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アイコンとイラストの使い方|使う基準と使わない基準

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アイコンやイラストは、余白を埋めるために使われることがあります。しかし装飾として置かれた図像は、読む速度を落とすだけで理解を助けません

一方で、適切に使えば文章より速く情報を伝えられます。差を分けるのは、絵の巧拙ではなく「何のために置くか」です。

この記事では、アイコンとイラストを使う基準・使わない基準を整理し、統一感を保つための運用方法まで解説します。

この記事でわかること

・アイコンが機能する条件と、しない条件

・イラストと写真の使い分け

・スタイルを統一するための決め事

・アクセシビリティ上の注意点

・素材・生成物を使う際の権利確認

アイコンが機能する条件

条件 説明
意味が広く共有されている 電話、メール、検索、カートなど
文字ラベルが併記されている アイコン単独では意味が伝わらないことがある
同じ意味で一貫して使われている 同じアイコンが別の意味を持たない
押せるかどうかが見た目で分かる 押せる/押せないの区別
十分な大きさがある 特にスマートフォンでのタップ領域

2番目が最も守られていません。ハンバーガーメニュー、共有、設定といったアイコンは広く使われていますが、全員が同じ意味で認識しているとは限りません。特に年齢層が高い顧客が多い事業では、文字ラベルの併記が有効です。

アイコン単独で意味が伝わるかは、作り手の想定より低くなります。

迷ったら、文字を添えてください。スペースの節約より確実に伝わることを優先します。

アイコンが機能しない例

状態 起きること
独自の意味を持たせたアイコン 見た人が意味を推測できない
同じアイコンを別の意味で使う 混乱する
サービスの特徴をアイコンで表現する 抽象的すぎて伝わらない
見出しの横に飾りとして置く 読む速度が落ちるだけ
押せそうに見えるが押せない クリックされて何も起きない

3番目が実務でよく起こります。「安心」「品質」「スピード」といった概念をアイコンで表現しようとしても、記号だけでは伝わりません。この場合、アイコンは見出しの装飾であり、情報を伝えているのは文章です。

それ自体が悪いわけではありませんが、「アイコンを置いたから伝わっている」という認識は誤りです

イラストと写真の使い分け

イラスト 写真
得意なこと 抽象概念、手順、構造の説明 実在の証明、雰囲気、信頼
苦手なこと 実在性の証明 抽象概念の表現
向く場面 仕組みの図解、フロー、比較図 店舗、スタッフ、実績、商品
信頼への影響 中立 高い(実写の場合)
制作の負荷 描き手が必要 撮影が必要

地域ビジネスのサイトでは、実写のほうが信頼につながります。イラストを多用すると、実在感が薄れる場合があります。

ただし、手順やサービスの流れの説明には、イラストや図のほうが適します。「工程が5段階ある」といった構造は、写真では表現できません。

図解が効く場面

  • 手順・流れ:問い合わせから納品までの工程
  • 比較:プランの違い、他工法との違い
  • 構造:仕組み、内部の構成
  • 位置関係:対応エリア、施工箇所
  • 数量の変化:ビフォーアフター、推移

文章で3行以上かかる説明は、図にできないか検討してください。特に手順の説明は、図にすると理解が速くなります。

スタイルを統一する

複数の提供元からアイコンやイラストを集めると、線の太さや角の丸みが揃わず、サイト全体の印象が散らかります。先に決め事を作ってください

決める項目 選択肢の例 注意点
線の太さ 細線/中/太線 混在させない
塗りの有無 線画のみ/単色塗り/面塗り 1種類に統一
角の処理 角丸/直角 ブランドの印象と合わせる
1色/ブランドカラー/多色 多色は統一が難しい
サイズ 基準サイズを決める ばらつくと雑に見える
提供元 1つのセットで揃える 混ぜると必ずずれる

最後の項目が最も確実な対策です。同じ提供元の1つのセットから選べば、線の太さも角の処理も自動的に揃います。足りないアイコンが出た場合も、同じセット内で代替を探すほうが、別の提供元から追加するより結果が良くなります。

色と書体の決め方はWebサイトの配色の決め方|ブランドカラーから展開する方法を参照してください。デザインの決め事をまとめて管理する方法はデザインシステムとは?導入するメリットと作り方の基本で解説しています。

アクセシビリティ上の注意

項目 対応
アイコン単独のボタン 読み上げ用のラベルを設定する
装飾目的のアイコン 読み上げ対象から外す
色だけで意味を伝えるアイコン 形・記号でも区別できるようにする
タップ領域 見た目より広く確保する
コントラスト 背景との差を十分に取る

