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生成AIでSEO記事は書けるのか|Googleのポリシーと、AIに任せられない工程

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生成AIで記事を書いてよいのか、という質問には、二つの不安が混ざっています。一つはGoogleにペナルティを受けるのではないかという不安、もう一つは書いても順位が上がらないのではないかという不安です。この二つは原因が違うため、分けて考える必要があります。

前者について、Googleは一次情報で立場を明示しています。生成AIを使って記事を作ること自体は、ポリシー違反ではありません。違反として挙げられているのは、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成した場合です。判定されているのは制作方法ではなく、出来上がったものです。

後者は、より現実的な問題です。ポリシーに違反していなくても、検索で評価されるとは限りません。AIが生成できるのは、学習した公開情報の範囲にある文章です。競合が書いていることを、より速く書けるだけの状態になりやすい。検索結果で並んだとき、後から出した側に選ばれる理由がありません。

この記事では、Googleの一次情報で境界を確認したうえで、記事制作の工程を「任せられる範囲」と「人が残す範囲」に分けます。あわせて、AIを導入したときにコストがどこへ移動するのかを整理します。SEO全体の着手順序は中小企業のSEOは何から始めるべきか|着手の順序と判断基準で扱っています。

この記事でわかること

・生成AIで記事を作ること自体は、Googleのポリシー違反ではない

・違反になるのは「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成する」場合

・Googleは制作方法ではなく、出来上がったコンテンツを評価している

・AIに任せられるのは工程の一部で、一次情報の取得と事実確認は残る

・AI利用の開示は、順位のためではなく読者に文脈を伝えるために推奨されている

・導入するとコストは執筆から確認へ移り、律速になる工程が入れ替わる

どこまでAIに任せられるか
どこまでAIに任せられるか

生成AIで記事を書くこと自体は、ポリシー違反ではない

最初に、根拠を確認します。Googleは2023年2月に、AI生成コンテンツに関する検索の考え方をブログで公開しました。そこでは「AIを含む自動化を、検索結果の順位を操作することを主な目的として使うことは、Googleのスパムポリシー違反である」とされる一方で、「AI生成を含め、自動化のすべてがスパムなのではない」と明記されています。スポーツの試合結果、天気予報、文字起こしなど、自動化が有用なコンテンツを作ってきた例も挙げられています。

同じ記事には、もう一つ重要な一文があります。AIを使ったからといって、コンテンツが特別に有利になることはないという趣旨の記述です。AIで書いたから評価されるのでも、AIで書いたから評価されないのでもない。有用でオリジナルであり、経験・専門性・権威性・信頼性の観点を満たしていれば、検索で成果を上げる可能性がある、という整理になっています。

そして現在は、この内容がブログ記事ではなくドキュメントに整理されています。「ウェブサイトで生成AIによるコンテンツを使用するためのGoogle検索のガイダンス」という文書で、こちらは2025年12月31日時点の更新として公開されています。多くの解説記事が2023年のブログだけを根拠にしていますが、確認先としてはドキュメント側が新しいため、そちらを見てください。

このドキュメントの構成は、驚くほど簡素です。示されている柱は二つしかありません。

  • 正確性、品質、関連性を優先する
  • ユーザーにコンテキストを伝える

一つ目は、生成AIを使うかどうかと関係なく、コンテンツに求められてきたことです。二つ目については、コンテンツがどのように作られたかを共有することで読者に文脈を伝えやすくなり、自動的に生成している場合はどのような自動化を使ったかの背景情報を提供することが推奨されています。

また同ドキュメントには、生成AIがあるトピックを調査したり、オリジナルコンテンツに構造化データを追加したりする際に特に便利であるという記述もあります。用途として想定されているのは、記事をまるごと生成することよりも、調査と補助の側だと読めます。構造化データをどこまで入れるべきかは構造化データはどこまで必要か|効果が出る種類と、もう表示されなくなったもので整理しています。

違反になるのは、価値を足さずに量を出したとき

では、何をすると違反になるのか。Googleのスパムポリシーには16の項目があり、そのうちの一つが「大量生成されたコンテンツの不正使用」です。定義は次のようになっています。

ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成する行為。具体例の一つとして、生成AIツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成することが挙げられています。

この文をどう読むかで、判断が変わります。禁止されているのは「大量に生成すること」ではありません。「価値を付加することなく」大量に生成することです。この条件が外れると、対象になりません。

