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生成AIで広告バナーは作れるのか|使える工程と、人が引き受けるべき部分

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生成AIで広告バナーを作れるかという問いには、工程を分けて答える必要があります。案出しや背景の素材づくりでは実用的に使えます。一方、そのまま出稿できる完成物として使うには、いくつかの制約があります。

制約は3つです。文字の正確な配置が難しいこと、権利と表示内容の責任が出稿者にあること、そして媒体の審査基準を満たす必要があることです。この3つは、生成の精度が上がっても自動的には解決しません。

この記事では、任せられる工程、人が引き受けるべき部分、確認すべき項目、そして運用に組み込む方法を整理します。ツールの機能は頻繁に変わるため、具体的な機能については各サービスの最新情報を確認してください。

この記事でわかること

・工程を分けて考えると使いどころが決まる

・文字の配置は人が行うほうが確実

・権利と表示の責任は出稿者にある

・媒体の審査基準は生成物にも適用される

・案出しと検証の回数を増やす用途で効く

・評価はクリック率ではなく獲得単価で行う

工程を分けて考える

バナー制作を工程に分けると、任せられる範囲が明確になります。

工程 生成AIの適性 理由
訴求の案出し 高い 量を出すのに向く
構図のたたき台 高い 比較検討の材料になる
背景や素材の作成 中程度 用途によって使える
文字の配置 低い 正確さが求められる
ブランドの表現統一 低い 既存の規定に合わせる必要がある
最終確認 不可 責任を伴う判断

上の工程ほど任せやすく、下にいくほど人の判断が必要になります。全工程を自動化しようとすると、確認の手間が増えて逆に時間がかかります。

案出しと構図の検討では実用的に使える。

文字と最終確認は人が引き受ける。

文字の配置は人が行うほうが確実

広告バナーでは文字の正確さが決定的に重要です。誤字や意図しない文字列が混入すると、そのまま出稿できません。

  • 生成された画像の文字は、意図した文言と異なることがある
  • 商品名や価格の表記に誤りがあると、表示上の問題になる
  • 文字の可読性は、サイズと背景とのコントラストで決まる
  • 媒体ごとに推奨される文字量が異なる

現実的な進め方は、背景や素材を生成し、文字は編集ソフトで載せる分業です。この形なら生成の利点を活かしつつ、文字の正確さを担保できます。

文字の可読性については配色のコントラスト比の基準|WCAGの数値と、実務での使い方を参照してください。

背景は生成、文字は編集ソフトで載せる分業が現実的。

文字の誤りは、そのまま出稿できない原因になる。

権利と表示の責任は出稿者にある

生成したものであっても、広告として出稿した内容の責任は出稿者が負います。

確認項目 リスク 対応
既存の作品との類似 権利侵害の指摘 生成物を確認し、類似があれば使わない
実在の人物に似た表現 肖像に関わる問題 人物の使用は慎重に判断する
商品の実物との差異 優良誤認 実際の商品と一致させる
効果や結果の表現 景品表示法 断定的な表現を避ける
利用規約上の制限 商用利用の可否 使用するツールの規約を確認する

特に注意すべきは、実物と異なる印象を与える画像です。生成された画像は実際の商品や店舗ではないため、そのまま使うと実物との差が問題になることがあります。

表現面の整理は広告表現で問題になりやすい言い方|景表法・薬機法と媒体ポリシーの整理を参照してください。

生成物であっても、出稿した内容の責任は出稿者が負う。

実物と異なる印象を与える画像は、優良誤認の原因になる。

媒体の審査基準は生成物にも適用される

生成AIで作ったかどうかに関わらず、媒体の審査基準は同じように適用されます。

  • 文字量の制限がある媒体では、生成物も対象になる
  • 誇張表現や比較表現の制限は同じく適用される
  • 人物の写り方に関する基準がある媒体もある
  • 媒体によっては、生成物の使用に関する方針を示している場合がある

審査基準は変更されることがあるため、出稿前に各媒体の最新の規定を確認してください。生成AIの利用に関する方針を新たに定める媒体もあるため、この点も併せて確認が必要です。

審査で止まる原因の整理はFacebook広告の審査に落ちる理由と対処法まとめを参照してください。

生成物にも媒体の審査基準は同じく適用される。

生成AIの利用に関する方針を確認する。

案出しと検証の回数を増やす用途で効く

生成AIの実用的な価値は、完成物を作ることではなく、試す回数を増やせることにあります。

従来の制約 生成AIによる変化 得られる効果
1案作るのに時間がかかる たたき台を短時間で複数作れる 比較検討ができる
撮影が必要で費用がかかる 背景素材を用意できる 初期の検証がしやすい
案が偏る 発想の幅を広げられる 見落としていた訴求に気づく
検証回数が限られる 回数を増やせる 反応の良い訴求を見つけやすい

