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応募が集まらない原因の切り分け方|求人広告・採用サイト・応募フォームのどこで止まっているか

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求人を出しているのに応募が来ない。人手不足を背景に、この相談は業種を問わず増えています。そして多くの場合、最初に検討されるのが媒体を増やすこと掲載プランを上げることです。

しかし、応募が来ない原因は複数の段階に分かれており、段階によって有効な打ち手はまったく違います。露出が足りないのか、求人票がクリックされていないのか、読まれた結果として応募されていないのか。これを特定せずに予算を増やすと、効かない場所に費用をかけることになります。

この記事では、応募に至るまでを5段階に分け、それぞれをどう特定し、何を直すかを整理します。採用サイトを作るべきかどうかの判断は中小企業が採用サイトを作るべき理由と制作のポイント、載せるべき内容は採用サイトに入れるべきコンテンツで解説しています。

この記事でわかること

・応募までの5段階と、それぞれの確認方法

・媒体を増やす前に確認すべきこと

・求人票がクリックされない原因と、書き換えの優先順位

・応募フォームで起きている離脱の特定

・応募後の辞退を減らす初動のルール

・採用単価から、かけてよい費用を逆算する方法

結論:母集団を増やす前に、どこで止まっているかを見る

採用の相談では「母集団形成」という言葉がよく使われますが、母集団を増やす施策が有効なのは、後段の歩留まりが正常なときだけです。応募フォームで9割が離脱している状態で露出を2倍にしても、費用も2倍になるだけです。

確認は上から順に行います。上の段階が満たされていなければ、下の段階の改善は評価できません。

段階 止まっている状態 確認する数字・方法
①露出 そもそも求職者の検索結果に出ていない 媒体の表示回数、自社名+職種での検索結果
②クリック 表示はされているが選ばれない 媒体のクリック数・クリック率
③閲覧 求人票は見られているが応募に至らない 求人票の閲覧数と応募数の比率
④応募 応募ボタンは押されるが完了しない フォーム到達数と送信完了数
⑤初動 応募はあるが連絡前に辞退される 応募から初回連絡までの時間、面接設定率

打ち手の優先順位は、数字の落ち込みが最も大きい段階で決まる。

媒体の追加・プランの増額が効くのは①と②に問題があるときだけ。

段階①:そもそも表示されていない

求人が求職者に届いていない状態です。次の3点を確認します。

  1. 媒体内での表示回数:管理画面で確認できます。表示回数自体が少なければ、掲載条件(職種カテゴリ、勤務地、キーワード)が実際の検索とずれている可能性があります
  2. 職種名の書き方:社内の呼称で書かれていると検索されません。求職者が使う一般的な名称に合わせます
  3. 自社サイトの求人ページが検索に出ているか:「地域名+職種」で検索し、自社が表示されるか確認します

3つ目に関連して、自社の求人ページに求人情報の構造化データを設定すると、Googleの求人検索機能の対象になり得ます。実装の可否や要件は変更されるため、Google検索セントラルの求人情報に関するドキュメントで最新の仕様を確認してください。無料で露出を増やせる可能性がある施策です。

職種名の書き換え例

社内の呼称 求職者が検索する語
カスタマーサクセス担当 営業/法人営業/既存顧客フォロー
フィールドスタッフ 施工スタッフ/現場スタッフ/設置作業
ホールクルー ホールスタッフ/飲食店 アルバイト
テクニカルアドバイザー 整備士/メカニック

職種名は、求人票の中で最も検索に影響する項目です。社内で使っている名称は、いったん忘れてください。

段階②:表示されているのにクリックされない

表示回数はあるのにクリックが少ない場合、一覧画面で表示される情報が選ばれていません。求職者が一覧で見ているのは、多くの場合4つだけです。

求職者が見る項目 よくある問題 改善の方向
給与 「当社規定による」「経験に応じて」 下限と上限を具体的に書く。モデル年収も併記する
勤務地 本社住所のみで、実際の勤務地が不明 実際に通う場所と最寄駅・所要時間を書く
勤務時間・休日 「シフト制」のみ 実際のシフト例、年間休日数、残業の実績時間
職種名・見出し 抽象的な役割名、社内用語 職種+対象+特徴(未経験可、日勤のみ等)

