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ホームページ保守費用の相場|月額を比べる前に、止まったら1か月で失う粗利から上限を出し、月額に含まれない作業まで含めた5年総額で判断する

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制作会社から保守契約の案内が来た。月1万円の会社もあれば、月5万円の会社もある。何もトラブルが起きていないのに毎月払い続けてよいのか。企業サイトを持つ会社から、この相談をよく受けます。

保守費用を比べる前に決めることは、月額の安さではなく、サイトが1か月止まったら何を失うかです。保守は、何も起きない月には何も見えない費用です。そのため金額だけを見ると削りたくなりますが、問い合わせフォームが1か月止まれば、その月の受注の芽がまるごと消えます。もう1つ見落とされやすいのが、月額に含まれず、数年に一度まとめて来る作業の費用です。

この記事では、依頼内容別の月額の幅、自社でも必ずかかる費用、止まった1か月の損失から出す保守費の上限、社内の作業時間を含めた5年総額、月額に含まれない作業、PHPの期限で来る改修費、見積もりで揃える項目を、企業サイトを持つ中小企業の発注側を前提に整理します。保守で何をするかはホームページの保守運用とは?何を、どの頻度でやるのかで扱っているため、ここでは費用に絞ります。

この記事でわかること

・月額の目安は、ほぼ自社対応で5,000円〜、月2〜3回の維持・更新の委託で1万〜2万円、週2〜3回で2万〜5万円、集客の相談まで含めて5万円〜

・自社で持っても、サーバー・ドメイン・SSLの費用はかかる。共用サーバーの例ではスタンダードプラン12か月契約で月1,100円(税込)

・保守費の年額の上限の目安はサイト経由の月の粗利 × 1か月分。月0.9件・粗利30万円なら年27万円

・自社で持つ場合も、社内の作業時間を入れると5年で数十万円になる。「自社なら0円」ではない

・PHPの版のサポート終了など、月額に含まれない改修が数年に一度来る。単価を契約時に決めておく

保守費用を決める順序
保守費用を決める順序

ホームページの保守費用は、何で決まるか

結論として、保守の総額は「自社でも必ずかかる費用(サーバー・ドメイン・SSL)+月額の保守費+月額に含まれないスポットの費用+社内の作業時間」です。見積書に出てくるのは2つ目だけで、残りの3つは比べるときに抜け落ちます。

費用を決めるもの 決まり方 動かす条件
更新の頻度 お知らせや実績を誰が、月に何回載せるか 社内で載せられる人がいるか
CMSと拡張機能の数 WordPressなら本体・テーマ・プラグインの更新と確認の手間 プラグインの数、独自の改修の有無
止まったときの損失 フォームや予約、ECが止まると売上に直結する サイトから問い合わせや注文が来ているか
対応の速さ 障害の連絡から何時間以内に動くか 営業時間外や休日の対応を求めるか
報告と改善 月次の報告や、アクセス解析からの提案を含むか サイトを集客に使っているか

月1万円と月5万円の差は、多くの場合「作業の回数」と「対応の速さ」と「改善の提案を含むか」の違いです。同じ作業を違う値段でしているのではなく、受け持つ範囲が違います。

依頼内容別の月額の幅

保守の月額は、どこまで任せるかで4段に分かれます。

依頼内容 月額の目安 中身 向く会社
ほとんど自社で対応 5,000円〜 サーバー・ドメイン・SSLなどの維持のみ 更新と確認を社内で回せる人がいる
月2〜3回の維持・更新を委託 1万〜2万円 ソフトの更新、軽微な文言の修正、バックアップの確認 更新は少なく、止まらないことが優先
週2〜3回の維持・更新を委託 2万〜5万円 記事や実績の掲載、画像の差し替え、更新後の動作確認 更新が多いが社内に担当がいない
集客の相談まで委託 5万円〜 アクセス解析、改善の提案と実施 サイトから問い合わせを増やしたい

目安の数字は、比較サイトが公開している料金の解説(出典:アイミツ「ホームページの維持費・保守費用の相場」、更新2026年4月16日)に見られる幅で、公的な統計ではありません。同じ解説では、コンテンツの更新を1回(1か所)5,000円ほどでスポットで受ける会社もあるとされています。

