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Yahoo!広告のターゲティング設定|絞る順序と、絞りすぎで失うもの

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ターゲティングを設定するとき、細かく絞るほど無駄が減って効率が上がると考えがちです。しかし実際には、絞りすぎると配信量が確保できず、成果そのものが出なくなります。

特に複数の条件を掛け合わせると、対象は急速に小さくなります。それぞれの条件が対象を半分にするなら、3つ重ねた時点で8分の1です。この計算を意識せずに設定すると、広告がほとんど表示されない状態になります。

この記事では、設定できるターゲティングの種類と役割、絞る順序、掛け合わせの危険性、そして解除を判断する基準を整理します。

この記事でわかること

・絞るほど効率が上がるわけではない

・掛け合わせは対象を急激に小さくする

・先に絞るべきは地域と除外

・属性による絞り込みは推定であることを前提にする

・配信量が不足したら段階的に解除する

・評価は精度ではなく獲得数で行う

絞るほど効率が上がるわけではない

ターゲティングの目的は無駄な表示を減らすことですが、同時に届く範囲も狭めます。この2つは同時に起きます。

絞り込みの強さ 配信量 無駄の量 起きること
絞らない 多い 多い 予算が薄く広がる
適度に絞る 確保できる 抑えられる 最適化が働く
強く絞る 少ない 少ない 学習が進まない
掛け合わせすぎ ほぼゼロ なし 表示されない

配信量が少ないと、自動入札の学習に必要なデータが集まりません。結果として、精度を上げるための絞り込みが、精度を下げる原因になります。

絞ると無駄は減るが、届く範囲も狭まる。

配信量が不足すると、最適化そのものが働かない。

設定できる種類と役割

ターゲティングには複数の種類があり、それぞれ役割が違います。すべてを同時に使う必要はありません。

種類 内容 使いどころ
地域 配信するエリア 商圏がある事業では必須
デバイス 端末の種類 サイトの対応状況に応じて
曜日・時間帯 配信する時間 対応可能な時間に限る場合
属性(性別・年齢) 推定される属性 明確な偏りがある商材のみ
興味関心 推定される関心領域 認知目的の配信で
サイト訪問者 過去の訪問履歴 再訪の促進

このうち、確度が高いのは地域とサイト訪問者です。実際の位置情報と行動履歴に基づくためです。属性や興味関心は推定であり、実態と一致しないことがあります。

地域設定の考え方はGoogle広告の地域ターゲティング設定方法|商圏に絞った集客のコツを参照してください。

地域と訪問履歴は確度が高い。属性と興味関心は推定。

すべてを同時に使う必要はない。

絞る順序

設定には順序があります。成果への影響が大きく、確度の高いものから設定してください。

  1. 地域を、実際に対応できる範囲に設定する
  2. 明らかに対象外となる検索語や配信先を除外する
  3. 曜日や時間帯に制約がある場合のみ、配信時間を設定する
  4. 一定期間配信し、データを確認する
  5. 実績で明確な偏りが出た項目だけ、追加で絞る

最初から属性で絞らないでください。推定であるため、実際の顧客層と一致しない可能性があります。配信して実績を見てから判断するほうが、取りこぼしが少なくなります。

確度が高い順に設定する。属性は最後。

実績で偏りが確認できてから追加で絞る。

掛け合わせの危険性

複数の条件を同時に設定すると、対象は掛け算で小さくなります。

設定 残る対象の目安 起きやすいこと
地域のみ 商圏内の全体 適切な配信量
地域+年齢 その一部 まだ確保できる
地域+年齢+性別 さらに一部 量が減り始める
地域+年齢+性別+興味関心 ごく一部 ほとんど表示されない

加えて、属性や興味関心の推定が外れている場合、本来の顧客層を除外していることになります。この取りこぼしはレポートに表れません。表示されなかった人のデータは残らないためです。

掛け合わせる場合は、1つずつ追加して配信量の変化を確認してください。

条件は掛け算で対象を小さくする。

推定が外れた場合の取りこぼしは、レポートに表れない。

配信量が不足したら段階的に解除する

表示回数が想定より少ない場合、入札を上げる前にターゲティングを見直してください。

  1. 興味関心など、推定に基づく設定から外す
  2. 性別、年齢の順に解除する
  3. 曜日・時間帯の制限を緩める
  4. 地域を、対応可能な範囲まで広げる
  5. それでも不足する場合、入札とキーワードを見直す

