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Microsoft広告は出すべきか|Bingの利用はパソコンに偏るため、会社のパソコンで検索される商材かと、Google広告で取り切れているかで決める

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Microsoft広告(旧Bing広告)は、Microsoftの検索エンジンBingの検索結果や、MSN・Outlook・Edgeの新しいタブなどに配信できる広告です。日本では2022年5月に提供が始まりました。

判断の前に知っておきたいのは、日本のBingの利用がパソコンに大きく偏っていることです。パソコンでの検索ではGoogleと並ぶほど使われている一方、スマホではほとんど使われていません。そのため、会社のパソコンで調べられるBtoBの商材には効く余地があり、スマホで探される店舗の集客にはほとんど足しになりません。

この記事では、デバイス別の利用の偏り、Yahoo!広告との違い、自社のGA4で上乗せできる件数を見積もる式、Google広告から設定を取り込むときの注意、評価の時期を整理します。Google広告をすでに運用している会社が、2つ目の検索広告として足すかどうかを決める場面を想定しています。

この記事でわかること

・日本のパソコンでの検索ではBingが51.83%、Googleが42.17%。スマホではBingは0.91%にとどまる(StatCounter、2026年9月)

・Yahoo! JAPANの検索結果はGoogleの検索技術を使っており、Microsoft広告は表示されない。Yahoo!広告とは別の媒体

・足すかどうかは、Google広告の問い合わせのうちパソコン経由の件数と、自社のGA4で見えるBing経由の訪問の比率から見積もる

・LinkedInのプロフィールを使った指定は、公式の説明では入札の調整だけで、配信先を絞らない

・上乗せは月数件の規模になりやすい。1か月ではなく3か月の累計で判断する

Microsoft広告を足すべき会社
Microsoft広告を足すべき会社

Microsoft広告は、パソコンの検索に足す広告

最初に結論を示します。Microsoft広告は、Google広告の代わりではなく、パソコンで検索する人への届き方を足す広告です。日本では、検索エンジンの使われ方がデバイスによって大きく違います。

デバイス Google Bing Yahoo!
パソコン 42.17% 51.83% 4.67%
スマホ 85.08% 0.91% 11.79%
すべてのデバイス 59.27% 31.41% 7.61%

出典はStatCounterの2026年9月の集計です。この数字は、同社の計測コードを置いたサイトへ、どの検索エンジンから移ってきたかの割合で、検索された回数そのものではありません。傾向をつかむ材料にはなりますが、自社の数字の代わりにはなりません。

パソコンでBingが多く使われる背景には、WindowsのパソコンとEdgeでBingが既定の検索エンジンになっていることがあります。会社から支給されたパソコンで、設定を変えずに検索する人が多い商材ほど、Bingに出る意味が大きくなります。

Yahoo!広告とは配信先が違う

Yahoo! JAPANの検索結果はGoogleの検索技術を使っており、広告はYahoo!広告の枠です。Microsoft広告を出しても、Yahoo! JAPANの検索結果には表示されません。「Yahoo!広告を出しているから、Bingにも出ている」ということはありません。

Yahoo!広告を足す判断はYahoo!広告とGoogle広告は併用すべきか|追加して成果が出る条件と、出ない条件で扱っています。2つ目の検索広告を選ぶなら、スマホの利用者が多い商材はYahoo!広告、会社のパソコンで調べられる商材はMicrosoft広告が候補になります。

向く商材と向かない商材|スマホで探されるかどうかで分かれる

向くかどうかは、業種名より「どの端末で、どこで検索されるか」で決まります。同じ業種でも、会社の購買担当が調べる商材と、個人が帰り道に調べる商材では答えが変わります。

商材の性質 例 Microsoft広告
会社のパソコンで、業務中に調べられる 業務用の製品・サービス、制作や広告の委託、士業への相談、採用の支援 足す価値がある
自宅のパソコンで、時間をかけて比べられる 住宅・リフォーム、教育、高額な買い物 Google側の件数を見てから判断
スマホで、その場で探される 飲食店、美容室、整体、近くの店舗 見送る。スマホのBingはほぼ使われていない

BtoBの検索広告では、もともと検索の回数が少なく、Google広告だけでは予算を使い切れないことがよくあります。この「検索量の天井」に当たっている会社ほど、Microsoft広告で検索の母数を足す意味があります。天井の見積もり方はBtoBのリスティング広告は何から決めるか|上限クリック単価を粗利から逆算し、資料請求と問い合わせを同じ1件で数えないで扱っています。

足す前に確かめる2つの数字|Google側の取りこぼしと、パソコン経由の比率

Microsoft広告を足す前に、Google広告で取れる分を取り切れているかを確かめます。Google広告が予算不足で表示を逃しているなら、同じ費用はGoogle側に足したほうが確実です。

