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LinkedIn広告は出すべきか|BtoBで効くのは「会社と役職で絞れる」とき。届く人数を先に確かめて判断する

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LinkedIn広告は、ビジネス向けSNSのLinkedInに出す広告です。会社名・業種・従業員規模・役職・職種など、仕事に関する情報で配信先を指定できるため、BtoBの広告として名前が挙がります。

ただし、日本ではLinkedInの利用者がFacebookやInstagramより少なく、狙う会社と役職を絞るほど、届く人数は小さくなります。「決裁者だけに届く」という特長は、裏返すと「届く人がほとんどいない」になりえます。

この記事では、LinkedIn広告を指定できる細かさではなく、指定した先に何人いるかで判断する方法を整理します。向く会社と向かない会社、出す前に確かめること、判断に要る金額の式、リード獲得フォームの使い方、計測、他の媒体との役割分担まで、BtoBで広告を検討する発注側の担当者を前提にまとめました。BtoBのリード獲得手段の全体像はBtoBのリード獲得チャネルで扱っています。

この記事でわかること

・LinkedIn広告の強みは会社名と役職で配信先を指定できること。検索広告やMeta広告ではできない絞り方ができる

・弱みは日本で届く人数が小さいこと。出す前に広告管理画面で、狙う条件に何人いるかを確かめる

・向くのは1件の受注で大きな粗利が出て、売りたい相手が決まっている会社。地域の中小企業や個人が顧客なら向かない

・判断に要る金額は商談の件数から逆算する。少額で試して「効かなかった」と判定しない

・リード獲得フォームはプロフィールの情報が自動で入る。会社名と役職が揃うため、BtoBでは使いやすい

LinkedIn広告が向く会社
LinkedIn広告が向く会社

LinkedIn広告とは:仕事の情報で配信先を指定できる広告

LinkedIn広告の特長は、利用者がプロフィールに登録した仕事の情報で、配信先を指定できることです。LinkedInの公式ヘルプでは、指定できる項目として次のものが挙げられています。

分類 指定できる主な項目
会社 会社名、業種、従業員規模、売上規模、成長率
職務 役職名、職種、役職の階層(担当者・部長・役員など)、経験年数
経歴 スキル、学位、専攻
関心 参加しているグループ、関心のある分野
自社のデータ 会社のリストや連絡先のリストの読み込み、サイト訪問者への再配信

公式ヘルプは、広告を配信するには対象の人数が300人以上必要と説明しています。会社名は1つの条件につき200件まで、その他の多くの項目は100件までです。

出典:LinkedIn Help「Targeting options for LinkedIn Ads」、LinkedIn Help「Upload company and contact targeting lists」

項目の名称や上限は更新で変わることがあります。作成時には広告管理画面(キャンペーンマネージャー)とヘルプで最新の内容を確かめてください。

Microsoft広告の「LinkedInの指定」とは別物

Microsoft広告でも、LinkedInのプロフィール(会社・業種・職種)を指定できます。ただしMicrosoft広告での指定は入札の調整だけで、指定外の人への配信は止まりません。LinkedIn広告の指定は、配信先そのものを絞ります。

「検索している人の中で、狙う会社の人に強く入札する」のがMicrosoft広告、「狙う会社の人だけに出す」のがLinkedIn広告です。Microsoft広告の判断はMicrosoft広告は出すべきかで扱っています。

日本で届く人数は小さい。出す前に必ず確かめる

LinkedIn広告で最初に確かめるのは、狙う条件に日本で何人いるかです。SNSの広告データを集計しているNapoleonCatの推計では、日本のLinkedIn利用者は2025年12月時点で約559万人、人口の4.5%です。同じ推計で2025年1月は約498万人で、増えてはいます。

この人数は全体です。そこから業種、従業員規模、役職と条件を重ねると、数千人から数百人まで小さくなることがあります。また、日本では仕事の情報をLinkedInに登録していない人も多く、役職名が英語だったり古いままだったりします。条件に当てはまる人がLinkedInにいても、プロフィールの情報が揃っていなければ指定では拾えません。

出典:NapoleonCat「LinkedIn users in Japan – December 2025」(広告の管理画面で示される届く人数をもとにした第三者の推計で、LinkedIn社の発表ではありません)

