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X広告(旧Twitter広告)は出すべきか|最低出稿額は無いが、判断できる金額はある。目的の選び方で払う対象が変わり、成果は表示だけで数えた件数を分けて見る

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X広告(旧Twitter広告)は、Xのタイムラインや検索結果、プロフィールなどに表示される広告です。検索広告と違い、まだ自社を探していない人に届ける広告です。

相談でよく聞かれるのは「少額から始められると聞いたが、いくら出せばよいか」です。X広告に最低出稿額はありません。ただし、良し悪しを判断できる金額はあります。数千円で始めると、問い合わせが数件も集まらず、続けるかやめるかを決められないまま費用だけが積み上がります。

この記事では、検索広告との役割の違い、向く商材と向かない商材、目的ごとに何にお金を払うのか、判断できる金額の出し方、ハッシュタグの禁止など最近の変更、Xの管理画面の件数とGA4の件数が合わない理由、評価の時期を整理します。検索広告をすでに運用している会社が、次の媒体として足すかどうかを決める場面を想定しています。

この記事でわかること

・X広告は、検索されていない人に知らせる広告。検索広告の代わりではなく、検索広告で取り切った後に足す

・目的の選び方で払う対象が変わる。「エンゲージメント」を選ぶと、いいねや返信に払い、サイトへの訪問は増えにくい

・最低出稿額は無いが、判断には件数が要る。判断できる金額 = 判断に要る件数 ÷ サイトでの問い合わせ率 × クリック単価

・2025年6月27日から、ハッシュタグを含む広告は配信されない(X社の日本向け公式アカウントが告知)

・Xの管理画面は、クリック以外の反応や表示だけの人の件数も数える。GA4の件数と分けて、3か月の累計で判断する

X広告を試してよい会社
X広告を試してよい会社

X広告は、検索されていない人に知らせる広告

最初に結論を示します。X広告は、探している人を取る広告ではなく、まだ探していない人に知らせ、思い出してもらう広告です。そのため、検索広告と同じ物差しで比べると、ほとんどの場合で獲得単価は高く見えます。

検索広告 X広告
広告が出るきっかけ 利用者が検索した語 利用者の関心・会話・フォロー
届く相手 すでに探している人 まだ探していない人が中心
向く目的 問い合わせ・予約・購入 知らせる・思い出してもらう・催しへの参加
成果の出方 広告を見た日に問い合わせが来やすい 後日の指名検索や、別の経路での問い合わせとして出やすい
失敗したときの形 検索量が少なく予算を使い切れない 反応は付くが、サイトに来ない・問い合わせにならない

総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2026年6月公表)では、Xの利用率は全年代で44.7%でした。多くの人が使っている媒体ですが、使っている人が自社の商材を今探しているわけではありません。届く人数の多さは、問い合わせの多さとは別の話です。

なお、X社が公式に発表した国内の月間利用者数は、2017年10月の「4,500万超」が確認できる最後の値です。これより新しい「6,000万人台」といった数字を見かけますが、X社の発表としては確認できませんでした。媒体の規模を社内で説明するときは、総務省の利用率を使うほうが安全です。

向く商材と向かない商材|知らせたい時期と、話題になる理由があるか

向くかどうかは、業種名より「知らせたい時期があるか」と「人が話題にする理由があるか」で決まります。

商材・場面 例 X広告
知らせたい時期が決まっている 新商品の発売、期間限定の企画、セミナーや展示会、開店 向く。時期を区切って集中して出せる
人が話題にしやすい 新しいサービス、趣味性の高い商品、娯楽・飲食の新メニュー 向く。広告への反応が二次的な広がりにつながりやすい
業界の言葉で会話している層がいる 専門職向けの製品・サービス、制作や広告などの業務委託 条件付きで向く。キーワードや会話のトピックで絞る
若い世代に会社を知ってもらいたい 新卒・第二新卒の採用 条件付きで向く。応募そのものより、会社を知ってもらう役割
商圏が狭く、検索で探される 整体、美容室、地域の修理・工事 見送る。検索広告と地図の表示を先に整える
広告の規制が厳しい 金融、医療、酒類など 事前の許可や制限がある。出す前に広告ポリシーを確認する

「拡散されれば一気に広がる」という期待で始めるのは避けます。広告への反応が売上につながる条件はSNS広告でバズを狙うべきか|拡散が売上につながる条件と、つながらない条件で扱っています。BtoBで会社のアカウント自体を運用するかどうかはBtoB企業にSNS運用は必要か|リードの入口ではなく「確認される場所」として設計し、届く人数から逆算して会社と個人のどちらで発信するかを決めるで扱っており、広告はその運用とは別の判断です。