確かめること 見る場所 判断
Google広告が予算不足で表示を逃していないか Google広告の「検索広告のインプレッション シェア損失率(予算)」 損失が大きいなら、先にGoogle側の予算を増やす
Google広告が検索量で頭打ちになっていないか 予算を上げても表示回数とクリックが増えないか 頭打ちなら、Microsoft広告で母数を足す候補になる
問い合わせのうち、パソコン経由はどれだけか Google広告の「デバイス」別のコンバージョン パソコン経由が少ないなら、足しても増えにくい
Bing経由の訪問がどれだけあるか GA4で、参照元がbingの自然検索のセッション(デバイスをパソコンに絞る) ほぼ無いなら、広告を出しても届く人が少ない

インプレッション シェアの読み方は店舗集客のGoogle広告費用相場は?月額予算の決め方を計算式で解説で扱っています。

上乗せできる件数を見積もる|自社のGA4の比率を使う

見積もりには、世の中のシェアではなく、自社のサイトに来ている人の比率を使います。自社の見込み客がBingをどれだけ使っているかは、GA4の自然検索の内訳に表れています。

式は次のとおりです。

上乗せできる件数の上限 = Google広告のパソコン経由の問い合わせ数 ×(GA4のパソコンでの、bingの自然検索のセッション ÷ googleの自然検索のセッション)

項目 仮の数字
Google広告の問い合わせ(月) 20件
うちパソコン経由 12件(60%)
GA4の自然検索(パソコン、月) google 1,500セッション、bing 450セッション
bing ÷ google 0.3
上乗せできる件数の上限 12件 × 0.3 = 月3.6件

数字は説明のための仮のものです。これは上限で、実際には広告の枠の数、競合の数、入札の強さによって下回ります。月3.6件が見込める会社でも、始めのうちは月2件前後と考えておくのが現実的です。

上限が月1件に届かない場合は、足しても判断できるだけの件数が集まりません。その場合は見送り、Google広告の改善かほかの施策に費用を回します。

費用の目安は、Google広告の獲得単価から置く

Microsoft広告の獲得単価は、商材と競合によって上にも下にも振れます。最初の予算は、Google広告の獲得単価に、見込む件数を掛けた額を置きます。上の例で獲得単価が2万円なら、月2件で4万円前後から始め、3か月で判断します。

Google広告から取り込むときの注意|そのまま動かさない

Microsoft広告には、Google広告のキャンペーンを取り込む機能があります。キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告、地域の指定などを移せるため、最初の設定の手間は小さくなります。ただし、取り込んだ設定がそのままMicrosoft広告で正しく動くとは限りません。

確かめること 理由
定期的な取り込みを止めるか、上書きされる項目を把握する 公式の説明では、定期的な取り込みを続けると、Microsoft広告側で変えた状態・入札・予算が次の取り込みで上書きされうる
停止中のキャンペーンが取り込まれたか 既定では有効なキャンペーンだけが取り込まれる
配信する地域と言語 日本に絞れているか、言語の指定が合っているか
コンバージョンの計測 Microsoft広告の計測タグ(UETタグ)を別に設置する。Google広告のタグでは数えられない
除外キーワード 検索語句の出方は媒体で違う。取り込んだ後も検索語句を見て足す
入札の方法 件数が少ないうちは、自動入札が学習できない。件数が貯まるまでは単純な方法で始める

入札の方法を件数で選ぶ考え方はGoogle広告と同じです。広告運用で決める項目の順序は広告運用は何から決めるか|媒体選定から評価までの順序と、飛ばすと起きることで扱っています。

GA4で区別できるように、パラメータを付ける

Microsoft広告からの訪問は、何も付けないとGA4で自然検索のBingと区別しにくくなります。リンク先のURLに、媒体と広告を表すパラメータを付けておきます。付け方の決まりはUTMパラメータの設計と命名規則|流入元を正しく計測する方法で扱っています。

LinkedInの情報を使った指定|配信先は絞られない

Microsoft広告の特徴として、LinkedInのプロフィール(会社、業界、職種)を使った指定がよく挙げられます。2026年6月には役職の階層も加わりました。ただし公式の説明では、この指定は入札の調整だけで、指定した会社や業界以外の人への配信を止めるものではありません。

つまり、「この業界の人にだけ出す」使い方はできず、「この業界の人には入札を強める」使い方になります。BtoBの絞り込みは、これまでどおりキーワードと除外キーワード、広告文で行います。

よくある期待 実際の動き(公式の説明)
指定した業界の人だけに広告が出る 指定しない人にも出る。指定した人への入札を上げ下げする
社名を指定すれば、その会社にだけ届く 社名の指定は1つの広告グループかキャンペーンで1,000社まで。これも入札の調整
どの国向けの配信でも使える 使える国は機能ごとに公式の一覧で決まっている。日本向けの配信で使えるかは、設定画面に項目が出るかで確かめる

