールの導入が対象で、ホームページ制作は対象になりません。
持続化補助金は第20回で条件が変わりました。ウェブサイト関連費の上限は「交付申請額の1/4(最大50万円)」から「30万円(税込)」の定額になり、通常枠でホームページに充てられる補助額は12.5万円から30万円に広がりました。一方で、制作費45万円を超える部分には補助率2/3は効きません。
時間の条件は重いものです。申請受付は2026年11月5日から12月15日、採択発表は2027年3月頃で、発注できるのは交付決定の後です。公開は早くて2027年の夏になります。今の集客の穴を塞ぐことで得られる粗利が補助額を上回るなら、待たずに作るほうが事業には合います。
資金と事務の条件もあります。補助金は後払いで、制作費は先に自社で支払います。実施期間の末日までに公開されていないホームページは、経費として認められません。実績報告には見積書から通帳の写しまで一連の書類が要ります。
そして、ウェブサイト関連費だけでは申請できません。計画は販路開拓として組み、ホームページはその手段として位置づけます。この順序は補助金を使わない場合も同じで、ホームページに何をさせるかが決まっていなければ、補助金があっても成果は出ません。
制作会社は、補助金への対応ではなく、問い合わせが来るホームページを作れるかで選んでください。見積りは補助金の有無に関係なく、工程と工数で妥当性を確認します。
ホームページの制作はWEB制作・ホームページ制作で承っています。補助金を使う場合の発注時期や書類の対応についても相談を受けています。会社紹介資料は資料ダウンロードから、ご相談はお問い合わせからご連絡ください。