状態 スパムポリシー上の扱い 理由
AIで1本書き、独自の情報がない 量の要件は満たさない ただし検索で評価される理由もない
AIで大量に作り、既存記事の言い換え 該当しうる 価値の付加がなく、量がある
AIで大量に作り、自社の一次情報を載せる 該当しない 価値を付加している
人が大量に書き、既存記事の言い換え 該当しうる 制作方法は判定に含まれない

最下行が、この項目の性格を表しています。スパムポリシーは制作方法を問うていません。人の手で書いたとしても、価値を付加せずに量を出せば同じ扱いになります。逆に言えば、AIを使ったことを理由に評価が下がる仕組みは、そもそも書かれていません。

同じ構図は、他の項目にも通じています。スパムポリシーには「スクレイピング」「内容の薄いアフィリエイトサイト」「誘導ページの不正使用」といった項目が並びますが、いずれも「独自の価値がないまま検索結果を占めようとする」という共通の性質で括られています。生成AIは、この状態を安く早く作れる道具として名指しされているにすぎません。

なお、AI検索やLLMOの文脈で「AI向けの特別な最適化が必要だ」と説明されることがありますが、Googleが公式に不要と述べている項目もあります。この点はLLMO対策は必要か|Googleが「不要」と明言していることと、実際に効くことで一次情報を並べています。

記事制作の工程を分けると、任せられる範囲が見える

「AIで記事を書けるか」という問いは、粒度が粗すぎます。記事制作は単一の作業ではなく、性質の違う工程の連なりだからです。工程ごとに分けると、任せられるところと任せられないところがはっきり分かれます。

工程 AIの適性 人が判断すること
対策キーワードの洗い出し 高い。候補は網羅的に出る 検索数ではなく、受注につながるかで選ぶ
競合記事の構成整理 高い。見出しの比較は速い 追わない論点を決める
構成案の作成 中程度。型は出せる 自社にしか書けない章を足す
初稿の執筆 高い。速度の差が最も大きい 誇張や断定の削除
一次情報の取得 低い。出典に当たる作業は代替できない 確認先の選定と、読み取り
事実と数値の確認 低い。誤りを自信を持って出す 全件の照合
内部リンクの設計 中程度。候補は出せる リンク構造の維持
公開後の改善 中程度。候補の抽出は任せられる 直すか、統合するか、放置するかの決定

この表で注目すべきは、速度の差が最も大きい工程と、記事の価値を決める工程が一致していない点です。初稿の執筆は劇的に速くなりますが、初稿の速さで検索順位は決まりません。一方、一次情報の取得と事実確認はほとんど速くならず、しかもここが記事の信頼性を決めます。

対策キーワードを検索数だけで選ぶと問い合わせにつながらない理由はSEOキーワードの選び方|検索数で選ぶと問い合わせにつながらない理由で、公開後にどの記事から手をつけるかは記事のリライトはどれから手をつけるか|実データで対象を決める手順で扱っています。この二つは、AIを導入しても人が持ち続ける判断です。

AIが書けないのは、社外に存在しない情報

生成AIの出力が「どこかで読んだ内容」に見えるのには、構造的な理由があります。学習しているのが公開された情報だからです。公開情報の範囲で最もよくある説明を、整った文章で返す。これは仕様であって、指示の巧拙で覆るものではありません。

そのため、AIが書いた記事は既存の上位記事と情報の中身が重なります。検索する側から見れば、同じことが書いてあるページが一つ増えただけです。先に公開され、被リンクも実績もあるページを差し置いて、後から出したページが選ばれる理由がない。これがポリシー違反とは別に起きる、順位が上がらない理由です。

差を作るのは、公開情報の外側にあるものです。具体的には次のようなものが該当します。

  • 自社で計測した数値。広告の実測値、問い合わせから成約までの歩留まり、施策前後の変化
  • 顧客が実際に使った言葉。問い合わせフォームの自由記述、商談での質問、クレームの内容
  • 現場でしか分からない条件。工期、在庫、対応可能な地域、断っている案件の種類
  • 見積りの内訳と、その根拠。何にいくらかかり、どこで金額が変わるのか
  • 失敗した事例と、その後どうしたか。うまくいった話より情報量が多い