この4項目のうち、書かないほうが応募が増えると誤解されやすいのが給与と残業時間です。実際には逆で、記載がない求人は候補から外されます。条件が他社より弱い場合でも、記載したうえで別の要素(残業の少なさ、教育体制、通勤のしやすさ)と並べるほうが、応募後の辞退も減ります。

書かなかった場合 書いた場合
条件が不明なため候補から外れる 条件が合う人だけが応募する
応募後に条件を伝え、その場で辞退される 面接の時点で条件の合意ができている
面接工数が無駄になる 面接の通過率が上がる

段階③:求人票は読まれているのに応募されない

閲覧はされているのに応募がない場合、求人票の情報が「応募を決めるための材料」になっていません。求職者が応募前に確認したいのは、条件のあとに来る働く実感です。

  1. この仕事を1日どう過ごすのか(時系列の説明)
  2. 誰と働くのか(チーム構成、年齢層、教育担当)
  3. 入社後3か月で何ができるようになるのか
  4. 続けられそうか(離職の理由になりやすい点への説明)
  5. 応募したあと何が起きるのか(選考フローと所要期間)

特に5つ目は抜けやすい項目です。「応募したら何回面接があり、結果はいつ分かるのか」が書かれていないと、応募のハードルが上がります。選考フローを3行書くだけで応募数が変わることがあります。

段階④:応募フォームで離脱している

見落とされやすいのがこの段階です。応募ボタンは押されているのに、送信が完了していないケースは珍しくありません。

確認すること 問題が起きやすい状態
入力項目の数 10項目を超える。志望動機を長文で求める
必須項目 履歴書の添付が必須。スマートフォンでは用意できない
スマートフォンでの表示 PC前提のレイアウト。入力欄が小さい
エラー表示 送信時にまとめてエラーが出て、入力内容が消える
所要時間の記載 どれくらいかかるか分からない

求人媒体経由の応募は、多くがスマートフォンからです。自社の応募フォームを、実際にスマートフォンで最後まで入力してみてください。これは今日できて、費用もかかりません。改善の具体策は入力フォームの離脱率を改善するデザインの工夫で解説しています。

また、フォームの到達数と送信完了数が計測できていない場合は、まず計測から整えてください。設定手順はGA4×GTM計測設定ガイドを参照してください。

段階⑤:応募後の初動で辞退される

応募は集まっているのに面接まで進まない場合、原因は初動の速度であることがほとんどです。求職者は複数社に同時に応募しており、最初に連絡が来た会社から選考が進みます

決めておくこと 推奨する基準
初回連絡までの時間 当日中。遅くとも翌営業日午前
連絡手段 電話が繋がらない前提で、メール・SMSも併用
連絡担当者 1人に依存させない(不在時の代理を決める)
日程調整の方法 候補日を3つ以上提示する。または日程調整ツールを使う
選考結果の通知期限 面接から3営業日以内

応募から初回連絡までが3日空くと、その間に他社の選考が進みます。ここは費用をかけずに改善できる領域であり、採用における最も投資対効果の高い改善です。獲得後の歩留まりを扱う考え方は問い合わせ後の歩留まりを改善すると共通します。

応募数が同じでも、初回連絡が当日か3日後かで採用数は変わる。

媒体費を増やす前に、連絡のルールを決めるほうが安く速い。

採用単価から、かけてよい費用を逆算する

求人媒体の費用が妥当かどうかは、相場ではなく自社の採用単価で判断します。

指標 計算式 使い方
採用単価 年間の採用関連費用 ÷ 年間採用人数 現状の水準を把握する
応募単価 媒体費 ÷ 応募数 媒体ごとの比較に使う
採用1人あたりの許容額 欠員1名による損失額(売上機会・残業代・外注費)と比較 上限の判断根拠
歩留まり 応募数 → 面接設定数 → 面接実施数 → 内定 → 入社 どの段階で落ちているかの特定

採用関連費用には、媒体費だけでなく、面接にかかる人件費、紹介手数料、採用サイトの制作費(年割)を含めてください。応募単価が安い媒体でも、面接に進まない応募ばかりであれば採用単価は高くなります。比較すべきは応募単価ではなく採用単価です。