月額を抑えたいときに削ってよいのは、更新の代行です。お知らせの掲載程度なら、権限を分けて社内で載せられます。反対に、ソフトの更新とバックアップの確認は削れません。理由は下の節で触れます。

自社で持っても必ずかかる費用

保守を委託しなくても、サーバー・ドメイン・SSLの費用は毎年かかります。

費目 目安 確かめること
レンタルサーバー 共用サーバーで月1,000〜3,000円程度 契約の名義と支払い方法、自動更新の有無
ドメイン 種類と契約先で変わる(年額の更新料) 登録者の名義、更新期限、自動更新
SSL 無料の証明書から有料のものまで サーバーで自動更新されているか

サーバーの例として、共用サーバーのエックスサーバーはスタンダードプランが12か月契約で月1,100円(税込、初期費用0円、契約期間分の一括前払い)です(出典:エックスサーバー「料金」。2026年10月27日時点。キャンペーン価格を除く)。比較サイトの解説でも、サーバー代は月1,000〜3,000円程度とされています。

これらは金額より、名義と更新期限を自社が把握しているかのほうが重要です。更新が切れるとサイトもメールも止まり、取り戻せないこともあります。確認の仕方は企業サイトのサーバーはどう選ぶか|性能の比較より先に、契約の名義と、更新・バックアップを誰が持つかを決めるで扱っています。

保守費の上限は、止まった1か月で失う粗利から出す

保守費は「止まったときの損失を小さくする費用」なので、上限は損失の大きさで決まります。フォームの不具合はエラーが表示されず、気づくまでに1か月かかることも珍しくありません。そこで、1か月止まった場合の損失を目安にします。

項目 式
サイト経由の月の粗利 月の問い合わせ件数 × 受注率 × 1件あたりの粗利
保守費の年額の上限の目安 サイト経由の月の粗利 × 1か月分

受注率30%、1件あたりの粗利30万円(いずれも仮の数字)で当てはめます。

月の問い合わせ 月の粗利 年額の上限の目安 月あたりにすると 合う依頼内容
1件 9万円 9万円 7,500円 ほとんど自社で対応
3件 27万円 27万円 2.25万円 月2〜3回の維持・更新を委託
10件 90万円 90万円 7.5万円 週2〜3回の委託や、集客の相談まで

この式で出るのは「これ以上払うと、止まったときの損失より保守費のほうが大きくなる」上限で、払うべき金額ではありません。年に何度止まるかは誰にも分からないため、確率を掛けた期待値は出せません。月の問い合わせが1件の会社が月5万円の保守を払っているなら、範囲を見直す余地があります。反対に、月10件来ている会社が月5,000円の維持だけで済ませているなら、フォームの確認とバックアップを任せる価値があります。

サイト経由の問い合わせ件数そのものが分からない場合は、先に計測を整えます。問い合わせが来ない原因の切り分けはホームページから問い合わせが来ない原因の切り分け方|5段階で診断するで扱っています。

社内の作業時間まで含めて、5年総額で比べる

「自社でやれば保守費は0円」は、社内の作業時間を数えていない比較です。ソフトの更新、更新後の画面とフォームの確認、バックアップの確認は、委託しなければ誰かが社内で行います。5年分を仮の数字で並べます。

項目 自社で持つ 月1万円で委託 月3万円で委託
サーバー・ドメイン等(月1,500円と仮定) 9万円 9万円 9万円
保守費(60か月) 0円 60万円 180万円
社内の作業時間 月4時間(72万円) 月1時間(18万円) 月0.5時間(9万円)
5年総額 81万円 87万円 198万円

社内の作業時間は、人件費を1時間3,000円と仮定して換算しました(4時間×3,000円×60か月=72万円)。月3万円の委託には、更新の代行など自社で持つ場合より多くの作業が含まれる前提です。

自社で持つ場合と月1万円の委託は、5年総額では6万円しか変わりません。差が出るのは、担当者が異動や退職でいなくなったときです。自社で持つなら、手順を書き残し、2人以上が作業できる状態にしておくことが条件になります。社内の担当の分け方はWordPressのユーザー権限はどう分けるか|管理者を配らず、人ごとにアカウントを作り、辞めた人の分を消す手順を決めるで扱っています。

