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縦型クリエイティブの作り方|動画がなくても成果を出す構成

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「TikTok広告をやりたいが、動画を作るリソースがない」——これが出稿をためらう最大の理由です。

しかし、動画制作の予算がないことと、縦型フォーマットで成果を出せないことは別です。静止画を組み合わせた構成でも配信でき、業種によっては作り込んだ映像より反応が良い場合があります。

この記事では、動画リソースがない前提で、縦型クリエイティブをどう組み立てるかを解説します。

この記事でわかること

・横型と縦型の設計上の違い

・冒頭2秒で離脱を防ぐ構成

・静止画から縦型を作る手順

・安全領域(文字を置ける範囲)の考え方

・広告らしさを消しすぎないバランス

横型と縦型の違い

Web用に作った横型のバナーを縦に伸ばしても機能しません。設計の前提が違います。

横型(Web・ディスプレイ) 縦型(TikTok・リール等)
表示 ページの一部 画面全体
見られる時間 一瞬(流し見) 数秒(能動的に見る)
なし前提 音ありの人が多い
スクロール ページを下に 次の投稿へ飛ばす
勝負どころ 1枚目の情報量 冒頭1〜2秒
文字量 多めでも可 最小限

4行目が決定的です。縦型では、興味がなければ次の投稿へ飛ばされます。ページを閉じるより指1本の動作が軽いため、離脱の判断が速くなります。

縦型で勝負が決まるのは冒頭1〜2秒です。

ロゴ、社名、オープニング演出をここに置くのは、最も避けるべき使い方です。

冒頭2秒の設計

最初に置くべきものは、次のいずれかです。

内容 向いている業種
対象の呼びかけ 千葉市で外壁塗装をお考えの方へ 地域密着型
課題の提示 外壁のひび割れ、放置していませんか 課題が明確な商材
結果の先出し 施工後の状態をいきなり見せる ビフォーアフターがある
意外性のある事実 塗り替えの適切な時期は◯年ではありません 情報提供型
数字 施工件数◯件/最短◯日 実績がある場合

1番目が最も汎用的です。対象を最初に明示すると、関係のない人は離脱しますが、それは問題ありません。クリック課金であれば、対象外のクリックは損失です。

冒頭に置いてはいけないもの

  • 企業ロゴ・社名:知られていない会社の名前に興味を持つ人はいない
  • オープニング演出:数秒の演出で離脱される
  • 抽象的なキャッチコピー:「あなたの暮らしに寄り添う」など
  • 長い前置き:「今回ご紹介するのは」
  • 音がないと成立しない構成:音を出せない環境の人に伝わらない

5番目について、縦型は音ありで見られることが多い一方、音を出せない環境の人も一定数います。字幕・テロップを必ず入れてください。

静止画から縦型を作る手順

動画素材がなくても、次の方法で作れます。

  1. 使える静止画を集める:施工写真、商品、店舗、スタッフ
  2. 1枚1メッセージで並べる:3〜5枚程度
  3. 切り替えのタイミングを決める:1枚あたり1〜2秒
  4. テロップを入れる:各枚に短い文言
  5. 最後にCTAを置く:何をすればよいか
  6. 音を付ける:利用可能な音源の範囲で

2番目の「1枚1メッセージ」が最も守られません。情報を詰め込むと、切り替わる前に読み切れず、何も伝わりません。

構成の例(ビフォーアフター型)

秒数 画面 テロップ
0〜2秒 施工前の写真(劣化が分かるもの) 千葉市で外壁のひび割れ、ありませんか
2〜4秒 施工中の写真 下地から処理します
4〜6秒 施工後の写真 ◯日で完了
6〜8秒 費用帯・保証の情報 見積もり無料
8〜10秒 店舗・スタッフ+連絡先 まずはご相談ください

※構成例です。業種と素材に合わせて調整してください。

実物の写真であることが重要です。素材写真を使った施工事例風の表現は行わないでください。実績の偽装にあたります。

安全領域を確認する

縦型の画面には、プラットフォーム側のUI(アイコン、テキスト、ボタン)が重なる領域があります。ここに文字を置くと隠れます。

領域 重なるもの 対処
画面下部 キャプション、アカウント名、音源情報 文字を置かない
画面右側 いいね、コメント、シェアのアイコン 文字を置かない
画面上部 ステータスバー、一部のUI 余白を取る
中央〜やや上 重なりにくい ここに主要な文言を置く

安全領域の範囲は媒体・機能ごとに異なり、変更されることもあります。制作前に各媒体の公式ガイドラインで最新の情報を確認し、入稿後は実機のプレビューで必ず確認してください。