これらはいずれも、社内にしか存在しません。AIに渡さない限り、AIは書けません。逆に言えば、渡しさえすれば書けます。生成AIを記事制作に使う際の実務的な要点は、良い指示文を探すことではなく、社内の情報をどう集めて渡すかの段取りにあります。

この構図は広告文でも同じで、精度を決めるのは渡す情報の量だという点は生成AIで広告文を作成する方法|精度を上げる指示の出し方と、人が確認すべき箇所で整理しています。デザイン領域で、AIを入れたときに発注側へ移る責任についてはAIがあればデザインの外注は不要になるのか|依頼する側が判断すべきことを参照してください。

事実の確認は、AIを使っても減らない

生成AIは、誤った内容を自信のある文体で出力します。しかも文章として破綻していないため、読み流すと気づきません。公開前の確認は、AIを使わない場合よりむしろ増えます。

実務で問題になりやすいのは、次の4種類です。

誤りの種類 起きること 確認の方法
出典の捏造 実在しない調査や報告書が引かれる URLを開き、その記述があるか見る
数値の混同 似た統計の数字が入れ替わる 発表元の原典で桁と年を照合する
仕様の陳腐化 終了した機能や旧名称が残る 媒体の公式ヘルプで現行仕様を見る
法令の要約ミス 義務と努力義務が入れ替わる 所管省庁のページで条文の別を確認する

3行目は、デジタルマーケティングの記事で最も頻繁に起きます。広告媒体の仕様は年に何度も変わり、機能名も統合や廃止で入れ替わります。学習時点の情報がそのまま出れば、現在は存在しない設定を手順として書くことになります。媒体の公式ヘルプを開いて突き合わせる以外に、防ぐ方法はありません。

4行目は、被害が大きくなりやすい種類です。義務と努力義務、禁止と条件付き可、これらは一語違うだけで読者の判断が変わります。法令に触れる記述は、要約を信用せず、必ず所管する官公庁のページまで戻ってください。

確認の作業そのものは、AIに任せられません。AIに「この記事の誤りを指摘して」と頼んでも、確認しているのは自身の出力と同じ情報源です。照合とは、外部の情報に当たることを指します。

コストは執筆から確認へ移る

生成AIを記事制作に入れると、コスト構造が変わります。減るのは執筆にかかる時間ですが、減った分がそのまま利益になるわけではありません。確認の負荷が相対的に大きくなり、そこが処理能力の上限を決めるようになります。

運用計画を立てるときの考え方も、これに合わせて変わります。「月に何本書けるか」ではなく「月に何本確認できるか」で決めてください。執筆が10倍速くなっても、確認が2倍にしかならなければ、実際に公開できる本数は確認の側で頭打ちになります。書けるだけ書いて確認が追いつかない状態は、最も避けるべき形です。

もう一つ、見落とされやすいコストがあります。公開した記事は、放っておくと他の記事から一本もリンクされない状態で残ります。新しい記事から既存記事へはリンクを張れますが、既存記事から新しい記事へは誰も張らないためです。本数が増えるほどこの作業は増え、量産の速度と直接ぶつかります。構造の作り方は内部リンクの設計方法|評価が集まるサイト構造の作り方で扱っています。

似た内容の記事が増えて、どれを正規のページにするか判断が必要になる問題も同時に起きます。整理の考え方は似た内容のページが複数あるときの整理|正規URLの指定と、統合の判断を参照してください。オウンドメディア全体を続けるか撤退するかの基準はオウンドメディアは続けるべきか|成果が出るまでの期間と、撤退の判断基準で整理しています。

AIを使ったことを開示すべきか

開示については、二つの誤解があります。一つは「開示すると順位が下がる」、もう一つは「開示すると評価が上がる」です。どちらもGoogleの記述には書かれていません。

Googleが「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」で示しているのは、コンテンツについて「誰が、どのように、なぜ」を考えるという枠組みです。「どのように」の項目には、AIによる生成などの自動化を使用していることを、開示などの方法でユーザーに対して明確にしているかという問いが置かれています。

生成AIのガイダンス側でも、目的は読者にコンテキストを伝えることだと説明されています。つまり開示は、検索エンジンへの申告ではなく、読者への説明です。順位のための施策として考えると、判断を誤ります。

実務上より重要なのは、開示の文言よりも責任の所在です。記事の内容に誤りがあったとき、責任を負うのは公開した事業者であり、生成に使った道具ではありません。誰が確認し、誰が公開を承認したのかを社内で決めておくことが先になります。著者情報として実際に載せるべきものと、載せなくてよいものは記事に著者情報は必要か|E-E-A-Tで実際に示すべきものと、示さなくてよいもので整理しています。