制作費と保守費を合わせた5年総額の比べ方はホームページ制作の費用相場|金額はページ数より「原稿と更新を誰が持つか」で動く。予算は見積もりの前に上限から決めるで扱っています。

月額に含まれず、スポットになる作業

保守の総額を読み違える一番の原因は、月額に含まれない作業です。月額は「決まった作業を決まった回数」行う費用で、数年に一度の大きな作業は別料金になるのが普通です。

作業 起きる時期 月額に含まれるか 決めておくこと
本体・プラグインの通常の更新 毎月 含まれることが多い 回数と、更新後に確かめる画面
PHPの版の引き上げ 版のサポート終了の前(数年に一度) 含まれないことが多い 改修が要る場合の単価
プラグインの置き換え 配布の停止や不具合のとき 含まれないことが多い 1本あたりの単価
改ざんや障害からの復旧 起きたとき 契約による 復旧の範囲と、上限の金額
ページの追加やデザインの変更 必要なとき 含まれない 1ページあたりの単価
サーバーの移転 契約の見直しのとき 含まれない 移転の作業費

PHPの期限で来る改修費

WordPressが動くPHPは、版ごとにセキュリティのサポート期限があり、PHP 8.2は2026年12月31日、8.3は2027年12月31日に終わります。古い版のまま使い続けると脆弱性の修正が届きません。版を上げるときに、古いテーマや独自の改修が動かなくなると、その直しは月額の外で見積もられます。

数年に一度でも、来ることが分かっている費用です。契約の時点で「PHPの版を上げるときの確認と改修はどこまで月額に入るか」「入らない場合の単価」を書いておくと、期限の直前に言い値で受けることを避けられます。上げる時期と手順はWordPress本体とPHPの更新はいつ行うか|不具合を恐れて止めるより先に、サポートの期限と、上げる前後に確かめる画面を決めるで扱っています。

削ってよい作業と、削ってはいけない作業

作業 判断 理由
お知らせや実績の掲載の代行 社内で載せられるなら削ってよい 権限を分ければ、社内で安全に載せられる
月次の報告書の作り込み 要点だけでよい 読まれない報告に費用をかけても成果は変わらない
休日・夜間の即時対応 サイトで注文や予約を受けていなければ削ってよい 問い合わせだけなら翌営業日の対応で損失は小さい
ソフトの更新 削らない 更新が止まったサイトが改ざんの入口になる
バックアップと戻せることの確認 削らない 取っていても戻せなければ、障害の復旧費が跳ね上がる
フォームの送信テスト 削らない エラーが出ずに止まるため、確認しないと気づけない

更新が止まったサイトで起きる改ざんは、復旧に保守費の数か月分から数年分の費用がかかることがあります。起きた後の対応はホームページが改ざんされたときの対応|直す前に止めて記録し、戻したあとに入口を塞ぐで扱っています。

見積もりで揃える6つ

保守の見積もりは、同じ「月額保守」という名前でも中身が会社ごとに違うため、月額だけでは比べられません。次の6つを揃えてから比べます。

確かめること 望ましい状態 決めていないと起きること
含まれる作業と回数 ソフトの更新、確認する画面、バックアップの確認の回数が書いてある 払っているのに何もしていない月が出る
更新の代行の範囲 月に何回、何か所までが含まれるか分かる 超えた分がスポットで積み上がる
スポットの単価 PHPの引き上げ、プラグインの置き換え、ページの追加の単価がある 必要になったときに言い値になる
対応の速さ 連絡から何時間以内に動くか、営業時間外の扱いが書いてある 止まっている間の損失が読めない
報告の形 月次または四半期で、実施した作業が記録で残る 何に払っているか分からず、次の見直しで判断できない
名義と解約 サーバー・ドメインが自社名義で、解約の予告期間が分かる 委託先を変えるときに手が止まる

保守の委託先を変える場合に引き継げるものはホームページの制作会社を変更する手順|引き継げるものと、作り直しになるもので、見積書の読み方はWeb制作の見積書の読み方|同じ金額が別の買い物になる理由で扱っています。