確かめ方:広告管理画面で、条件ごとの人数を見る

キャンペーンマネージャーで広告を作る画面では、条件を入れるたびに届く人数の目安が表示されます。出稿を決める前に、アカウントを作って条件だけ入れてみるのが一番確実です。アカウントの作成と人数の確認だけなら費用はかかりません。

確かめる順 入れる条件 見ること
1 地域(日本)だけ 全体の規模。ここが出発点
2 業種・従業員規模 売りたい会社の層に何人いるか
3 職種・役職の階層 決める人・使う人まで絞ると何人残るか
4 会社名のリスト(あれば) 狙う会社の一覧のうち、何社・何人に届くか

3の段階で人数が数百人に落ちるなら、LinkedIn広告で件数を取りにいくのは難しいと考えます。その場合は、条件を「職種」までに留めて広げるか、後で述べるように会社名を絞って認知の目的で使うかを選びます。

向く会社と向かない会社

LinkedIn広告が向くのは、1件の受注で大きな粗利が出て、売りたい相手の会社や役職が決まっている会社です。他の媒体より1クリックや1件のリードにかかる費用が高くなりやすいため、受注1件の価値で費用を回収できるかが前提になります。

状況 判断 理由
売りたい会社の一覧がある(狙う会社が数十〜数百社) 向く 会社名のリストで配信先を指定でき、営業の対象と広告の対象を揃えられる
受注1件の粗利が大きく、商談までの期間が長い 向く リードの単価が高くても回収できる。長い検討の間に接触を重ねられる
新しい商材で、検索がまだ少ない 向く 検索広告では届かない人に、職種で当てて知ってもらえる
外資系・IT・グローバル企業が顧客 向く LinkedInを仕事で使っている人が多い層
顧客が地域の中小企業や店舗 向かない LinkedInを使っていない経営者が多く、届く人数が小さい
単価が低く、件数で回す商材 向かない 1件の費用が粗利を上回りやすい
顧客が個人 向かない 仕事の情報で絞る意味がない。Meta広告などが合う
検索広告の予算がまだ余っている 後回し 探している人を取り切る方が先。広げるのはその後

検索広告で取れる件数の上限はBtoBのリスティング広告で、広告を始める順序は広告運用で決める順序で扱っています。

判断に要る金額は、商談の件数から逆算する

LinkedIn広告で最も避けたいのは、少額で試して「効かなかった」と判定することです。リードの単価が高い媒体では、少額だとリードが数件しか出ず、良いか悪いかを判断できません。

公式ヘルプによると、最低限の予算はキャンペーンの期間によって決まり、低すぎる場合は画面に表示されます。最低限の予算で配信は始められますが、それは判断できる金額とは別です。

指標 式
判断に要る金額 判断に要る商談の件数 ÷ 商談に進む割合 ÷ リードになる割合 × クリック単価
許容できる商談1件の費用 受注1件の粗利 × 商談から受注する割合 × 広告に回せる割合

仮の数字で計算します。以下は式の使い方を示すための例で、LinkedIn広告の平均ではありません。

項目 仮の値
判断に要る商談の件数 5件(3か月)
リードから商談に進む割合 20%
クリックからリードになる割合 5%
クリック単価 800円
判断に要る金額 5 ÷ 0.20 ÷ 0.05 × 800円 = 40万円(3か月)
受注1件の粗利 300万円
商談から受注する割合 20%
広告に回せる割合 30%
許容できる商談1件の費用 300万円 × 0.20 × 0.30 = 18万円

この例では、40万円で商談5件なら商談1件8万円で、許容できる18万円に収まります。受注1件の粗利が30万円の商材なら、許容できる商談の費用は1.8万円になり、同じ配信では回収できません。LinkedIn広告が「単価の高い商材向け」と言われるのは、この式で決まるからです。

クリック単価は、広告の作成画面に表示される入札の推奨範囲で置き換えてください。公式ヘルプは、推奨範囲を「他の広告主が現在競っている費用や入札の見積もり」と説明しています。

出典:LinkedIn Help「Campaign and ad set budgets」、LinkedIn Help「Campaign and ad set bidding strategies」