指定した業界の人の問い合わせ率が高いと分かってから、入札を強める材料として使います。始める理由にはしません。

評価の仕方|1か月で決めず、3か月の累計と全体の件数で見る

上乗せが月数件の規模だと、1か月の件数は偶然で大きく揺れます。10件程度の件数では、上下に3割ほどの揺れが出ます。月2件なら、3か月で6件前後を集めてから判断します。

見る数字 見方
Microsoft広告の問い合わせ数と獲得単価 3か月の累計で、Google広告の獲得単価と比べる
Google広告と合わせた全体の問い合わせ数 足す前の3か月と比べて増えたか。Google側が減っていないか
問い合わせの中身 商談になったか。パソコンからの問い合わせは、BtoBでは商談化しやすいことが多いが、自社の記録で確かめる

Microsoft広告だけの獲得単価で良し悪しを決めず、全体の件数が増えたかで見ます。同じ人がGoogleとBingの両方で検索している場合、片方の広告がもう片方の成果を取り合っているだけのこともあります。件数の揺れと、段ごとに分けて見る考え方はKPIツリーの作り方|掛け算の段はどこを動かしても効き方は同じで、選ぶ基準は動かす費用と上限、月30件を切る段より下は分解しないで扱っています。

見送ってよい会社と、試してよい会社

見送ってよい会社

  • スマホで探される店舗・来店型の商材の会社。スマホのBingの利用は1%に届かない
  • Google広告が予算不足で表示を逃している会社。同じ費用はGoogle側に足したほうが確実
  • GA4で、bingからの自然検索の訪問がほとんど無い会社
  • Google広告の計測や除外キーワードがまだ整っていない会社。崩れた設定を2つの媒体に広げることになる

試してよい会社

  • 会社のパソコンで調べられるBtoBの商材で、Google広告の問い合わせの多くがパソコン経由の会社
  • Google広告が検索量で頭打ちになり、予算を上げても件数が増えない会社
  • 上の式で、上乗せの上限が月2件以上と見積もれ、3か月待てる会社

よくある失敗

シェアの数字だけで始める

パソコンでのBingのシェアは大きく見えますが、自社の見込み客が使っているとは限りません。自社のGA4で、bingからの訪問の比率を先に確かめます。

Google広告の予算を削って移す

Google側で取れていた件数が減り、全体では変わらないか減ることがあります。Microsoft広告は、Google側を取り切った上での上乗せとして始めます。

取り込んだ設定を確かめずに配信する

計測タグが無いまま配信して、件数がゼロに見えることがあります。定期的な取り込みで、Microsoft広告側の調整が上書きされることもあります。

LinkedInの指定で配信先を絞れると考える

公式の説明では入札の調整だけです。指定しない人にも配信されるため、絞り込みはキーワードと除外で行います。

1か月の件数で止める

月数件の規模では、偶然の揺れで判断を誤ります。3か月の累計と、全体の件数の変化で判断します。

よくある質問

Microsoft広告とBing広告は同じものですか

同じです。Bing Adsから名称が変わり、現在はMicrosoft広告(Microsoft Advertising)と呼ばれています。

Microsoft広告を出すと、Yahoo! JAPANにも表示されますか

表示されません。Yahoo! JAPANの検索結果の広告はYahoo!広告の枠です。Yahoo! JAPANに出したい場合は、Yahoo!広告を別に出します。

店舗の集客にも使えますか

スマホで探される店舗の集客には、ほとんど足しになりません。StatCounterの2026年9月の集計では、日本のスマホでのBingの利用は0.91%です。

予算はどれくらいから始めればよいですか

Google広告の獲得単価に、見込む上乗せの件数を掛けた額から始めます。月2件を見込むなら、獲得単価の2倍程度を月の予算に置き、3か月で判断します。

Google広告と同じキーワードで出してよいですか

かまいません。媒体が違うため、自社の広告同士で競り合うことはありません。ただし検索語句の出方は違うため、配信後に検索語句を見て除外キーワードを足します。

まとめ

Microsoft広告を出すかどうかは、自社の商材が会社のパソコンで調べられるか、Google広告で取れる分を取り切れているか、自社のGA4でBing経由の訪問が見えているかで決まります。

日本のBingの利用はパソコンに偏っており、スマホではほとんど使われていません。足すと決めたら、Google広告のパソコン経由の件数とGA4の比率から上乗せの上限を見積もり、計測タグとパラメータを整えてから配信し、3か月の累計と全体の件数で判断します。

Microsoft広告を含めた検索広告の設計や、媒体を足す判断はWEBマーケティング・広告運用で承っています。会社紹介資料は資料ダウンロードから、ご相談はお問い合わせからご連絡ください。

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