また、欠員が埋まらないことによる損失(残業代の増加、受注の見送り、外注費)を試算しておくと、採用にかけてよい上限を経営判断として決められます。

媒体を増やす前に確認すること

媒体の追加が有効なのは、既存媒体で①②に問題があり、かつ改善の余地を使い切っている場合です。次の順序で確認してください。

  1. 既存媒体の表示回数とクリック率を確認する(①②の問題か)
  2. 求人票の給与・勤務地・休日・職種名を書き換える(費用ゼロで効果が出る領域)
  3. 自社の求人ページを整備し、検索からの流入を作る
  4. 応募フォームをスマートフォンで通しで確認する
  5. 初回連絡のルールを決める
  6. ここまでやったうえで、媒体の追加・プランの増額を検討する

2〜5は費用がかからないか、少額で実施できます。費用のかかる打ち手を最後に置くのが、限られた予算での正しい順序です。

よくある失敗

応募が来ないので、すぐ媒体を増やす

原因が求人票やフォームにある場合、媒体を増やしても同じ比率で止まります。費用だけが増えます。まず段階を特定してください。

給与や残業時間を書かない

記載がない求人は、条件が悪いと推測されて候補から外れます。書いたうえで、他の要素と並べて提示するほうが結果的に応募の質が上がります。

応募フォームを一度も自分で入力していない

履歴書の添付が必須、スマートフォンで入力しにくい、エラーで入力内容が消える——これらは実際に試せば数分で分かります。

応募への連絡が担当者1人に依存している

担当者が不在の日に応募があると、そのまま数日が経過します。不在時の代理を決めるだけで辞退は減ります。

採用サイトを作れば解決すると考える

採用サイトが効くのは段階③です。露出がない状態やフォームで止まっている状態では、作っても応募は増えません。

よくある質問

どの段階から確認すればよいですか

必ず上から順に確認してください。①露出がない状態では、②以降の数字は評価できません。表示回数から順に見ていけば、落ち込みの大きい段階が特定できます。

応募が月に数件しかなく、数字で判断できません

件数が少ない場合、比率での判断は誤差が大きくなります。この規模では、数字ではなく実地の確認が有効です。自分で求人を検索し、求人票を読み、フォームを入力する。この3つで、問題の大半は見つかります。

求人広告と自社の採用ページ、どちらを優先すべきですか

短期的には求人広告です。自社ページは検索からの流入が積み上がるまで時間がかかります。ただし、求人広告の掲載を止めた瞬間に応募がゼロになる状態は、費用構造として不安定です。並行して自社ページを整えてください。

採用単価はいくらが適正ですか

業種・職種で大きく異なるため、他社の平均値は判断に使えません。比較すべきは、自社の欠員による損失額と、自社の過去の採用単価です。

応募は来るが、条件が合わない人ばかりです

求人票の条件記載が曖昧な場合に起きます。必須条件と歓迎条件を分けて明記し、業務内容を具体的に書くと、応募の質が上がります。応募数は減りますが、面接の通過率は上がります。

まとめ

応募が来ないという課題は、単一の原因ではありません。露出・クリック・閲覧・応募・初動という5つの段階があり、どこで止まっているかによって有効な打ち手が変わります。媒体の追加や増額が効くのは、最初の2段階に問題がある場合だけです。

そして、費用をかけずに改善できる領域が多く残っています。職種名を求職者が使う語に直す、給与と休日を具体的に書く、選考フローを3行書き足す、フォームをスマートフォンで通しで確認する、初回連絡を当日中と決める——いずれも今日から着手できます。

予算の判断は、応募単価ではなく採用単価で行ってください。応募が安く集まっても、面接に進まなければ採用単価は下がりません。そして、欠員が埋まらないことによる損失を試算しておけば、かけてよい上限を経営判断として決められます。

当社では採用サイトの制作に加え、求人ページの設計、応募フォームの改善、計測環境の構築まで一貫して支援しています。どの段階で止まっているかを整理したい場合は、資料をダウンロードのうえご活用ください。

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