目的の選び方で、払う対象が変わる

X広告では、キャンペーンの最初に選ぶ目的によって、何に対してお金を払うかが変わります。ここを曖昧にしたまま始めると、「反応はたくさん付いたのに、サイトには誰も来ていない」という結果になります。X社の広告APIの仕様書にある、目的ごとの課金の単位を整理します。

目的 払う対象 向く場面
リーチ 表示1,000回ごと 発売や開店を、できるだけ多くの人に知らせる
動画の再生 動画の再生 商品やサービスを動画で見せたい
エンゲージメント いいね・返信・リポストなどの反応 投稿そのものへの反応を増やしたい。サイトへの訪問は目的にならない
ウェブサイトへのアクセス リンクのクリック サイトやLPに来てもらう
ウェブサイトのコンバージョン 表示またはリンクのクリック(公式ヘルプ) 問い合わせや購入を増やす。Xピクセルなどの計測が前提
アプリのインストール 表示またはアプリのクリック アプリを入れてもらう

中小企業がサイトでの問い合わせを目指すなら、「ウェブサイトへのアクセス」か「ウェブサイトのコンバージョン」を選びます。「エンゲージメント」は単価が安く見えますが、払っているのはいいねや返信への対価で、問い合わせにはつながりにくい目的です。

入札は、自動に任せる方法と、目標の単価を指定する方法があります。広告APIの仕様書では、目標の単価を指定すると、平均の単価を目標の上下20%以内に収めるよう調整されると説明されています。最初は自動で始め、単価の水準が見えてから目標を置くと、配信が止まりにくくなります。

費用|最低出稿額は無いが、判断できる金額はある

X社の公式ヘルプは、最低出稿額を設けていないと説明しています。支払いはクレジットカードの登録が前提で、デビットカードは使えないとされています。少額から出せることと、少額で良し悪しを判断できることは別です。

判断できる金額は、次の式で出します。

判断できる金額 = 判断に要る件数 ÷ サイトでの問い合わせ率 × クリック単価

項目 仮の数字
判断に要る件数 3か月で15件
Xから来た人の、サイトでの問い合わせ率 0.5%
必要なクリック数 15件 ÷ 0.5% = 3,000クリック
クリック単価 80円
判断できる金額 3,000クリック × 80円 = 24万円(3か月)、月8万円

数字は説明のための仮のものです。クリック単価と問い合わせ率は、商材と配信先で大きく変わるため、自社の最初の2〜3週間の実績で置き直します。Xから来る人は、検索広告から来る人より問い合わせ率が低くなりやすいため、検索広告の問い合わせ率をそのまま当てはめないようにします。

月8万円が出せない場合は、問い合わせの件数で判断しようとせず、目的を変えます。たとえば「Xから来た人が、料金や事例のページまで読んだ人数」のように、件数が集まりやすい手前の行動を判断の材料にします。月3万円で同じ条件なら、3か月で約1,100クリック、問い合わせは約5.6件で、偶然の揺れが大きく、続けるかどうかを件数では決められません。

広告の予算を粗利から決める考え方は広告予算はいくらが適正?売上比率ではなく粗利から決める方法で、複数の媒体にどう配るかは複数媒体への広告予算配分の考え方|テスト予算と本予算の分け方で扱っています。X広告は、本予算ではなくテストの予算から始める媒体です。

配信先の絞り方|キーワードと会話のトピックを軸にする

X広告の絞り込みで特徴的なのは、利用者が投稿や検索で使った言葉を手がかりにできることです。年齢や地域だけで絞るより、自社の商材に関わる言葉で会話している人に届けるほうが、検索広告に近い使い方ができます。

絞り方 中身 使いどころ
キーワード 特定の言葉を投稿・検索した人 業界の用語、困りごとの言葉、競合と比べる言葉
会話のトピック 特定の話題について会話している人 業界や趣味の大きなくくりで届けたい
フォロワーが似ているユーザー 指定したアカウントのフォロワーに似た人 業界誌や専門家のアカウントを指定して、関心の近い人に届ける
興味関心 Xが推定した関心の分類 大きく知らせたいとき。絞り込みは弱い
カスタムオーディエンス 自社が持つ顧客の一覧や、サイトの訪問者 既存の顧客や、サイトに来た人へもう一度届ける

広告APIの仕様書では、カスタムオーディエンスは照合できた利用者が100人以上で使えるとされています。顧客の一覧を使う場合は、個人情報の取り扱いについて、プライバシーポリシーで広告への利用を示しているかを先に確かめます。

