商品カタログの相談で最初に出てくるのは、たいてい台割とデザインの話です。しかしカタログの成果を決めているのは、見た目ではなく並べ方です。自社の商品分類の順に並んだカタログは、作った側にとっては整理されて見えますが、買い手にとっては目的の商品にたどり着けない冊子になります。
理由は単純で、買い手は商品名も型番も知らない状態で開いているからです。買い手が持っているのは「こういう用途で、この条件を満たすものが欲しい」という要求だけです。自社の分類は、その要求と一致していません。
もう一つ、カタログには冊子ならではの問題があります。価格も型番も仕様も、刷った瞬間に固定されるという点です。商品点数が多いほど改訂の負荷は跳ね上がり、結果として「古い情報が載ったカタログを配り続ける」か「刷り直しの費用を毎年払う」かの二択になります。ここは構成の段階で分かれます。
この記事では、カタログを「商品を並べた冊子」ではなく「買い手が絞り込むための道具」として設計する方法を整理します。販促物全体をどう選ぶかは販促物は何を作るべきか|種類ごとの使い分けと、品目より先に決める4つの条件で扱っています。
この記事でわかること
・買い手は商品名ではなく、用途と条件で絞り込んでいる
・並べる順序は、自社の商品分類ではなく絞り込みの順序で決める
・価格と在庫は本体から切り離す。ここを混ぜると毎年刷り直しになる
・索引と型番体系は付録ではなく、カタログの本体にあたる
・紙とPDFとWebは役割が違う。PDFはWebページの代わりにならない
・カタログ請求は、資料請求より検討段階の進んだ問い合わせになる
・会社案内と商品カタログを1冊にまとめると、両方とも機能しなくなる

カタログと会社案内は、目的が違う
作り始める前に、この2つを分けてください。混同したまま制作に入ると、どちらの役割も果たさない冊子ができます。
| 会社案内 | 商品カタログ | |
|---|---|---|
| 読む目的 | この会社と取引してよいか | 自社に合う商品はどれか |
| 読む場面 | 初回の訪問、採用、金融機関 | 検討中、比較中、発注の直前 |
| 中心になる情報 | 沿革、体制、実績、方針 | 用途、仕様、型番、取引条件 |
| 情報の寿命 | 数年は保つ | 価格改定や廃番で毎年動く |
| 部数の考え方 | 配る相手が限られる | 請求に応じて出す |
会社案内は「信じてよい相手か」を判断させる資料で、商品カタログは「どれを選ぶか」を判断させる資料です。判断させたい内容が違うため、載せる情報も、更新の頻度も、渡す相手も一致しません。
実務でよく起きるのは、費用を抑えるために1冊へまとめる判断です。前半に会社紹介、後半に商品一覧という構成になります。しかしこの形にすると、商品情報を直したいだけの改訂でも冊子ごと刷り直しになります。会社案内の部分は変わっていないのに、印刷費は全ページぶん発生します。
会社案内そのものの作り方と部数の決め方は会社案内パンフレット制作の進め方|作るべきかの判断と費用の考え方で扱っています。両方が必要な場合は、2冊に分けたうえで同じ封筒に入れてください。更新の周期が違うものを、物理的に同じ紙へ綴じない。これが基本の考え方です。
買い手は、商品名ではなく条件で探している
カタログの構成を決めるとき、買い手がどんな状態でページを開くのかを具体化してください。ここを飛ばすと、自社の商品分類がそのまま目次になります。
買い手の頭の中にあるのは、多くの場合こうした要求です。
- この用途に使えるものが欲しい(何に使うかは決まっている)
- この寸法、この材質でないと入らない(制約が先にある)
- この納期に間に合うものが欲しい(時間の制約がある)
- いま使っているものと同じ規格で替えたい(互換が条件)
いずれにも共通しているのは、買い手が商品名を知らないという点です。知っていれば、そもそもカタログを開かずに型番で発注します。カタログを開いている時点で、相手は「自分の条件に合うものがどれか分からない」状態にあります。
ところが多くのカタログは、シリーズ名や製品群の名称で章立てされています。その名称は社内の呼び方であって、買い手が持っている言葉ではありません。買い手は自分の条件に合う章がどれか分からないまま、最初から順にめくることになります。これが「カタログを送ったのに問い合わせが来ない」状態の中身です。