受注までの粗利と回収期間の考え方はLTV・CACと回収期間で、予算の置き方は広告予算の決め方で扱っています。

届かない場合は、目的を手前の行動に変える

判断に要る金額が出せない場合、リードの件数で判定するのはやめます。狙う会社の何社に表示されたか、サイトに来たかを指標にし、商談は営業の活動と合わせて見る、という使い方に切り替えます。LinkedIn広告は、営業が接触したい会社に先に名前を知ってもらう手段としても使えます。

入札の方式と、1日の消化の注意

LinkedIn広告の入札は、自動の「最大配信」、目標の費用を置く「コストキャップ」、金額を自分で決める「手動入札」の3つです。公式ヘルプでは、最大配信とコストキャップは表示1,000回ごとの課金(CPM)、手動入札は目的や広告の形式に応じてクリック課金(CPC)なども選べると説明されています。

入札の方式 向く場面 注意
最大配信(自動) 始めたばかりで相場が分からない 予算を使い切る方向に動く。入札額は設定できない
コストキャップ 許容できる1件の費用が決まっている 上限が低すぎると配信が止まりがち
手動入札 クリック単位で費用を管理したい 推奨範囲を下回ると表示されにくい

もう1つの注意は、1日の消化が予算を上回る日があることです。公式ヘルプは、日ごとの消化が1日の予算より最大100%多くなる場合があると説明しています。月の上限を守りたいなら、総額の予算もあわせて設定します。

リード獲得フォームは、BtoBでは使いやすい

LinkedInのリード獲得フォームは、広告からLinkedInの中で開く入力フォームで、プロフィールの情報が自動で入ります。LinkedInは、名前・連絡先・会社名・役職の階層・役職名・地域が自動で入ると説明しています。

Meta広告のインスタントフォームも自動で入力されますが、Facebookのプロフィールに会社名や役職が登録されているとは限りません。LinkedInは仕事のプロフィールのため、会社名と役職が揃った状態でリードを受け取りやすいのが違いです。

項目 LinkedInのリード獲得フォーム Meta広告のインスタントフォーム
自動で入る情報 名前・連絡先・会社名・役職・地域 名前・メールアドレス・電話番号など
会社名・役職の確かさ 仕事のプロフィールから入るため揃いやすい 登録が無いことが多く、自分で入力する質問が要る
届く人数 日本では小さい 大きい
リードの単価 高くなりやすい 安くなりやすい

入力が簡単になるほど、検討度の低い申し込みも増える点は同じです。連絡がつく割合と商談に進む割合で判断し、送信後に誰がいつ連絡するかをフォームの前に書きます。考え方はMeta広告のリード獲得広告と共通です。

受け取ったリードは、キャンペーンマネージャーからダウンロードするか、対応しているマーケティング自動化ツールやCRMと連携して送ります。連携できないツールでも、CSVで書き出せます。

出典:LinkedIn Marketing Solutions「Lead Gen Forms」、LinkedIn Help(リード獲得フォームのCRM連携)

フォームの入口にする資料の作り方はホワイトペーパーでのリード獲得で、ウェビナーへの集客はウェビナーでのリード獲得で扱っています。

計測と、商談の結果を返す仕組み

サイトでの成果を測るには、自社サイトにLinkedInのInsight Tagを設置します。公式ヘルプは、Insight Tagを、サイトに置く軽いJavaScriptで、コンバージョンの計測やサイト訪問者への再配信に使うものと説明しています。

Cookieに頼らずにサーバーから成果を送るコンバージョンAPIもあります。公式ヘルプでは、開発の支援か、タグマネージャーなどの提携サービスが必要とされています。

出典:LinkedIn Help(Insight TagとコンバージョンAPI)

段階 やること
出稿の前 Insight Tagを設置し、問い合わせ完了をコンバージョンとして登録する。広告のURLにパラメータを付ける
リードが出始めた リードごとに、連絡がついたか、商談に進んだかをCRMに記録する
商談の記録がたまった コンバージョンAPIやCRM連携で商談の結果を返し、商談に近い人へ配信を寄せる

BtoBでは、広告を見た人が後日、社名で検索して問い合わせることがよくあります。LinkedIn広告の管理画面の件数だけでは、この経路が見えません。指名検索の増え方や、商談の場での聞き取りもあわせて見ます。

パラメータの付け方はUTMパラメータの設計で、商談の結果を広告に返す考え方はオフラインコンバージョンのインポートで、リードの記録はリード管理の基本で扱っています。