絞りすぎると配信が止まり、単価が上がります。最初は、キーワードとフォロワーが似ているユーザーで2〜3通りの広告グループを作り、反応の違いを見てから広げるか絞るかを決めます。

2025年からの変更|ハッシュタグを含む広告は配信されない

2025年6月27日から、ハッシュタグを含む広告は配信されなくなりました。X社の日本向け公式アカウントが同日に告知し、ハッシュタグを含む広告は順次停止されました。あわせて、ブランドの絵文字やアニメーションといった、ハッシュタグに付ける機能も広告では使えなくなっています。

この変更で、ハッシュタグを付けて投稿を広げてもらうキャンペーンを、広告の配信でそのまま後押しすることはできなくなりました。キャンペーンの投稿と、広告として配信する投稿は、文面を分けて作ります。過去に作った広告の文面を流用するときは、ハッシュタグが入っていないかを確かめます。

以前のやり方 今のやり方
キャンペーンのハッシュタグを入れた投稿を広告で配信する 広告の文面からハッシュタグを外す。キャンペーンへの参加はリンク先で案内する
ブランドの絵文字を付けて話題を作る 広告では使えない。通常の投稿で使う
過去の広告文をコピーして入稿する ハッシュタグが残っていないかを入稿前に確かめる

X広告の仕様は、ここ数年で頻繁に変わっています。出稿前に、X社の公式ヘルプで最新の仕様を確かめてください。代理店のブログや解説記事には、古い名称(「Twitterピクセル」など)や、今は使えない機能が残っていることがあります。

Xの件数とGA4の件数は合わない|何を数えているかが違う

X広告の管理画面に出る問い合わせの件数は、GA4の件数より多くなることがよくあります。不具合ではなく、数えている範囲が違うためです。

Xの管理画面 GA4
数える行動 クリックに加え、いいねや返信などの反応の後の問い合わせ Xから来た訪問の後の問い合わせ(既定の数え方)
表示だけの人 広告を見ただけでクリックしなかった人の、後日の問い合わせも設定次第で数える 数えない
数える期間 反応の後と、表示の後で、それぞれ日数を選べる GA4の設定に従う
他の広告との重複 検索広告でも数えられた問い合わせを、Xでも数えることがある 1件を1つの経路に割り当てる

判断に使うのは、Xの管理画面の件数ではなく、自社の問い合わせの実件数と、GA4でXから来た訪問の後に起きた件数です。Xの管理画面の件数のうち、表示だけで数えたものは分けて見ます。表示だけで数えた件数は、広告が無くても起きていた問い合わせを含むためです。

計測には、Xピクセルをサイトに設置します。サーバーから送るコンバージョンAPIも用意されており、両方を使う場合は、同じ問い合わせに同じIDを付けて重複を除きます。媒体ごとに件数が合わない仕組みは広告のアトリビューションはどう考えればよいか|選べるモデルは2つに減り、媒体ごとに数字が合わないのは計測期間と接点の違いで、Xからの訪問をGA4で区別するためのパラメータの付け方はUTMパラメータの設計と命名規則|流入元を正しく計測する方法で扱っています。

広告への返信と、配信される場所の安全

X広告は、広告そのものに返信が付き、それが他の人にも見える媒体です。検索広告やディスプレイ広告と違い、配信を始めたら、返信に誰が目を通し、誰が答えるかを決めておく必要があります。

決めること 中身
返信を見る人と頻度 配信中は1日1回以上。週末をどうするか
答える範囲 質問には答える。批判には事実の誤りだけ正す。答えない返信の基準
止める人 批判が集まったときに、配信を止める判断をする人
配信される場所の制限 広告の前後に表示される投稿の内容を、標準か制限ありかで選ぶ。除外したい言葉とアカウントを登録する

X社の公式ヘルプでは、広告の前後に表示される投稿の内容を「標準」と「制限あり」の2段階で選べ、除外する言葉は4,000件、アカウントは2,000件まで登録できると説明されています。「制限あり」を選ぶと配信量が減り、単価が上がることがあります。

批判が集まったときの止め方は企業SNSの炎上対策|投稿前の確認より先に、止める人と止める手順を決めておくで扱っています。広告を出す前に、止める人を決めておきます。