誰がどの場面で開くのかを固めておくと、この判断がぶれません。想定読者を具体化する手順そのものはWebデザインにおけるペルソナ設計の考え方と作り方で整理しています。
並べる順序は、絞り込みの順序で決める
並べ方の原則は一つです。買い手が実際に絞り込んでいく順に、章を並べます。多くの場合、その順序は次のようになります。
| 段階 | 買い手が決めていること | カタログ側で用意するもの |
|---|---|---|
| 1 | 何に使うか | 用途別の入口。使う場面の写真と短い説明 |
| 2 | どの型が該当するか | 選び方のページ。分岐の図や早見表 |
| 3 | 条件を満たすか | 仕様の一覧。寸法、材質、性能、規格 |
| 4 | 取引できるか | 納期、最小ロット、対応範囲 |
| 5 | どれを頼むか | 型番、品番、発注の単位 |
重要なのは1段階目です。用途から入る入口を作ると、商品名を知らない買い手でも自分の章を選べます。「配管の固定に使う」「屋外で使う」「食品に触れる場所で使う」といった見出しは、社内の分類には存在しませんが、買い手の言葉には存在します。
2段階目の「選び方のページ」は、競合のカタログで最も欠けている部分です。商品が並んでいても、選ぶ基準が書かれていなければ、買い手は選べません。条件を順に問う分岐の図を1ページ入れるだけで、そこから先の商品ページが機能し始めます。
4段階目を後ろに回しすぎないでください。納期や最小ロットが自社の条件と合わなければ、仕様がどれだけ合っていても取引は成立しません。ここを問い合わせの後まで隠すと、確認だけで終わる問い合わせが増えます。取引条件の開示が問い合わせの質を決める構造は卸売業のWeb集客は誰に向けて設計するか|買い手は小売店だけではなく、取引条件の開示が問い合わせの質を決めるで詳しく扱っています。
価格と在庫は、本体から切り離す
カタログの寿命を決めるのは、載っている情報の中で最も早く古くなるものです。ページの大半が5年変わらなくても、価格が1年で変われば、そのカタログは1年で古くなります。
そこで、情報を更新の周期で分けます。
| 更新の周期 | 該当する情報 | 置き場所 |
|---|---|---|
| ほとんど変わらない | 用途、選び方、使用例、構造の説明 | カタログ本体 |
| 数年で変わる | 仕様、ラインナップ、規格への対応 | カタログ本体(改訂の単位を章で揃える) |
| 毎年変わる | 価格、最小ロット、納期の目安 | 別紙の価格表 |
| 随時変わる | 在庫、廃番、後継品の案内 | Webページ |
価格を本体に刷り込まないでください。価格表を別紙にすれば、改定のたびに1枚を刷り直すだけで済みます。本体はそのまま使えます。ここを混ぜたカタログは、価格改定のたびに全ページぶんの印刷費が発生し、結果として「価格が古いまま配る」運用に流れます。
別紙にすることには、もう一つ利点があります。相手や条件によって価格の出し方を変えられる点です。取引先ごとに掛率が違う場合、本体に定価を刷り込んでいると渡し方に困りますが、価格表が独立していれば差し替えられます。
廃番と後継品の案内は、紙では追いつきません。ここはWebに置き、カタログからは参照させる形にしてください。紙に「最新の在庫状況はWebでご確認ください」と書いておくだけで、古いカタログが誤った情報を伝え続ける事態を減らせます。
索引と型番は、付録ではなく本体にあたる
分厚いカタログほど、索引の出来がそのまま使い勝手になります。ここを最後の余ったページで作ると、探せないカタログになります。
用意すべき索引は、探し方の数だけあります。
- 型番から引く索引。手元の現物や図面から調べる場合に使う
- 用途から引く索引。商品名を知らない買い手が使う
- 仕様の数値から引く索引。寸法や容量で絞る場合に使う
- 旧品番から引く索引。以前の型から置き換える場合に使う
最後の項目は見落とされがちですが、継続して取引している相手にとっては最も使う索引です。手元にあるのは廃番になった旧品番だけ、という状況は頻繁に起こります。旧品番から現行品を引けるようにしておくと、問い合わせの手間そのものが減ります。
