Google広告のアセットは、広告文の下や横に追加情報を表示する仕組みです。以前は広告表示オプションと呼ばれていました。
設定できるものを全て入れればよい、という施策ではありません。表示されるかどうかは掲載順位や広告ランクによって決まり、業態に合わないものを入れても表示されないか、成果につながらないクリックを増やすだけになります。
この記事では、種類ごとに何が表示されるのか、どの順序で設定するのか、そして外すべき条件を整理します。
この記事でわかること
・アセットは追加情報であって、単独では成果を生まない
・設定しても、必ず表示されるとは限らない
・サイトリンクとコールアウトは、ほぼ全ての業態で先に設定してよい
・電話番号と住所は、業態で要否が分かれる
・外すべき条件がある。特に電話と住所
・効果は広告単体ではなく、獲得後の質まで見て判断する

アセットとは何か
Google広告のヘルプでは、見出しと説明文自体も必須のアセットと位置づけられています。ここで扱うのは、それに追加する任意のアセットです。
| アセット | 表示される内容 |
|---|---|
| サイトリンク | サイト内の特定ページへ直接遷移するリンク |
| コールアウト | 「24時間対応」などの短い補足テキスト |
| 構造化スニペット | サービス、ブランド、品目などの列挙 |
| 電話番号 | 発信ボタンまたは電話番号 |
| 住所 | 所在地と経路案内 |
| 価格 | サービスや商品の価格 |
| プロモーション | 割引やキャンペーンの訴求 |
| リードフォーム | 広告上で入力できる問い合わせ欄 |
いずれも「表示される可能性がある」であって、常に出るわけではありません。掲載順位が低い、または広告ランクが基準に届かない場合は表示されません。
アセットは広告文への追加情報。任意のものと必須のものがある。
設定しても常に表示されるわけではない。
先に設定すべき2つ
サイトリンクとコールアウトは、業態を問わず先に設定して問題ありません。作業量が小さく、悪影響も出にくいためです。
サイトリンク
- 検索した内容と近いページへ直接送れる
- 広告の占有面積が広がり、視認性が上がる
- 4つ以上用意する。数が足りないと表示されにくい
- 遷移先はトップページではなく、内容に対応したページにする
コールアウト
- リンクではない短い補足テキスト
- 「創業◯年」「見積無料」など、選ぶ理由になる情報を書く
- 広告文に入れきれなかった要素の置き場所として使える
- 誇張表現は審査で止まる。表現の基準は本文と同じ
サイトリンクの遷移先をすべてトップページにするのは避けてください。広告文とページの内容がずれると、到達しても戻られます。ズレの見つけ方はリスティング広告のLPで成果が出ない原因|広告とページのズレを切り分けるを参照してください。
サイトリンクとコールアウトは、まず設定してよい。
サイトリンクの遷移先は内容に対応させる。
業態で要否が分かれるもの
電話番号と住所は、入れることで不利になる場合があります。
| アセット | 向く業態 | 向かない業態 |
|---|---|---|
| 電話番号 | その場で予約や相談を受ける | 折り返し前提、少人数で電話に出られない |
| 住所 | 来店が前提。実店舗がある | 訪問型、オンライン完結、住所を出せない |
| 価格 | 料金が明確に決まっている | 案件ごとに変動する |
| リードフォーム | 取得項目が少なくて済む | 詳細なヒアリングが必要 |
電話に出られない状態で電話番号を出すと、機会損失がそのまま起きます。受電体制を確認してから設定してください。設定と集計の考え方は電話番号アセットの使い方|スマホからの問い合わせを増やす設定と、外すべき条件で詳しく扱っています。
電話と住所は、体制と業態が合っていなければ入れない。
受けられない問い合わせを増やしても損失になる。
設定する順序
作業量と効果のバランスから、次の順序を推奨します。
- サイトリンクを4つ以上、対応するページを指定して設定する
- コールアウトで、広告文に入らなかった選定理由を補う
- 構造化スニペットで、扱うサービスや品目を列挙する
- 受電体制を確認したうえで、電話番号を検討する
- 来店型であれば住所を追加する
- 価格やプロモーションは、条件が固定できる場合のみ
1〜3は同時に進めて構いません。4以降は社内の体制確認が必要なため、切り離して判断してください。全体の順序は広告運用は何から決めるか|媒体選定から評価までの順序と、飛ばすと起きることを参照してください。
サイトリンク → コールアウト → 構造化スニペットの順。
電話・住所は体制の確認とセットで判断する。
表示されない場合に見る箇所
設定したのに表示されない場合、アセットの問題ではないことが多くなります。
| 確認する箇所 | 起きていること | 対応 |
|---|---|---|
| 掲載順位 | 順位が低くアセットの枠が出ない | 入札と品質を確認する |