実機確認で見るポイント

  • テロップが隠れていないか
  • 文字が読める大きさか:制作画面ではなく実機で
  • 音なしで内容が伝わるか
  • 冒頭2秒で何の広告か分かるか
  • CTAが見えているか

広告らしさをどう扱うか

「広告に見えないほうが良い」という説明を見かけますが、これは一面的です

広告らしさを消す 広告として明確にする
視聴の継続 伸びやすい 短くなりやすい
クリック 対象外の人も含む 対象者に絞られる
CVR 低下しやすい 保たれやすい
向いている目的 認知の拡大 獲得

問い合わせ・来店の獲得が目的なら、広告であることを隠す必要はありません。むしろ、何のサービスかを早く明示するほうがCPAは安定します。

また、広告であることを誤認させる表現は、媒体のポリシーに抵触する可能性があります。各媒体の広告ポリシーは変更されるため、制作前に確認してください。審査の考え方は広告アカウントが停止された時の原因と復旧方法を参照してください。

複数パターンの作り方

1本だけでは、良し悪しを判断できません。変える要素を1つに絞ってください

  1. まず冒頭2秒を変える:呼びかけ/課題提示/結果の先出し
  2. 次にテロップの文言を変える
  3. その次に使う写真を変える
  4. 最後に尺・音源を変える

1番目が最も結果に影響します。冒頭で離脱されていれば、以降の要素は評価されていません。

クリエイティブの摩耗

同じクリエイティブを配信し続けると、反応は必ず落ちます。これはデザインの問題ではなく、表示回数の問題です

兆候 対処
クリック率が徐々に低下 クリエイティブを差し替える
CPAが徐々に上昇 同上
同一ユーザーへの表示回数が増えている 配信対象を広げるか差し替える
配信量が減っている 入札・予算を確認

差し替えを前提に、複数本をストックしてください。1本しかない状態では、摩耗した時点で配信を止めるしかなくなります。

よくある失敗

失敗1:横型バナーを縦に引き伸ばす

設計の前提が違います。縦型は画面全体を占有し、冒頭2秒で判断されます。

失敗2:冒頭にロゴ・オープニングを置く

離脱の最大の原因です。対象の呼びかけか課題提示から始めてください。

失敗3:1枚に情報を詰め込む

切り替わる前に読み切れず、何も伝わりません。

失敗4:安全領域を確認せずに入稿する

テロップがUIに隠れます。実機のプレビューで必ず確認してください。

失敗5:1本だけ作って判断する

比較対象がなく、良し悪しを判断できません。

よくある質問

Q. 動画がなくても本当に成果は出ますか?

業種と訴求によります。静止画を並べた構成でも配信でき、実際に反応が出るケースがあります。ただし、動的な要素が必要な商材(体験、動きのあるサービス)では、映像のほうが伝わります。まず低コストで試し、結果を見てから投資を判断してください。

Q. 尺は何秒が適切ですか?

目的によります。認知の反復なら短尺、説明が必要なら長めになります。ただし尺より、冒頭2秒で対象を特定できているかのほうが結果に影響します。

Q. 音源はどう選べばよいですか?

広告で利用可能な音源の範囲を、各媒体のガイドラインで確認してください。権利の扱いは媒体・楽曲によって異なり、変更されることもあります。確認せずに使用しないでください。

Q. スタッフが出演したほうがよいですか?

地域密着型のサービスでは、人が写ることで信頼につながる場合があります。ただし本人の同意を取得し、退職時の扱いも事前に決めてください。詳細はWeb用写真のディレクション|撮影前に決めるべきことと当日の進め方を参照してください。

Q. 何本くらい用意すべきですか?

配信規模によります。ただし1本では摩耗した時点で止まるため、最低でも冒頭パターンの異なる2〜3本を用意してください。

まとめ

縦型クリエイティブは、横型バナーを引き伸ばしたものではありません。画面全体を占有し、指1本で次へ飛ばされる環境では、冒頭1〜2秒で勝負が決まります。

冒頭に置くべきは、対象の呼びかけ、課題の提示、結果の先出しのいずれかです。企業ロゴ、オープニング演出、抽象的なキャッチコピーは、離脱の直接的な原因になります。

動画素材がなくても、静止画を1枚1メッセージで並べる構成で作れます。ただし情報を詰め込むと、切り替わる前に読み切れません。

そして、安全領域を必ず確認してください。画面下部と右側はUIが重なります。入稿後は実機のプレビューで、テロップが隠れていないか確認してください。

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