他の媒体との役割分担

LinkedIn広告は、検索広告やMeta広告の代わりではなく、それらでは届かない相手を補う媒体です。BtoBで広告を組むときは、次のように役割を分けます。

媒体 役割 届く相手
検索広告(Google・Yahoo!) いま探している人を取る 課題を言葉にして検索している人
Microsoft広告 会社のパソコンで検索する人を足す パソコンで仕事中に調べる人
Meta広告 数の多い層に、軽い入口で接触する 仕事の情報では絞れないが、人数は多い
LinkedIn広告 狙う会社・役職に、指定して届ける 人数は少ないが、会社と役職が分かる
X広告 話題や業界の関心で接触する 関心のある話題で集まっている人

順番は、検索広告で探している人を取り切ってから、LinkedIn広告で狙う会社に届けるのが基本です。X広告の判断はX広告は出すべきかで、BtoBのSNS運用(広告ではなく自社の発信)はBtoB企業にSNS運用は必要かで扱っています。

よくある失敗

条件を絞りすぎて、ほとんど配信されない

役職・職種・業種・規模をすべて重ねると、日本では数百人まで小さくなります。出す前に画面で人数を確かめ、人数が足りなければ条件を1つ外します。

少額で1か月だけ試して、効かないと判定する

リードの単価が高い媒体で少額だと、リードが数件しか出ません。判断に要る金額を商談の件数から逆算し、届かないなら目的を手前の行動に変えます。

リードの件数だけを報告する

LinkedInのリードは会社名と役職が揃いやすい一方、検討度はばらつきます。連絡がついた割合と商談に進んだ割合まで見て判断します。

営業の対象と広告の対象がずれている

広告は業種と役職で配信し、営業は別の会社一覧を追っている、という状態では接触が重なりません。会社名のリストを営業と共有して配信先を揃えます。

Insight Tagを入れずに始める

サイトでの成果が測れず、再配信もできません。出稿の前に設置し、問い合わせ完了を登録しておきます。

よくある質問

LinkedIn広告は日本でも効果がありますか

商材と狙う相手によります。外資系・IT・グローバル企業など、LinkedInを仕事で使う人が多い層が顧客で、受注1件の粗利が大きいなら試す価値があります。顧客が地域の中小企業や個人なら、他の媒体を優先します。出す前に広告管理画面で、狙う条件に何人いるかを確かめてください。

最低いくらから出稿できますか

LinkedInの公式ヘルプでは、最低限の予算はキャンペーンの期間によって決まり、低すぎると画面に表示されると説明されています。ただし、配信を始められる金額と、効果を判断できる金額は別です。判断に要る商談の件数から逆算して予算を決めてください。

会社名を指定して配信できますか

できます。会社名で指定するほか、狙う会社の一覧を読み込んで配信先にすることもできます。公式ヘルプでは、配信には対象の人数が300人以上必要とされているため、会社の数が少ないと配信できないことがあります。

Meta広告とどちらを先に試すべきですか

狙う相手を会社と役職で決めたいならLinkedIn広告、人数の多い層に軽い入口で接触したいならMeta広告です。リードの単価はMeta広告のほうが下がりやすいため、商談1件あたりの費用で比べてください。

まとめ

LinkedIn広告は、会社名と役職で配信先を指定できる、BtoB向きの広告です。一方で日本では届く人数が小さく、条件を重ねるほど配信できる相手は減ります。指定できる細かさではなく、指定した先に何人いるかで判断します。

向くのは、1件の受注で大きな粗利が出て、売りたい会社や役職が決まっている会社です。出す前に広告管理画面で人数を確かめ、判断に要る金額を商談の件数から逆算します。届かない場合は、狙う会社への認知を目的に切り替えます。

リード獲得フォームは会社名と役職が揃いやすく、BtoBでは使いやすい形式です。Insight Tagを設置し、商談の結果をCRMに記録して、商談1件あたりの費用で評価します。

LinkedIn広告を含むBtoB広告の設計と運用はWEBマーケティング・広告運用で承っています。広告の受け皿になるサイトやランディングページの制作はWEB制作・ホームページ制作で、広告のバナーや資料の制作は販促・広告デザインで対応しています。会社紹介資料は資料ダウンロードから、BtoBのリード獲得のご相談はお問い合わせからご連絡ください。

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