型番体系にも同じことが言えます。規則性のない型番は、カタログの構成では救えません。桁ごとに意味を持たせる、シリーズを接頭辞で揃えるといった整理は、カタログの制作より前に決めておく話です。すでに体系が崩れている場合、カタログ側でできるのは対応表を用意することまでです。
紙面での探しやすさは、Webサイトの構成を考えるときと同じ問題です。情報の並べ方の原則は情報設計(IA)とは?わかりやすいサイト構成の作り方で扱っています。
紙、PDF、Webは役割が違う
「カタログはPDFにしてサイトに置けばよい」という判断をよく見ますが、この3つは代わりになりません。果たす役割が違います。
| 形態 | 強み | 弱み | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| 紙 | その場で開ける。書き込める。並べて比較できる | 刷った内容を直せない。送る手間と費用がかかる | 訪問、展示会、現場での比較検討 |
| すぐ送れる。印刷して使える。紙面のまま渡せる | 中を検索させにくい。導線を置きにくい | 請求への即時の返信、既存客への改訂の配布 | |
| Webページ | 更新できる。絞り込める。行動を記録できる | 一覧性が低い。回線が無い場所で見られない | 検索から見つけてもらう、条件で絞らせる |
PDFについて誤解が多いのは検索の扱いです。GoogleはPDFを検索結果に載せる対象として扱っており、対応するファイル形式に含めています。つまり、置いておけば検索結果に出てくること自体はあります。
問題はその先です。検索から来た人がPDFを開いた状態には、問い合わせボタンも、関連商品への導線も、次に読むページもありません。読み終わった相手は、そのまま閉じます。加えて、そのPDFがどの経路で開かれ、何ページ目まで読まれたのかは、通常の解析では分かりません。
したがって、カタログの内容で検索から引き合いを取りたいなら、PDFではなくWebページとして作る必要があります。PDFは、すでに関心を持っている相手へ渡す手段として使ってください。両者は競合しません。
なお、改訂したPDFを同じファイル名で置き換える運用には注意が必要です。URLは変わらないのに中身だけが変わるため、相手が以前に保存したPDFとの食い違いに気づけません。版数と発行年月をファイル名と表紙の両方に入れておいてください。
カタログ請求は、検討段階の進んだ問い合わせになる
カタログを作ったら、請求の導線まで含めて設計してください。カタログを請求する人は、一般的な資料をダウンロードする人より、検討が進んでいます。用途がすでに決まっていて、具体的な商品を選ぶ段階に入っているからです。
この違いは、聞くべき項目に表れます。
| 確認する項目 | 聞く理由 |
|---|---|
| 用途、使用する場所 | 提案できる商品を絞れる。営業の初回接触が変わる |
| 必要な時期 | 検討の温度が分かる。追う順序を決められる |
| 想定数量 | 取引条件に合うかを先に判断できる |
| 現在使っている製品 | 置き換えの提案ができる。旧品番から引ける |
| 紙とデータのどちらを希望するか | 送付の手間と費用を無駄にしない |
ただし項目を増やすほど請求は減ります。入力の負担と得られる情報は釣り合いを取る必要があるため、必須項目は絞り、任意項目として置いてください。フォームの項目設計と離脱の関係は入力フォームの離脱率を改善するデザインの工夫で扱っています。
資料を配ってリードを獲得する設計全般は資料ダウンロードでリードを獲得する設計|記事の要約を配っても取れない理由で整理しています。カタログはそこで扱う「お役立ち資料」とは温度が違うため、送った後の動き方も変えてください。お役立ち資料の請求者にいきなり営業が連絡すると嫌われますが、カタログの請求者は商品を選んでいる最中なので、具体的な提案を待っています。
製造業のように引き合いの入口が限られる業種では、この一件の扱いが売上に直結します。取りたい引き合いの条件から設計する考え方は製造業のWebマーケティングは何を増やすべきか|問い合わせ数より先に決める、取りたい引き合いの条件で扱っています。
発注前に決めておく項目
制作会社に依頼する前に、次の項目を自社で決めておいてください。ここが決まっていないと、見積りが比較できる形になりません。
| 決めること | 決めないと起きること |