広告クリエイティブの成果は、良い1案を作ることより、多く試して当たりを見つけることで決まる面があります。その意味で、たたき台を早く多く作れることには実務的な価値があります。

検証の設計はABテストの始め方|やるべき条件と、できない場合の代替手段を参照してください。

価値は完成物ではなく、試す回数を増やせること。

当たりを見つける確率は、検証回数で上がる。

運用に組み込む手順

実務に取り入れる場合、次の順序が現実的です。

  1. 訴求の案を複数出す(ここで生成AIを使う)
  2. 自社の実績データと照らして、試す価値のある案を選ぶ
  3. 背景や素材を生成し、文字は編集ソフトで載せる
  4. 権利、表示内容、媒体基準の観点で確認する
  5. 配信して反応を測り、良かった訴求を残す
  6. 残った訴求で、質を上げた制作物に置き換える

最後の工程が重要です。反応の良い訴求が分かった段階で、その方向に制作の工数をかけると効率が上がります。すべてを生成物で済ませる必要はありません。

初期の検証は生成物、確度が上がったら制作に投資する。

すべてを生成物で済ませる必要はない。

評価はクリック率ではなく獲得単価で行う

目を引く画像はクリック率を上げますが、獲得につながるとは限りません。

見る指標 分かること 注意
獲得単価 実質の効率 最も重要
獲得数 総量 最も重要
クリック率 画像の目立ちやすさ 高くても獲得しないことがある
遷移後の離脱率 画像とページの一致 確認が必要

画像の印象と遷移先の内容が一致していないと、クリックされても離脱します。生成物は印象が強くなりやすいため、この確認が特に必要です。

クリック率が高くても、獲得しなければ意味がない。

画像と遷移先の一致を確認する。

よくある失敗

生成物をそのまま出稿する

文字の誤り、権利、表示内容の確認が必要です。責任は出稿者が負います。

文字まで生成に任せる

意図した文言と異なることがあります。文字は編集ソフトで載せてください。

実物と異なる印象の画像を使う

実際の商品や店舗との差が、優良誤認の問題につながります。

媒体の審査基準を確認しない

生成物にも同じ基準が適用されます。生成AIに関する方針も確認してください。

クリック率だけで評価する

目を引く画像はクリック率を上げますが、獲得につながるとは限りません。

よくある質問

商用利用は問題ありませんか

使用するサービスの利用規約によります。商用利用の可否、生成物の権利の扱いは、サービスごとに異なり、変更されることもあります。使用前に規約を確認し、社内で使えるサービスを定めておくことを推奨します。

デザイナーは不要になりますか

工程によります。たたき台の作成では代替できる部分がありますが、ブランドの表現統一、文字組み、媒体基準への適合、そして最終的な判断は人が担う領域です。むしろ検証回数が増えることで、判断すべき場面は増えます。

実際の商品写真の代わりに使えますか

推奨できません。実際の商品と異なる印象を与えると、優良誤認の問題につながります。商品そのものを見せる用途では、実物の撮影が基本になります。生成物は背景や補助的な要素での使用にとどめてください。

社内で使う場合のルールはどう決めるべきですか

使用してよいサービス、確認する項目、承認する担当者を決めてください。特に権利と表示内容の確認は、生成した人以外がチェックする体制が有効です。体制づくりは広告出稿の社内ルールブックの作り方|審査落ちと表現トラブルを未然に防ぐ体制を参照してください。

広告文の作成にも使えますか

使えます。ただし同様に、事実関係と表現の確認は人が行う必要があります。考え方は生成AIで広告文を作成する方法|精度を上げる指示の出し方と、人が確認すべき箇所を参照してください。

まとめ

生成AIで広告バナーを作れるかという問いは、工程を分けて考える必要があります。訴求の案出しや構図のたたき台では実用的に使えますが、そのまま出稿できる完成物として使うには制約があります。文字の正確な配置が難しいこと、権利と表示内容の責任が出稿者にあること、そして媒体の審査基準を満たす必要があることの3つです。

現実的な進め方は分業です。背景や素材を生成し、文字は編集ソフトで載せる。この形なら生成の利点を活かしつつ、文字の正確さを担保できます。また生成物であっても、広告として出稿した内容の責任は出稿者が負います。実物と異なる印象を与える画像は優良誤認の問題につながるため、商品そのものを見せる用途では実物の撮影が基本になります。

この技術の実務的な価値は、完成物を作ることではなく試す回数を増やせることにあります。広告クリエイティブの成果は、良い1案を作ることより多く試して当たりを見つけることで決まる面があるため、たたき台を早く多く作れることには意味があります。初期の検証は生成物で回し、反応の良い訴求が分かった段階で、その方向に制作の工数をかける。この順序が最も効率的です。

当社ではデザイン制作において、クリエイティブの設計と制作をご相談いただけます。運用と組み合わせた検討は広告代行とあわせてご相談ください。

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