評価の仕方|3か月の累計と、指名検索の変化で見る

X広告の効果は、広告を見た日の問い合わせより、後日の指名検索や、別の経路での問い合わせとして出ることが多いため、Xの件数だけで評価すると小さく見えます。

見る数字 見る場所 見方
Xから来た訪問の後の問い合わせ数 GA4(パラメータで区別) 3か月の累計で、判断できる件数に届いたか
自社名・サービス名での検索 Search Consoleの検索パフォーマンス 配信前の3か月と比べて増えたか
全体の問い合わせ数 自社の問い合わせの記録 配信前と比べて増えたか。検索広告の件数が減っていないか
問い合わせの中身 営業や受付の記録 「Xで見た」と言われた件数。聞き取りの欄を作っておく

自社名での検索の変化は、Search Consoleで確かめられます。見方はSearch Consoleで最初に見る3つの画面|順位が分かっても打ち手にならない理由で扱っています。媒体を足す前後で何を決めるかの順序は、広告運用のピラー記事広告運用は何から決めるか|媒体選定から評価までの順序と、飛ばすと起きることで扱っています。

見送ってよい会社と、試してよい会社

見送ってよい会社

  • 商圏が狭く、検索や地図で探される店舗。先に検索広告と地図の表示を整える
  • 検索広告が予算不足で表示を逃している会社。同じ費用は検索広告に足したほうが確実
  • 判断できる金額を3か月置けず、目的を手前の行動に変えることもできない会社
  • 広告への返信に目を通す人がいない会社

試してよい会社

  • 発売・開店・催しなど、知らせたい時期が決まっている会社
  • 業界の言葉で会話している層がいて、キーワードで絞れる会社
  • 検索広告が検索量で頭打ちになり、予算を上げても件数が増えない会社
  • 計測が整っていて、3か月の累計と指名検索の変化で判断できる会社

よくある失敗

「エンゲージメント」を選んで問い合わせを待つ

払っているのはいいねや返信への対価で、サイトへの訪問は増えにくい目的です。問い合わせを目指すなら、ウェブサイトへのアクセスかコンバージョンを選びます。

数千円で始めて、1か月で止める

問い合わせが数件も集まらず、良し悪しを判断できません。判断できる金額を出し、届かないなら目的を手前の行動に変えます。

過去の広告文をそのまま入稿する

ハッシュタグが残っていると配信されません。キャンペーンの投稿と広告の文面を分けて作ります。

管理画面の件数で検索広告と比べる

Xの管理画面は、表示だけの人や反応の後の件数も数えます。自社の実件数とGA4の件数で比べます。

返信を放置する

広告に付いた質問や批判は、他の人にも見えます。配信中に誰が目を通すかを決めてから始めます。

よくある質問

X広告とTwitter広告は同じものですか

同じです。2023年にTwitterがXに名称を変え、広告も「X広告」と呼ばれるようになりました。計測のタグも、現在は「Xピクセル」という名称です。

X広告はいくらから出せますか

X社の公式ヘルプは、最低出稿額を設けていないと説明しています。ただし、問い合わせの件数で良し悪しを判断するには、判断に要る件数から逆算した金額が必要です。仮の数字では、3か月で15件を見るのに24万円でした。

支払い方法は何がありますか

公式ヘルプでは、クレジットカードの登録が前提で、デビットカードは使えないとされています。後払いの枠は、X社の担当者を通じて設定されるものです。

広告にハッシュタグを入れてもよいですか

2025年6月27日から、ハッシュタグを含む広告は配信されなくなりました。広告の文面からハッシュタグを外して入稿します。

Instagram広告とどちらを選ぶべきですか

写真や動画で商品の見た目を見せたい場合はInstagram広告、言葉で会話している層に届けたい場合や、知らせたい時期が決まっている場合はX広告が候補になります。どちらも、検索広告で取れる分を取り切ってから足す媒体です。

まとめ

X広告は、検索されていない人に知らせ、思い出してもらう広告です。検索広告の代わりではなく、検索広告で取れる分を取り切ってから足します。

最低出稿額はありませんが、判断に要る件数 ÷ サイトでの問い合わせ率 × クリック単価で、判断できる金額を出してから始めます。問い合わせを目指すなら目的は「ウェブサイトへのアクセス」か「コンバージョン」を選び、ハッシュタグを含まない文面で入稿します。

評価は、Xの管理画面の件数ではなく、自社の実件数とGA4の件数、自社名での検索の変化で、3か月の累計で行います。広告への返信に誰が目を通すかも、配信の前に決めておきます。

X広告を含めた媒体の選定と運用はWEBマーケティング・広告運用で、SNSアカウントの運用はSNS運用・コンテンツマーケティングで承っています。会社紹介資料は資料ダウンロードから、ご相談はお問い合わせからご連絡ください。

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