入札を上げても、対象がいなければ表示は増えません。配信量の問題を入札で解決しようとすると、単価だけが上がります。

配信量の不足は、まずターゲティングを疑う。

対象がいない状態で入札を上げても、単価が上がるだけ。

評価は精度ではなく獲得数で行う

絞り込みを強めると、クリック率や獲得率といった率の指標は改善します。しかし獲得の絶対数は減ります。

見る指標 絞ると 判断
クリック率 上がりやすい 率だけで判断しない
獲得率 上がりやすい 同上
獲得数 減ることが多い 最も重要
獲得単価 変わらないか上がる 併せて確認
表示回数 減る 配信量の指標

率が改善しても獲得数が減っているなら、その絞り込みは成果を下げています。事業として必要なのは獲得の数であり、率ではありません。指標の考え方は広告のCPA目安はどう決めるか|業種別平均が使えない理由を参照してください。

率が上がっても、獲得数が減れば成果は下がっている。

評価は絶対数で行う。

全体の中での位置づけ

この工程は広告運用の一部です。前後に決めるべきことがあり、順序を飛ばすと後から戻れなくなります。全体の流れは広告運用は何から決めるかを参照してください。

よくある失敗

最初から属性で細かく絞る

推定であるため、実際の顧客層と一致しないことがあります。配信実績を見てから判断してください。

条件を掛け合わせすぎる

対象が掛け算で小さくなり、ほとんど表示されない状態になります。1つずつ追加して確認してください。

配信量の不足を入札で解決しようとする

対象がいなければ表示は増えません。単価が上がるだけです。

率の改善を成果と誤解する

絞れば率は上がります。獲得の絶対数で判断してください。

設定後に見直さない

季節や競合状況で最適な範囲は変わります。定期的に配信量を確認してください。

よくある質問

性別や年齢は設定すべきですか

商材に明確な偏りがある場合のみです。それでも最初から絞るのではなく、まず絞らずに配信し、実績で偏りが確認できてから設定するほうが取りこぼしが少なくなります。推定が外れた場合、本来の顧客層を除外していても気づけません。

興味関心のターゲティングは有効ですか

認知を広げる目的では有効です。ただし推定に基づくため、獲得を目的とする配信では、確度の高い地域や訪問履歴を優先してください。

配信量が多すぎる場合はどうすべきですか

除外から着手してください。明らかに対象外となる検索語や配信先を外すほうが、ターゲティングで絞るより取りこぼしが少なくなります。除外の考え方は検索語句レポートの見方と除外キーワードの決め方を参照してください。

リターゲティングは併用できますか

できます。ただし通常の配信と同じキャンペーンで混ぜると、成果の判断がつかなくなります。分けて設定し、それぞれ評価してください。設計はリターゲティング広告の設定手順と、効果を正しく見極める方法を参照してください。

設定はGoogle広告と同じでよいですか

同名の項目でも、指定の粒度や挙動が異なる場合があります。そのまま流用せず、各媒体の公式情報で確認してください。併用の判断はYahoo!広告とGoogle広告は併用すべきか|追加して成果が出る条件と、出ない条件で整理しています。

まとめ

ターゲティングは絞るほど効率が上がるわけではありません。無駄な表示が減る一方で、届く範囲も同時に狭まります。配信量が不足すると自動入札の学習に必要なデータが集まらず、精度を上げるための絞り込みが、かえって精度を下げる原因になります。

特に注意すべきは掛け合わせです。それぞれの条件が対象を半分にするなら、3つ重ねた時点で8分の1になります。加えて、属性や興味関心は推定に基づくため、外れていた場合は本来の顧客層を除外していることになります。この取りこぼしはレポートに表れません。表示されなかった人のデータは残らないためです。

設定の順序としては、確度の高いものからです。実際の位置情報に基づく地域、行動履歴に基づく訪問者はデータとして確かですが、属性と興味関心は推定です。最初から属性で絞らず、まず配信して実績を確認し、明確な偏りが出た項目だけ追加で絞ってください。そして評価は率ではなく獲得の絶対数で行います。絞れば率は必ず上がりますが、事業として必要なのは獲得の数です。

当社では広告代行において、配信範囲の設計と見直しをご相談いただけます。現状の設定を整理したい場合はお問い合わせよりご連絡ください。

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