なおGoogleは、経験・専門性・権威性・信頼性の4要素のうち信頼性が最も重要であると明記しています。生成AIの利用は、この4要素のどれに対しても直接の加点や減点にはなりません。影響するのは、出来上がった記事が信頼できるかどうかです。

順位が上がらないとき、「AIだから」で片付けない

AIで書いた記事の成果が出ないとき、原因をAIに求める説明をよく見かけます。しかしGoogleは、記事の制作方法によってクロールやインデックスの扱いを変えてはいません。検索に出ない状態には、AIとは無関係な原因が複数あります。

確認は、順位ではなくインデックスから始めてください。順序は次のとおりです。

確認する順序 見るもの 該当したときの意味
1. インデックス Search Consoleの登録状況 未登録なら順位以前に検索結果へ出ない
2. 表示回数 その記事の表示回数 0に近ければ、狙ったクエリで拾われていない
3. 平均掲載順位 11位から20位にいるか 1ページ目の手前。加筆が最も効く位置
4. クリック率 順位に対して低くないか 内容ではなくタイトルと表示のされ方の問題

最初の行を飛ばすと、判断を誤ります。公開直後の記事は登録されるまで時間がかかり、表示回数が0であることは珍しくありません。この段階で内容を疑って書き直しても、状況は変わりません。インデックスされない原因の切り分けはページがインデックスされない原因と確認の順序|検索に出ない状態を切り分けるで扱っています。

3行目にいる記事は、最も費用対効果の高い改善対象です。1本の加筆で1ページ目に届く可能性があり、新しい記事を1本足すより成果につながりやすい。AIを使うのであれば、新規の量産よりこちらに使うほうが合理的です。

向いている使い方と、向いていない使い方

ここまでを踏まえて、導入の判断を整理します。生成AIが効くのは、社内に材料があり、それを形にする時間が足りていない場合です。逆に、材料そのものがない状態で導入すると、公開情報の要約が増えるだけになります。

状況 生成AIの効き方 先にやること
実績や数値はあるが、書く時間がない 効く。最も向いている 社内の材料を集めて渡す段取りを作る
既存記事が多く、直す優先順位が不明 効く。候補の抽出が速い 実データで対象を選ぶ基準を決める
書ける人はいるが、確認の体制がない 条件付き 公開前の確認を誰が担うか決める
独自の材料がなく、本数だけ増やしたい 効かない 何を売るのかを先に決める
法令や医療など、誤りの影響が大きい領域 限定的に使う 所管省庁の一次情報で全件を照合する

最下行は、使ってはいけないという意味ではありません。調査と構成の補助としては使えますが、出力をそのまま公開する運用は取れない、という意味です。誤りの影響が大きい領域ほど、確認にかかる時間が長くなり、節約できる工数は小さくなります。

3行目も判断が分かれる位置です。書ける人がいる組織では、AIを入れて本数を増やすより、確認の体制を先に作るほうが結果的に速く進みます。確認できない記事は、公開しても資産になりません。

よくある失敗

生成された記事を、そのまま公開する

最も多い失敗です。文章として整っているため、確認しなくても問題ないように見えます。しかし出典の捏造と仕様の陳腐化は、文章の完成度と無関係に起きます。公開前に、記事内のすべての固有名詞・数値・出典を一件ずつ外部の情報源で照合してください。この作業を省くと、誤りが自社名義で公開され続けます。

本数を目標にする

生成が速いため、月間の公開本数を目標に設定しがちです。しかし本数は成果ではなく作業量です。目標に置くと、確認が追いつかない状態でも公開する動機が生まれます。目標に置くべきは、問い合わせにつながった記事の数や、1ページ目に入った記事の数です。

公開情報だけで書かせる

社内の材料を渡さずに生成すると、既存の上位記事と同じ内容が出ます。検索する側から見て新しい情報がないため、順位が上がりません。ポリシー違反ではなくても、成果は出ません。渡す材料がない状態で始めるより、材料を集める段取りを先に作ってください。

AIに自分の記事を採点させる

生成した記事を同じAIに評価させても、参照している情報源が同じため、誤りは見つかりません。文章の読みやすさについては有用な指摘が出ますが、事実の誤りは検出できない前提で使ってください。照合は外部の情報に当たる作業です。