1番目は実装上の対応が必要です。アイコンだけのボタン(メニュー、検索、閉じるなど)は、そのままでは読み上げソフトで何のボタンか分かりません。制作会社へ依頼する際に伝えてください。

詳細はWebアクセシビリティ対応はどこまでやるべきか|優先順位の決め方を参照してください。

権利の確認

アイコン・イラストは、提供元によって利用条件が異なります。使用前に必ず確認してください

  • 商用利用の可否:無料でも商用不可の場合がある
  • クレジット表記の要否:表記が条件になっている場合がある
  • 加工の可否:色変更、サイズ変更、一部の切り出し
  • 使用範囲:Web、印刷物、広告、ロゴへの使用
  • 再配布の可否:素材そのものを渡す行為
  • 利用条件の変更:規約は更新されることがある

4番目に注意してください。素材のアイコンをロゴとして使用することは、多くの提供元で禁止されています。ロゴは自社の識別のためのものであり、他社も使える素材では役割を果たせません。

生成AIで作成する場合

画像生成AIでイラストを作る選択肢もありますが、確認すべき点があります。

  1. 利用規約を確認する:商用利用の可否、権利の帰属
  2. 生成物の権利関係を確認する:法的な扱いは整理の途上にある領域
  3. 既存の作品と類似していないか確認する
  4. 実在するものの表現に使わない:店舗や商品の描写に使えば実態と乖離する
  5. スタイルを統一できるか確認する:複数枚の統一は難しい場合がある

4番目が重要です。生成した画像を、実在の店舗や施工事例のように見せることは行わないでください。生成AIのデザイン活用については生成AIをデザイン制作に活用する方法と注意点で解説しています。

なお、生成AIに関する規約と法的な整理は変化が速い領域です。使用前に最新の情報を確認してください。

よくある失敗

失敗1:余白を埋めるために置く

読む速度が落ちるだけで、理解は助けません。余白は余白のままでも機能します。

失敗2:アイコン単独で意味を伝えようとする

作り手の想定より伝わりません。文字ラベルを併記してください。

失敗3:複数の提供元から集める

線の太さや角の処理が揃わず、全体が散らかります。1つのセットで揃えてください。

失敗4:抽象概念をアイコンで表現する

「安心」「品質」は記号では伝わりません。伝えているのは文章です。

失敗5:利用条件を確認せずに使う

商用利用不可、ロゴへの使用禁止といった条件がある場合があります。

よくある質問

Q. アイコンには必ず文字を添えるべきですか?

意味が広く共有されているもの(電話、メールなど)は単独でも機能します。それ以外、特に操作に関わるものは併記を推奨します。顧客の年齢層が高い事業では、より重要になります。

Q. 無料の素材を使っても問題ありませんか?

利用条件を確認したうえで、条件の範囲内であれば問題ありません。ただし「無料=商用利用可」ではないため、必ず規約を確認してください。また、他社と同じ素材を使う可能性があることは前提としてください。

Q. イラストは自社で作るべきですか、依頼すべきですか?

点数と統一感の要求度によります。数点であれば素材の活用で足りることが多く、独自のスタイルで多数必要な場合は依頼が現実的です。作り手が変わると統一感が保てなくなる点に注意してください。

Q. アイコンのサイズはどのくらいが適切ですか?

視認できることと、タップできることの両方を満たす大きさが必要です。特にスマートフォンでは、見た目の大きさより広いタップ領域を確保してください。実機での確認が確実です。

Q. 手描き風のイラストは信頼を損ないますか?

業種と伝えたい印象によります。親しみやすさを重視する事業では有効に働くことがあります。一方、専門性や安全性が重視される事業では、実写や図解のほうが適する場合があります。ブランドコンセプトから判断してください。

まとめ

アイコンとイラストは、余白を埋めるために置くものではありません。装飾として置かれた図像は、読む速度を落とすだけで理解を助けません。

アイコンが機能するのは、意味が広く共有され、文字ラベルが併記され、一貫した意味で使われている場合です。抽象概念をアイコンで表現しても、伝えているのは文章のほうです。

イラストは、手順・比較・構造など写真で表せないものの説明に適します。一方、実在の証明や信頼の形成には実写が有利です。地域ビジネスでは、この差が結果に影響します。

統一感を保つ最も確実な方法は、1つの提供元のセットから選ぶことです。複数から集めると、線の太さや角の処理が必ずずれます。そして、商用利用・加工・ロゴへの使用可否といった利用条件は、使用前に必ず確認してください。

当社ではデザイン制作において、装飾ではなく情報を伝えるための設計を行っています。資料では制作の考え方をまとめていますので、自社の課題を整理したい方はぜひダウンロードしてご活用ください。

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