| アセットの数 | サイトリンクが少ない | 4つ以上用意する |
| 審査状況 | 個別に不承認になっている | 管理画面で状態を確認する |
| 端末 | PCとスマホで表示が異なる | 端末別に確認する |
掲載順位が低い状態では、アセットを増やしても表示は増えません。品質の評価はGoogle広告の品質スコアとは?改善すべき指標と無視してよい指標を参照してください。
表示されない原因は、順位や審査にあることが多い。
アセットを足す前に、順位と審査状況を確認する。
効果をどう判断するか
アセットは追加情報であり、それ単体で成果を生むものではありません。評価も広告単体で完結させないでください。
- クリック率は上がりやすい。占有面積が広がるため
- ただしクリックが増えても、獲得が増えるとは限らない
- 電話番号を出すと、問い合わせの経路が電話へ移ることがある
- 経路が変わっただけで総数が同じ場合、成果は増えていない
クリック率の改善だけを見て「効果があった」と判断しないでください。獲得数と、その後の商談化まで確認します。金額での評価はコンバージョン値の設定方法|CV数ではなく金額で広告を運用するを参照してください。
クリック率は上がりやすいが、獲得が増えるとは限らない。
経路が移動しただけでないかを確認する。
外すべき条件
次に当てはまる場合は、設定を外すか停止してください。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 電話に出られない時間帯がある | スケジュールを設定するか外す |
| 住所を公開したくない | 住所アセットは使わない |
| 価格が案件ごとに変わる | 価格アセットは使わない |
| リードフォームの質が低い | 止めて通常のフォームへ送る |
| 特定のサイトリンクだけ成果が無い | そのリンクだけ差し替える |
全部入れて放置するのが最も避けたい状態です。受けられない問い合わせや、質の低い獲得が積み上がります。
体制に合わないアセットは外す。
設定して放置しない。個別に成果を見る。
よくある失敗
サイトリンクの遷移先を全てトップページにする
検索した内容と着地したページがずれ、戻られます。内容に対応したページを指定してください。
受電体制を確認せずに電話番号を入れる
出られない電話が増えるだけです。機会損失がそのまま発生します。
表示されないからアセットを増やす
原因は掲載順位や審査にあることが多く、増やしても変わりません。先に順位を確認してください。
クリック率の改善だけで効果を判断する
占有面積が広がればクリック率は上がります。獲得数と商談化まで見てください。
一度設定して放置する
成果の出ていないサイトリンクが残り続けます。個別に確認して差し替えてください。
よくある質問
全て設定したほうが有利ですか
いいえ。業態に合わないものは表示されないか、成果につながらない獲得を増やします。サイトリンクとコールアウトから始め、他は条件を確認してから追加してください。
サイトリンクはいくつ必要ですか
4つ以上を用意してください。数が少ないと表示されにくくなります。ただし数を揃えるために遷移先を無理に増やすと、内容がずれたリンクが混ざります。
設定すれば必ず表示されますか
いいえ。掲載順位や広告ランクによって表示されないことがあります。設定は表示の条件であって、保証ではありません。
自動で作成されるアセットはどう扱いますか
管理画面で内容を確認し、意図と合わないものは個別に除外できます。放置すると、想定しない文言が表示されることがあります。
P-MAXでも同じですか
P-MAXはアセットグループという単位で素材を登録します。考え方は共通ですが、構成が異なるためP-MAXのアセットグループはどう作る?成果を左右する設計のコツを参照してください。
まとめ
Google広告のアセットは、広告文に追加情報を表示する仕組みです。設定できるものを全て入れればよい施策ではありません。表示されるかどうかは掲載順位や広告ランクに左右され、業態に合わないものを入れても表示されないか、成果につながらない獲得を増やすだけになります。
まず設定してよいのはサイトリンクとコールアウトです。作業量が小さく、悪影響も出にくい。サイトリンクは4つ以上を用意し、遷移先は検索内容に対応したページを指定してください。すべてトップページに送ると、到達しても戻られます。一方、電話番号と住所は業態と体制で要否が分かれます。電話に出られない状態で番号を出せば、機会損失がそのまま発生します。
設定したのに表示されない場合、原因はアセット側にないことが多くなります。掲載順位が低ければ枠自体が出ません。アセットを増やす前に、順位と審査状況を確認してください。そして効果の判断は、クリック率だけで行わないことです。占有面積が広がればクリック率は上がりますが、獲得が増えたかは別の問題です。問い合わせの経路が電話へ移っただけで、総数が変わっていないこともあります。