個人に委託するときは、取引条件を先に示す

個人のエンジニアやデザイナーに保守を委託する場合、発注する会社には、フリーランス・事業者間取引適正化等法(2024年11月1日施行)の義務がかかります。作業の範囲、報酬の額、支払期日などの条件を、書面かメール・チャットで示します(出典:公正取引委員会「フリーランス・事業者間取引適正化等法 Q&A」)。

スポットの単価もこのときに書いておくと、改修のたびに交渉が要りません。個人と会社の費用差の中身はフリーランスと制作会社、依頼するならどちらか|費用差の正体と発注側に生じる義務で扱っています。

保守を見直すべき会社と、今のままでよい会社

状況 判断 理由
報告が無く、何をしているか分からない 作業の記録を求め、出なければ見直す 払っている根拠が確かめられない
月の問い合わせが少ないのに、月額が高い 更新の代行を外し、ソフトの更新と確認だけ残す 上限の目安を超えている
問い合わせや注文が多いのに、維持だけで済ませている フォームの確認とバックアップを任せる 止まったときの損失が保守費より大きい
PHPや本体が古い版のまま スポットの見積もりを取り、期限の前に上げる 期限を過ぎると修正が届かない
作業の記録があり、止まったことが無い 今のままでよい 保守が機能している

よくある失敗

月額の安さだけで委託先を選ぶ

含まれる作業の回数と、スポットの単価は会社ごとに違います。月額が安くても、必要な作業がすべてスポットになれば年額は逆転します。6つを揃えてから比べます。

何も起きていないから保守を解約する

何も起きていないのは、保守が機能している結果かもしれません。解約するなら、ソフトの更新とフォームの確認を社内の誰が、いつ行うかを先に決めます。

社内の作業時間を数えずに「自社なら0円」と考える

仮の試算では、月4時間の社内作業は5年で72万円分になりました。委託との差は思うほど大きくありません。差が出るのは、担当者がいなくなったときです。

PHPの期限を知らずに迎える

版のサポート終了の直前に改修が見つかると、急ぎの見積もりになります。期限は前もって分かっているため、半年前には確認を始めます。

よくある質問

ホームページの保守費用の相場はいくらですか

依頼内容別の目安は、ほとんど自社で対応して5,000円〜、月2〜3回の維持・更新の委託で1万〜2万円、週2〜3回で2万〜5万円、集客の相談まで含めて5万円〜がよく見られる幅です。公開されている料金の解説に基づく目安で、公的な統計ではありません。払う上限は、サイト経由の月の粗利を目安に決めます。

保守契約は必ず結ぶべきですか

ソフトの更新、更新後の確認、バックアップの確認、フォームの送信テストを社内で回せるなら、委託しなくても構いません。ただし手順を書き残し、2人以上が作業できる状態にしておくことが条件です。

制作した会社以外に保守だけ頼めますか

頼めます。サーバー・ドメインの名義と管理画面の権限が自社にあり、独自の改修の内容が分かる資料があれば、引き継ぎは進めやすくなります。

保守費用はどの勘定科目になりますか

月々の保守費は、支払った期の費用として扱われることが一般的です。ページの追加など機能を増やす改修は扱いが変わることがあるため、顧問の税理士に確認してください。

まとめ

ホームページの保守費用は、自社でも必ずかかる費用+月額の保守費+スポットの費用+社内の作業時間で決まります。見積書に出てくるのは月額だけです。

払う上限の目安は、サイト経由の月の粗利 × 1か月分です。これを超える保守は範囲を見直し、大きく下回るならフォームの確認とバックアップを任せる価値があります。自社で持つ場合も、社内の作業時間を数えて5年総額で比べます。

見積もりでは含まれる作業と回数、更新の代行の範囲、スポットの単価、対応の速さ、報告の形、名義と解約を揃えます。PHPの期限のように、来ることが分かっている改修の単価は契約時に決めておきます。

企業サイトの制作と保守はWEB制作・ホームページ制作で、サイトからの集客の改善はWEBマーケティング・広告運用で承っています。これまでの制作物は制作実績、会社紹介資料は資料ダウンロードから、ご相談はお問い合わせからご連絡ください。

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