|---|---|
| 掲載する商品点数と、確定する時期 | 撮影と原稿の量が読めず、途中で金額が動く |
| 写真を誰が用意するか | 撮影費が見積りに入っていないまま進む |
| 仕様の数値を誰が確認するか | 誤った数値のまま刷り上がる |
| 価格を本体に載せるか、別紙にするか | 改訂のたびに全ページを刷り直すことになる |
| 改訂の周期と、次回の想定 | 版下データの納品条件を詰めそこねる |
| 元データの納品形式と権利 | 次回の改訂を他社へ頼めなくなる |
最下行は、後から効いてきます。版下のデータを受け取れない契約だと、次回の改訂で同じ会社に頼むしかなくなります。制作物の権利がどこまで移るのかはホームページの著作権は誰のものか|譲渡しても直せない場合と、ドメインで手が止まる理由で整理しています。カタログでも考え方は同じです。
入稿のデータ形式についても、早い段階で確認してください。写真の解像度や色の指定は、後から直すと作業が増えます。制作物ごとのデータの扱いはPhotoshopとIllustratorの使い分け|制作物別の選び方と、入稿で困らない渡し方で扱っています。
外注そのものの流れはグラフィックデザインを外注する流れ|初めての依頼で決めておくことで整理しています。カタログは他の販促物と比べて、原稿の確認に時間がかかります。商品点数のぶんだけ確認の対象があり、しかも数値の誤りが許されないためです。制作期間の見積りでは、この確認の時間を必ず織り込んでください。
なお、紙に刷った表現は回収できません。効能や優位性の書き方には、景品表示法などの制約がかかります。表現の線引きは広告表現で問題になりやすい言い方|景表法・薬機法と媒体ポリシーの整理で扱っています。
よくある失敗
自社の商品分類の順に並べる
最も多い失敗です。社内で使っているシリーズ名や製品群の名称で章立てすると、整理されて見えますが、買い手はその名称を知りません。商品名を知らないままカタログを開いている相手にとって、選ぶ手がかりになりません。用途から入る入口を作り、そこから仕様と条件へ絞らせる順序にしてください。
価格を本体に刷り込む
価格改定のたびに、変わっていないページまで含めて刷り直すことになります。結果として費用を惜しみ、古い価格が載ったカタログを配り続ける運用に流れます。価格は別紙にしてください。取引先によって条件が違う場合にも、別紙のほうが渡し方を変えられます。
会社案内と1冊にまとめる
費用を抑える判断として選ばれますが、更新の周期が違うものを同じ紙に綴じることになります。商品情報だけを直したい改訂でも全ページの印刷費が発生し、読む側から見ても目的が定まりません。2冊に分けて、必要な相手に必要なほうを渡してください。
索引を最後の余白で作る
分厚いカタログほど索引が使われます。ページが余ったら入れる付録として扱うと、型番からしか引けない索引になります。用途から引く索引と、旧品番から引く索引を用意してください。特に旧品番からの対応表は、継続して取引している相手が最も使います。
PDFをサイトに置いて「Web対応した」と考える
PDFは検索結果に出ることがありますが、開いた先に問い合わせの導線も関連商品への案内もありません。読んだ相手はそのまま閉じます。検索から引き合いを取りたいなら、内容をWebページとして作ってください。PDFは、すでに関心のある相手へ渡す手段として使い分けます。
撮影と原稿の担当を決めずに発注する
商品点数が多いほど、写真と原稿の分量は膨らみます。誰が撮り、誰が数値を確認するのかを決めずに進めると、見積りに入っていない作業が後から発生します。仕様の数値については、確認の責任者を社内に置いてください。刷り上がってからの誤りは回収できません。
よくある質問
カタログは何ページくらいが適切ですか
ページ数から決めないでください。決まるのは、掲載する商品点数と、1商品あたりに必要な情報量からです。仕様の数値が多い商材では1商品に1ページ必要になりますが、色違いが並ぶだけの商材なら1ページに複数を載せられます。先に決めるのは、買い手が絞り込むために必要な情報は何かという点です。そのうえで台割に落とすと、必要なページ数が出ます。
総合カタログと個別カタログ、どちらを作るべきですか