公開したまま放置する

記事は公開した時点では他のどのページからもリンクされておらず、そのままでは評価が集まりません。本数が増えるほどこの作業は増えます。公開の作業に、既存記事から新しい記事へリンクを足す工程まで含めてください。含めないと、増やした記事の一部が発見されないまま残ります。

よくある質問

AIで書いた記事は、Googleにペナルティを受けますか

生成AIを使ったこと自体を理由とした措置は、Googleのポリシーに書かれていません。スパムポリシーで対象になるのは「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成する」場合です。人の手で書いた場合も同じ扱いになります。判定されているのは制作方法ではなく、出来上がったコンテンツです。

AIで書いたことを、記事に書く必要はありますか

Googleは、コンテンツがどのように作られたかを共有することで読者に文脈を伝えやすくなる、として開示を推奨しています。ただしこれは読者への説明であり、検索順位のための施策ではありません。義務として書かれているわけでもありません。開示するかどうかより先に、誤りがあったときに誰が責任を負うのかを社内で決めてください。

AIで書いた記事に著作権はありますか

AI生成物の著作物性は、人間による創作的な寄与があったかどうかで判断されるという整理が示されています。文化庁が令和6年3月に公表した「AIと著作権に関する考え方について」が確認先です。また、生成物が既存の著作物と類似し、依拠性が認められる場合には著作権侵害となりうる点も整理されています。制作物の権利が誰に帰属するかという発注側の論点はホームページの著作権は誰のものか|譲渡しても直せない場合と、ドメインで手が止まる理由で扱っています。

記事の一部だけAIに書かせるのは問題ありませんか

問題ありません。Googleのガイダンスでも、生成AIは調査や構造化データの追加に便利であるとされており、記事全体を生成することだけが想定されているわけではありません。実務でも、構成案の作成や既存記事の要点整理といった補助的な使い方のほうが安定します。

AIで書いた記事はインデックスされにくいのですか

制作方法によってインデックスの扱いが変わるという記述はありません。登録されない場合は、内部リンクが張られていない、サイトマップに含まれていない、内容が既存ページと重複していると判断されている、といった別の原因を疑ってください。公開直後は登録まで時間がかかるため、数日で判断しないことも重要です。

外注先が生成AIを使っているかどうかは、確認すべきですか

使っているかどうかより、確認の工程がどうなっているかを聞いてください。出典をどこまで当たっているか、数値の照合を誰が行うか、公開前に何を見ているか。この3点に答えられない場合、AIを使っていなくても品質は安定しません。逆に、確認の工程が定義されていれば、生成に使っているかどうかは大きな問題になりません。

まとめ

生成AIで記事を作ること自体は、Googleのポリシー違反ではありません。スパムポリシーで対象になっているのは「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成する」場合で、人の手で書いた場合も同じ扱いになります。判定されているのは制作方法ではなく、出来上がったコンテンツです。この点は2023年2月のブログで示され、現在は生成AIのガイダンスとしてドキュメントに整理されています。

したがって、問うべきは「AIを使ってよいか」ではありません。「何を足したか」です。AIが生成できるのは学習した公開情報の範囲にある文章であり、そのままでは既存の上位記事と内容が重なります。差を作るのは、自社で計測した数値、顧客が使った言葉、現場の条件、見積りの根拠、失敗した事例といった、社内にしかない情報です。

工程で見ると、速くなるのは初稿の執筆で、一次情報の取得と事実の確認はほとんど速くなりません。そしてこの二つが記事の信頼性を決めます。出典の捏造、数値の混同、仕様の陳腐化、法令の要約ミスは、文章の完成度と無関係に起きます。照合は外部の情報に当たる作業であり、同じAIに採点させても検出できません。

導入すると、コストは執筆から確認へ移ります。計画は「月に何本書けるか」ではなく「月に何本確認できるか」で立ててください。公開した記事にリンクを張り直す作業も本数に比例して増えるため、量産の速度と直接ぶつかります。

そして成果が出ないとき、原因をAIに求めないでください。確認はインデックス、表示回数、掲載順位、クリック率の順に見ます。11位から20位にいる記事への加筆が、新規の1本より効くことは珍しくありません。AIを使うのであれば、量産よりこの改善に使うほうが合理的です。

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