渡す場面で分かれます。相手がまだ商品を絞れていない段階では、全体を見渡せる総合カタログが要ります。一方、用途がすでに決まっている相手に総合カタログを渡すと、目的のページを探す手間をかけさせます。両方が必要になる場合は、総合カタログを本体として作り、用途別に抜き出した薄い冊子を別に用意する形が扱いやすい構成です。
Webサイトに商品情報があれば、紙のカタログは不要ですか
用途が違うため、置き換えにはなりません。紙は、その場で開いて並べて比較でき、書き込みもできます。現場や商談の場では、この一覧性が効きます。一方で、更新できることと、条件で絞り込めること、検索から見つけてもらえることはWebの強みです。判断の基準は、相手がどこで開くかです。回線の無い現場や、複数人で囲んで見る場面が多いなら紙が要ります。
改訂は何年おきに行うべきですか
年数ではなく、載せた情報のうち何が変わったかで判断してください。価格だけが変わったのであれば、別紙の価格表を差し替えれば済みます。ラインナップや仕様が変わった場合は本体の改訂が必要です。この判断ができるように、変わりやすい情報を最初から本体の外に出しておくことが、改訂の負荷を決めます。
カタログを送っても問い合わせが来ません。何を見直せばよいですか
順に切り分けます。まず、送った相手が請求してきた人か、こちらから一方的に送った人かを分けてください。後者であれば、そもそも検討していない相手に届いている可能性があります。請求者に送って反応が無い場合は、取引条件を確認してください。納期や最小ロットが相手の条件と合っていなければ、仕様が合っていても止まります。次に、問い合わせ先の記載を確認します。どのページからでも連絡先にたどり着けるか、担当部署が分かるかを見てください。
デザインにはどこまで費用をかけるべきですか
読みやすさに関わる部分と、印象に関わる部分を分けて考えてください。仕様表の組み方、文字の大きさ、索引の設計は、探せるかどうかに直結するため削らないでください。一方、表紙の凝った加工や特殊な紙は、成果への影響が読みにくい部分です。商品点数が多いカタログでは、体裁よりも情報の整理に予算を配分したほうが結果につながります。
商品点数が多く、掲載しきれません
全点を載せることを前提にしないでください。載せる基準を決めます。判断材料になるのは、売上に占める比率と、引き合いの入口になっているかどうかです。取扱点数が多い場合は、主要な商品をカタログに載せ、全点はWebの一覧に置いて、カタログから参照させる形が現実的です。全点を紙に載せると、改訂のたびに全点を確認する作業が発生します。
まとめ
商品カタログで最初に決めるのは、台割でもデザインでもありません。買い手がどの順序で絞り込むのかという点です。買い手は商品名も型番も知らないまま開いています。自社の商品分類の順に並べたカタログは、作った側には整理されて見えても、買い手には探せない冊子になります。
並べる順序は、用途、選び方、仕様、取引条件、型番の順です。特に用途から入る入口と、条件を順に問う選び方のページを用意してください。この2つがあるだけで、後ろに並ぶ商品ページが機能し始めます。
次に決めるのは、情報を更新の周期で分けることです。価格と最小ロットは別紙に、在庫と廃番はWebに置き、本体には変わらない情報だけを残してください。ここを混ぜたカタログは、価格改定のたびに全ページぶんの印刷費が発生し、やがて古い情報のまま配られます。会社案内と1冊にまとめないのも同じ理由です。
索引は付録ではありません。型番からだけでなく、用途から、そして旧品番から引けるようにしてください。継続して取引している相手が手元に持っているのは、多くの場合すでに廃番になった品番です。
紙とPDFとWebは代わりになりません。検索から引き合いを取りたいなら、PDFを置くのではなくWebページとして作ってください。PDFを開いた相手の前には、問い合わせの導線も次に読むページもありません。PDFは、すでに関心のある相手へ渡す手段です。
そして、カタログを請求してきた相手は、一般的な資料を請求した相手より検討が進んでいます。用途が決まっていて、具体的な商品を選んでいる最中です。送って終わりにせず、提案まで含めて設計してください。
商品カタログや販促物の制作については販促・広告デザインでご相談を承っています。これまでの制作事例は制作実績、ご相談はお問い合わせからご連絡ください。